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最前線である自覚はあるか?

痛み・不定愁訴の治療にかかわる治療院は
ある意味で「医療の最前線」です。

転倒により大腿骨頸部骨折をしてしまった患者さん。
もし数年前に来院されたときに、股関節の可動域まで改善させていたら、転倒は防げたかもしれません。

不眠、うつ病で休職した患者さん。
もし数年前に来院されたときに、きちんと寝られる状態にまで改善していたら、また違う未来だったかもしれません。

頻回の腰痛で、運動ができなくなった患者さん。
もし数年前に来院されたときに、腰痛の原因や生活習慣まで改善していたら、いまも楽しく運動をしていたかもしれません。

そして活動量低下の先にあるのは、フレイルや生活習慣病です。

生活習慣病の指導では、よく「運動」が挙げられますが、果たしてその身体には運動できるほどの元気があるのでしょうか。
むしろ、運動できなかったから、今の状態があるのではないか? とも考えられませんか。

運動できない要因(痛み・不定愁訴など)
         ↓
生活習慣病 フレイル ロコモティブシンドローム

運動してください、と言ってもなかなかしてくれない患者さん。
しかし、こう考えてみましょう。
「運動できない要因があるのかな」
それは、ご本人も気付いていない可能性があります。

よく観察しましょう。
・顔色
・息切れ
・歩容
・バイタル(脈拍・血圧・SpO2など)
・足のむくみ
などなど

これらは
重大な疾患の前触れ
・疾患・外傷につながる不安要素(生活習慣、可動域、動作

である可能性が十分にあります。

患者さんと向き合い、ご本人の一番気にされていること(主訴)を聞き取ると同時に、長期的にみて、患者さんがよりよい生活ができる状態にするには? この視点が不可欠となります。

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外傷、呼吸機能低下、循環器症状、認知機能低下、悪性新生物など検査が必要そうな疾患が疑われ、まだその症状について病院でのフォローを受けていない患者さんがいましたら、まず、病院受診をすすめしましょう。

またすでに病院に通院されている患者さんで、症状の増悪が見られた際は、状態に応じて早めの受診をすすめましょう。


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