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タイで痔の手術をした夫の話①



昨年夫がついに長年患っていた痔の手術を
した。

1泊2日の入院が、ドキドキワクワク、

なんならそこらに旅行に行くより楽しかったのでここに記録する。

夫もこのすばらしい体験を広く伝えたいと言っているのでご安心ください。


夫とぢ


夫は私と出会うよりずっと前から痔主だったらしく、「血が出た」と青ざめた顔でトイレから出てくることがよくあった。

かくいう私もぢの端くれなので、夫のレベルを確認したくて

症状やタイプなど質問攻めにしたこともあるが

「全部なの!オレのおしりは痔のデパートなの!」と悲しげにつっぱねられてしまいそれ以来詳しく聞くのはやめていた。

出会ったころからこの人は明るいようでどこか影のある人だと思っていたが、そのミステリアスな雰囲気の正体も今思えばお尻に抱える爆弾だかデパートだかから来ていたのかもしれない。

「こわいなら病院に見せてみれば?」と提案しても頑なに拒否していた夫だったが、急に手術を決意したものだから、きっと何かあったのだろう。

ドキドキの初診


今回お世話になったのはタイ人の間では

タイで1番良いと言われているらしいシリラート病院

治療費は安くはないが「1つしかないお尻を預けるのにケチケチしている場合ではない」らしい。

大人でも一人で病院に行かないのがタイ人。もちろんわたしも同行したしさらに夫の兄まで来た。ぢの診察で。

初めて見るシリラート病院のエントランスは、あら私まちがえてハイアットにでも来ちゃったかしら?て感じで、

詳しく言うとバカ高い天井に壁が総ガラス張りで外にはインフィニティプールのように水が貼られていてピアニストが演奏していた。

こんな建物が複数ある
ピアニストいなくなった


長い待ち時間、手に汗をかきながらニンテンドースイッチを握りしめて待っていた夫だったが、

やっと呼ばれて診察室に入り、

出てきたときの顔は晴れ晴れとしていた。


なんでも、触診された瞬間から、この先生は名医だと確信したらしい。

その名医は手術はしてもしなくてもいいと仰ったらしいが、
この名医との縁をけして逃すまいという勢いの夫は手術を即決した。

手術の日程や宿泊する部屋のグレードなどをサクサク決定して、
気がついたら私も付き添い入院することがサクサク決まっていた。
(タイでは家族の付き添い入院は当然らしい。ぢでも)


初診のあと、病院内のフードコートで
ハイになった夫は先ほどの触診の様子を身振り手振り説明してくれたので、
私も、多分兄も、その様子をリアルに脳裏に描きながらカオカームーを食べることになった。

カオカームーってこんなやつ

あんなに病院を怖がっていた夫を一瞬で、
「先生!あちきの尻を切っておくんなんし!」と言い出しそうな仁の野風さん状態にしてしまうのだから医者の第一印象って大事だな、と思った。


あの日を思い出す

あと、今回のことと関係ないが、義兄と夫と3人で病院にいるとある日の記憶がよみがえり、思い出話に花が咲いた。

7年前私たちの結婚式前夜、日本まではるばるお祝いに来てくれた義兄がわたしの実家で突然苦しみだし救急車を呼んで大騒ぎになった思い出だ。
幸い命に別状はなく、すべては肩が体の内側に脱臼したことが原因だった。
なんでそうなったのかは未だにミステリーである。

あのとき義兄に付き添って、わたしは人生で初めて救急車に乗った。
次はその弟に付き添って人生で初めて入院する。

この兄弟に幸あれ。


次回へつづく


この兄弟…



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