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『優秀なチームをつくる』ことと『優秀な人を集める』ことは違う


『優秀なチームをつくる』ことと、
『優秀な人を集める』ことは
違うと思うんですよね。



有能な人が有能な人として
存在できている理由は、
裏方がいるからなんだと思います。


ものすごく優秀で
活躍している人って、
その人がもっとも使うべき時に
時間をしっかりと使えるように
支えてくれる裏方の人が
必ずいる事に気づきます。


優秀な人だけで
固められたチームでは、
そのバランスが
著しく悪かったりします。


結果的にお互い、
望む結果にならない事が多い。



そもそも、何をもって、
『優秀』と言うんですかね?



優秀な人は、
失敗を恐れることなく
いろんな事に
挑戦する傾向がある。


ただ、優秀な人たちだけが
集められた環境下では
どうしても
『失敗できない』という
雰囲気が生まれやすい。


スター選手ばかりを
集めてもチームとして
うまく機能するとは限りません。


それどころか、
チームの存続すら危ういという事が
いろんな実験から分かっています。


ある企業が仕事が出来ないと
あるベテラン女性社員を
辞めさせてしまったそうです。


その瞬間、組織が崩壊した
という話を聞いた事があります。


その方が上司と部下、
社員同士の間に入って、
潤滑油のように組織を
うまくコントロールしてからこそ、
会社が成り立っていた。
それがなくなった途端、
バランスが一気に
崩れてしまったのが
その理由だったそうです。



でも、優秀な人ばかりを
集めようとする人が多いのは
すごく不思議なところです。


水戸黄門一行はすごく
優秀なチームですが、
優秀な人だけが集まっている
わけではありません。



優秀な人だけを
集めようと思ったら
助さん格さんのような
エース級の人だけをたくさん、
集めればいいだけの話です。


そういう発想なら、
『うっかり八兵衛』なんか
チームにはまったく必要ない。


実際、うっかり八兵衛は
武術は全くダメで、
食べ物のことしか
考えていません。


問題解決に貢献
したことはほとんどない。


ただ、弥七が悪者に
狙われたときに二階から飛び降りて
弥七を命がけで守ったり、
助さん・格さん・弥七が
いない時に黄門様の前に
立ちはだかったり、
大勢の民衆が悪人に
立ち向かう際には
その先導役になるなどして
敵に向かっていく。



助さん格さんが
悪人を懲らしめる際には、
民衆がその戦いに
巻き込まれないように
サッと安全な場所へ誘導したりする。


一行の中で唯一の普通の町人なので
町人の視点から物事を
見ることができる。



それに、美味しいモノに
関してはめっぽう詳しい。
黄門様はそれをものすごく
重要な情報源だと感じている。


そして、何より、
その『存在』だけで、
その場を和ませるチカラがある。



『ただそこにいるだけ』で
 空気を変える存在の人って
 いますよね?




特に何が出来るわけでもないのに、
絶対にそこにいて欲しい人。



そんな『うっかり八兵衛』ですが、
二度だけ、『印籠』をかざした
シーンがあるんです。


本来、『印籠』は
誰でも触れることが
許されたモノではありません。


ただ、『うっかり八兵衛』が
印籠をかざしても
一切、誰も文句を言わない。



『うっかり八兵衛』が
印籠をかざすシーンは
チームの誰もが
その資格があると
認めているシーンにも見えます。



問題解決に直接貢献
することはほとんどない
『うっかり八兵衛』


ただ、チーム内での
その存在価値ははかり知れない。




『うっかり八兵衛』は
 優秀な人材です。




また、それをしっかりと
理解しているリーダーと
チームメイトがいる。



そんなチームこそが、
本当の『ドリームチーム』
なんじゃないですかね。


『うっかり八兵衛』のような
人間の存在と、
その価値をしっかりと
理解しているリーダーを
今、時代が
求めているように思います。



ちなみに僕は
『うっかり八兵衛』
ではありません。
誰ですか、僕の事を
思い浮かべたのは(笑)
見た目だけです。


名前の前に
『うっかり』を付けられるように
なったら、僕は多分廃業です。


『チーム作り』って、
本当、奥が深いです。
それをやってのけている
優秀なリーダーたちの事を
心から尊敬しています。




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