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「打たないシュート」は絶対に決まらない


サンキャッチ新里(しんざと)です。

突然ですが、

人生の転機ってありますか?

当たり前ですが、

行動しなければ、何も

起こらないですが、その行動の

きっかけとなる

『転機』は誰にでもあるかと思います。

今、まさに乱世の時代。

大変な時期だからこそ、

行動するべき時ではないでしょうか?

『自粛』は

外出だけにしておきましょう。

僕は2020年の8月に

48歳になりました。

気が付いたら50歳手前。

もちろん、いろいろな事が

ありましたし、これからも

いろいろな事があるでしょう。

でも、ある程度、年を重ねて

過去を振り返ってみて、

今の状況と照らし合わせてみると

その繋がりを感じる事が

多々あって、人生は本当、

面白いものだとつくづく感じる。

今回は僕にとっての大きな

『転機』について

お伝えしたいと思います。


【人生の転機は先輩の一言】


僕はどちらかと言うと、

行動力はある方ではないかと思う。

やりたいと思ったらすぐやるし、
とりあえず、やってみる、聞いてみるが『習慣化』している。

しかし、20代前半の時に

そうなったきっかけがある。

僕にとっては人生において、

大きな出来事であった。

振り返ってみても

その時、以降、感覚が

変わった気がする。

それは尊敬する

先輩のたった一言の言葉だった。

その時から劇的に「感覚」が変わった。


【「もう俺を変えてくれ」】


僕は学生時代から

バスケットボールをやっていて、

社会人になると

選抜チームのメンバーとなった。

全国的に有名な選手で

構成されていて、

僕にとって、

雲の上の存在の先輩選手ばかり。

他のチームを

相手には全く緊張しないが

同じチームにいる方が

緊張するという感じだった。

僕は「シューティングガード」という

ポジションでプレーしていた。

簡単にいうと得点をとるのが

役割で外角からのシュートが

その主な仕事。

ただ、バスケットをやっていて、

同じポジションの方は

分かってくれると思いますが、

非常に繊細さが要求されるし、

メンタルが左右するんです。

当たり前ですが、

シュートは調子の良い時もあるし、

全く決まらない時もある。

すると、ノーマークで

シュートを打つべきタイミングでも

シュートを打たずにパスを

回してしまう事があるんです。

一言で言うと

『びびっていて打てない』

チームに迷惑をかけている。

会場からの視線も気になりだす。

さらに焦る。

身体は硬直してくるし、

冷静さを失ってくる。

自信喪失。

最終的には

「もう俺を変えてくれ」

と思う事すらある。


【打たないシュートは絶対に決まらない】



そんな状況を見かねた

誰もが認める実力、

人望を持つ先輩が

僕に声をかけてきてくれた。

「今日、飲みに行こうか?」

びっくりしました。

先輩とのサシ飲み。

若い女の子が

絶対、行かないような

お客は「おっさん」ばかりの

古びた居酒屋の4人掛けの

席で二人で飲み始めました。

最初、楽しく雑談してましたが、

30分くらいたった頃、

先輩が聞いてきた。

先輩:「お前、最近、調子悪いな」

僕:「はい、どうしていいか分からないです」
  「どうしても、僕の調子が上がらなかったら
   別の選手を使ってください」

  「チームが勝つのが大事ですから
       気にせず僕を外してくださいね」


僕がそう言うと、いままで
穏やかだった先輩が急に凄い
形相になり、言葉を発した。

先輩:「ふざけるな!」

   「チームはお前にシュートを
    打たせるために動いているんだ」

   「お前がシュートを外して負けたんなら
        それでいいとすら思っている」

   「仮にお前がシュートを外しても
    その後、リバウンドを取るのが
       俺達の仕事だし、責任だ」

   「ひとりでバスケをやるな!」

    「お前だけの問題じゃない」

   「最後はお前にシュートを
    打ってもらって
     それで負けたんなら皆、納得する」

    「俺は長年、バスケをやってきて
     そう思えた選手は二人だけ
           その一人がお前だ」

 聴きなれた演歌が流れる居酒屋で

 僕は人目をはばからず泣いた。

しばらく、何の言葉も返す事が出来なかった。

自分の「視野の狭さ」に情けなくなった。

同時に自分の事をそんな風に

思ってくれていた事が嬉しかった。

自分の情けなさと有難さに

もっとうまくなりたい、練習したいと

思わずにはいられなかった。


先輩は続けて言った。


先輩:「パスがタイミング良く回ってきたら
      とにかく躊躇する事なく」

    「打て!」

    「そこでお前が打たないと
     チームとしてのリズムが狂うんだ」

    「入るか入らないかじゃない
      リズムを狂わすんじゃない」

    「お前がリズム良く打ったら
          ある意味成功だ」

    「その後は俺達の仕事だし
        ;責任は俺達がとる」 

  「それに、打たないシュートは
           絶対に入らない」


【迷ったらやる】


その時以来、当然、僕のバスケの

考え方は大きく変わった。

まず、チームであるのに

個人で考えていた事、

リズムがあるという事、

そして、打たないシュートは

絶対に入らないという事。

シュートを打つというのは

もの凄く勇気がいる事。

ただ、打ち続けるしか

上手くなる方法はない。

引退した今でも

何か迷った時やビビった時には

居酒屋で聞いた

先輩の言葉

「打て!」

の言葉が頭によぎる。

社会もある意味チームだし、

誰かがリバウンドを

取ってくれる事もある。

今でもその先輩には

心から感謝している。

また、いつか、

同じ居酒屋で飲みたいものだ。

今度は

「打ち過ぎじゃないか?」

と言われないか心配だ。

ただ、その責任の一端は先輩にある。



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