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「キツネとリス」

2005年制作 油彩・キャンバス 約F130号 15年前に卒業制作として描いた作品です。 当時、1日に描く量を1タッチのみに制限していたのを、制約の度合いを変える実験として2、3タッチに緩め、また、日常的に描いていたペンドローイングを意識し、もう少し、直接思いつきの「線」で油絵を描けないかという試みを行いました。 絵の完成イメージの持ち方は、抽象的な印象を持つのみで、日々描くものをこだわらないよう制作していましたが、1日2、3タッチに増やしたためか、一日のイメージの表出

    • 「出会った」

      2004年制作 油彩・キャンバス F15号 意志が認知する瞬間 2枚目の画像の作品「意志」の完成後に、制作プロセスを見直すことによってこの作品は生まれました。 「意志」の制作時は、最初に完成イメージを決めてからそれに向かって一日8時間、一筆入れるごとに4~5m程離れてを繰り返しながら、約ひと月程描いていました。 完成してみて、作業量ほど得られる結果が少なかったように感じ、原因を考えたところ、制作中に絶えず動き続けていたため、一筆一筆における冷静さを保つことが出来ていな

      • 「意志」

        2004年製作 油彩・キャンバス F30号 この作品は、頭の中から意志が生まれ、身体が動くことの発端を見てみたいという気持ちから描きました。 人の意志が存在するということは、一般的に人は個人の意志があり、その意志に従って動いているという前提がありますが、意志の元を辿っていくと、脳内の物質同士の偶然あるいは必然の出会いにより発生する運動と捉えることも出来ます。 脳内での運動による不自由さと、RPGのダンジョンを歩くときの不自由さのイメージが重なり、周りが暗闇で、通路のある

        • 「緑の日」

          2004年制作 油彩・キャンバス F40号 大学生の頃に描いた作品です。 この作品は、主に「瞑想」と「時の流れ」を描いています。 2つのテーマにはどちらも源流があって、瞑想については和尚(バグワン・ラジニーシ)と、時の流れについてはジョン・コルトレーンという人達から着想を得ました。 和尚は、悟りに到達するまでの精神状態を独自の説法で教えるインドの宗教家で、高校生の頃に彼の本がたまたま家にあったのを読み、本に基づいて瞑想について実践したところ、心の存在を忘れ静かな充足感を

        「キツネとリス」