幸あれ。
神様って意地が悪いよなーと思ったお話をお届けします。
数か月前くらいのことですかね。
彼女と出かけた帰りに電車に乗ったんです。
で、席がほぼ埋まってて唯一空いてた席に彼女を座らせました。
まあ優しいところが取り柄なんで僕。
一駅で降りるしこのまま立ってようと。
すると彼女の隣に座ってた同世代くらいの男の子がすっと立って、
「どうぞ~」とレストランのウェイターみたいな振る舞いで僕に席を譲ってくれたんです。
どうやら僕らカップルが一緒に座れるように気を使ってくれたようです。
ありがとうございますとお礼を言うと、彼は颯爽と隣の車両に移動していきました。
僕らが気を使わないように隣の車両へ移動していった気遣いまで完璧です。(考えすぎでしょうか)
先ほどの僕の優しさを、優に超える親切さを目の当たりにしました。
めっちゃ親切な人だね、と彼女と話していると僕が座っているところに何かがあることを発見。
それはコンパクトなショルダーバッグでした。
あれ、もしかしてこれさっきの人のやつちゃう?と彼女と見つめ合う僕。
確信が持てず、どうしようか迷っていると、さっきの親切な彼が恥ずかしそうに小走りで戻ってきました。
僕と彼は互いに気まずさに溢れた苦笑いを浮かべ、バッグの受け渡しを行いました。
鏡で写したように二人とも同じ表情で。
いや完璧やったのに!彼めっちゃかっこよかったのに!
なんで彼にバッグを置き忘れさすんや、神様。
なんで完璧にかっこいいままで終わらせてくれないんや。
親切な彼にすいませーんなんて言わすな絶対に。
こっちが申し訳ない気分になったわ。
俺に席を譲ったばっかりに。恥かかせてしもーたやんけと。
、、、というお話です。
僕が言いたいことはただひとつです。
親切な彼に、幸あれ。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
人間は完璧ではないところがいいんですよ、絶対に。
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