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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2022年6月の記事一覧

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542: The Yardbirds / Over Under Sideways Down

一応「ロジャー」つながりですが、スペルが違うので、本当はアウトかな... ボウイのアルバムは『Lodger』でしたが、ヤードバーズが1966年にリリースしたアルバムのタイトルは『Roger The Engineer』(UK20位)でした。 元々のタイトルは『Yardbirds』でしたが、ジャケットに手書きの文字があったことから、いつの間にかこちらで呼ばれるようになり、やがて正式タイトルも変更になったというエピソードがあります。 (うーん、ますます「ロジャー」つながりはアウトだなぁ...) アルバムからシングルカットされ、UK10位/US13位のヒットとなったのがこの曲。間奏のサイケっぽい部分が、この時代の空気を感じさせます。 このアルバム、ブルースを基調としつつも、インド音楽やトラッド・フォークやサイケの要素も詰まった、実にユニークな作品で、個人的には「あまり名盤感のしない、でも名盤」だと思っています。 なぜ名盤感がしないのか? 原因は、やっぱりジャケットでしょうか... 決して悪いジャケットではありませんが、名盤の「風格」に欠けるような気がします。

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541: David Bowie / Look Back In Anger

昨日のオアシスとよく似たタイトルですが、こちらは「Don’t」がありません。 デヴィッド・ボウイが1979年にリリースした『ロジャー (間借人)』(UK4位/US20位)は、いわゆる「ベルリン3部作」の3枚目で、前2作同様、ブライアン・イーノが参加。 とはいえ、実際にはスイス(モントルー)録音ですし、前2作のヨーロピアンな雰囲気は影を潜め、ポップな歌モノ作品となっているので、3部作で括ること自体、ちょっと無理矢理感があります。 そのせいか、アルバムの評価自体も賛否両論あるようですが、前2作ほどは評価されていない感があります。 そんなアルバムに収録されていたこの曲は、USのみでシングルカットされています。 チャートインすることはありませんでしたが、個人的には、結構好きな曲です。

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540: Oasis / Don't Look Back In Anger

「ドント・ルック・バック」つながりですが、こちらの方が有名でしょうね。 1995年にリリースされたオアシスの2ndアルバム『モーニング・グローリー』(UK1位/US4位)は、彼らの最高傑作と呼ばれることも多いマスターピース。 アルバムからの4thシングルとしてカットされたこの曲は、UK1位の大ヒットを記録します(US55位)。 まるで「イマジン」なピアノのイントロで始まり、ストリングスに彩られたサウンド、そしてAメロ・Bメロ・サビ、どこをとっても完璧なまでに美しいメロディは、世界最強のビートルズ・フォロワーであることを見事に証明していました。 そして、そんな名曲を、弟リアムに歌わせずに、自ら歌ったことから、ノエルにとっても特別な曲という思い入れがあったのだろうと思われます。 90年代の「ブリットポップ」シーンを代表する、永遠のアンセムといっても過言ではないでしょう。

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539: The Libertines / Don't Look Back Into The Sun

個人的には、このシングルの頃がザ・リバティーンズのピークだったと思っています。 2002年8月に1stアルバム『リバティーンズ宣言』(UK35位)をリリース、アルバムからのシングル2曲もヒットし、順調に人気を高めていきます。 そして、2003年8月にリリースされたシングルがこの曲(UK11位)でした。 まあ、歌も演奏も、相変わらず粗削りですが、向こう見ずなまでの勢いに溢れていて、そこがたまらない魅力でした。 この曲のMV中、メンバーがレコードショップでCDを万引きしていますが、そのCDは、昨日紹介した「ホワット・ア・ワイスター」です。 その後、2004年には2ndアルバム『リバティーンズ革命』がUK1位を獲得し、シングル「キャント・スタンド・ミー・ナウ」もUK2位の大ヒットとなりますが、ピート・ドハーティのドラッグ癖が原因でメンバー間の関係は悪化。結局この年の暮れにバンドは解散します。(2010年に再結成) それにしても、アルバムの邦題、もう少し何とかならなかったものか...

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538: The Libertines / What A Waster

「waste」つながりで選びましたが、ザ・リバティーンズを取りあげるのは、1年5か月ぶりと超久々です。 ザ・リバティーンズは、2000年前後のガレージ・ロック・リヴァイヴァル・ムーヴメントで登場したバンド。良くも悪くも、原音むき出しの粗削りなサウンドが特徴でした。 この曲は、2002年6月にリリースされた、彼らのデビュー・シングル(UK37位)。プロデュースは、元スウェードのバーナード・バトラーでした。 ほとんど加工されていないサウンドが魅力ではあるのですが、まあ、何というか、あんまし上手くない、というか、下●ですね... 歌詞に放送禁止用語が含まれるため、ラジオではあまりかからなかったようですが、それも話題となり、彼らの名が広まっていくきっかけとなりました。 それにしても、もう20年前なんですね...時が流れる速さはおそろしい。

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537: The Eagles / Wasted Time

名盤『ホテル・カリフォルニア』から好きな曲を1曲だけ選べと言われれば、私、この曲を選びます。 アルバムのオープニングからシングルヒット曲が3曲並んだA面のラストに収録されたこの曲、ドン・ヘンリーの何とも言えない哀愁を帯びたヴォーカルが印象的です。 私、この曲の歌詞を理解していなくて、きっと「人生のあの頃は無駄な時間だった」みたいな意味だろうと勝手に思っていました。 実際には、一番最後に「it wasn't really wasted time」と歌われていて、「本当は無駄じゃなかったんだ」という真逆の内容だと知ったのは、だいぶ後になってからでした。 ところで、『ホテル・カリフォルニア』にはヴォーカル曲が8曲収録されていますが、そのうち5曲でドン・ヘンリーがリード・ヴォーカルを取っています。(残りは、グレン・フライ、ジョー・ウォルシュ、ランディー・マイズナーが各1曲ずつ) なるほど、アルバム全体に漂う重くダークな雰囲気はそのせいだったのかと、納得してしまいます。

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536: The Eagles / New Kid In Town

イーグルスの代表作と言えば、何と言っても『ホテル・カリフォルニア』(US1位/UK2位)ですし、シングルカットされUS1位(UK8位)になったタイトル曲も、文句なくバンドの代表曲です。 しかし、意外にも、アルバムからの1stシングルは、タイトル曲ではなく、実はこの曲(US1位/UK20位)でした。 グレン・フライのリード・ヴォーカルに重なる、ドン・ヘンリーのハーモニーが心地良いこの曲、サウンド面では、フェンダー・ローズとハモンド・オルガンの音色が印象的です。 これらを弾いているのは、新加入のジョー・ウォルシュ。ギタリストの印象が強いですが、多才な一面を披露しています。

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535: The Eagles / Take It Easy

1971年、リンダ・ロンシュタットのバックバンドとして集められたメンバーたちが、自らのバンドを結成し、独立します。 バンドの名はイーグルス。 このバンドが、後にリンダをもしのぐ人気を獲得し、国民的バンドの地位を確立することになるとは、この時点では、誰も思わなかったことでしょう。 彼らのデビュー曲となったのは、グレン・フライがジャクソン・ブラウンと共作したこの曲(US12位)。バンジョーの音色が、なんともノスタルジックに響きます。 この曲を収録した1stアルバム『イーグルス・ファースト』(US22位)も、カントリー・ロック色が強い作品でした。 イーグルスというと、「安定したアメリカンなサウンド」というイメージがありますが、このわずか3年後には『呪われた夜』をリリースするわけで、そう考えると、実はものすごいスピードでサウンドを変化させていったバンドだったということになります。

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534: Linda Ronstadt featuring Aaron Neville / Don't Know Much

リンダ・ロンシュタットの曲をもう1曲。 1989年にリリースされたアルバム『クライ・ライク・ア・レインストーム』(US7位/UK42位)は、久々のシングルヒットを出したこともあり、300万枚以上を売り上げる(トリプル・プラチナ)大ヒットを記録しました。 アルバムからの最初のヒット曲が、アーロン・ネヴィルとデュエットしたこの曲(US2位/UK2位)。 70年代後期のポップ・クイーン時代を知るものとしては、当時、リンダがこんなにまったりとした曲を歌うんだと、ちょっと驚きではありましたが、まあ年相応と言えなくもない気がします。良い歳の取り方ということでしょう。 結果的には、この曲が最後のトップ10ヒットとなりましたが、彼女がUSポップ史に名を残す、偉大な女性シンガーであったことは疑いようがありません。

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533: Linda Ronstadt / Miss Otis Regrets

「リグレット」つながりで、このジャズ・スタンダードを。 偉大なる作曲家コール・ポーターが1934年に書いたこのナンバー、多くのミュージシャンが取り上げている、美しいバラードです。 ヴォーカルものでは、ジャズ・スタンダードの歌い方の「教科書」と言っていい、エラ・フィッツジェラルドのヴァージョン(1956年)が代表でしょうか。 しかし、ここはあえて、リンダ・ロンシュタットのヴァージョンを取りあげてみました。 2004年にリリースされたアルバム『ハミン・トゥ・マイセルフ』(US166位)はジャズ・スタンダード集で、かつ、2011年に音楽業界を引退した彼女にとって最後のソロアルバムとなりました。 1970年代のポップスターだった頃のリンダも良いですが、ここでは落ち着いたトーンで、しっとりとした歌声を聴かせてくれます。 そして、このアルバムを取りあげた最大の理由は、ずばり「ジャケット」です。 彼女は1946年生まれなので、当時58歳(!)のはず。にもかかわらず、この可憐さ。 仮に写真を修正しまくっていて、騙されていたのだとしても、私は「ノー・リグレット」です。

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532: New Order / Regret

ファクトリー・レコードの顔として活動を続けてきたニュー・オーダーですが、そのファクトリーが1992年に破産し、バンドはロンドン・レコードに移籍します。 翌1993年には、移籍第1弾となるアルバム『リパブリック』(UK1位/US11位)をリリース。 前作『テクニーク』は、かなりダンス色が強いアルバムでしたが、このアルバムは、ロック寄りのポップな作品となっています。 アルバムからの1stシングルとなったのが、ギターポップ風のこの曲(UK4位/US28位)。ちなみに、USシングルチャートにおける彼らの最高位を記録しています。 「今まで知っていた人、みんなの名前も住所も忘れてしまった。でも何も後悔することはない」という冒頭の歌詞は、当時ちょっと驚きました。 「おいおい、まさか、イアン・カーティスのことまで忘れたわけじゃないよね?」と、思わずツッコミを入れてしまいました。 このアルバムの後、彼らは長い沈黙に入り、次に動き出すのは21世紀に入ってからでした。

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531: New Order / Ceremony

イアン・カーティスの死後、残されたメンバーはバンドを継続することを決意、バンド名をニュー・オーダーに変え、ギターのバーナード・サムナーがヴォーカルも担当し、再始動します。 そして、1981年1月、ニュー・オーダーの1stシングルとして、この曲がリリースされます(UK34位)。 とは言え、この曲、後期ジョイ・ディヴィジョンのライヴでも演奏されていた曲で、当時はイアン・カーティスが歌っていました。 カーティスは歌詞を書き残していなかったため、レコーディングするにあたって、彼らは残された音源から歌詞を聞き出す必要がありました。しかし録音状態があまり良くなく、彼のヴォーカルはところどころ聞き取れません。そのため、グラフィック・イコライザーを駆使して、何とか歌詞を聞き取ったというエピソードが残っています。 この曲や、1stアルバム『ムーヴメント』(UK30位)を聴くと、まだまだジョイ・ディヴィジョンの影を強く感じます。 しかし、そのわずか2年後には「ブルー・マンデー」を世界中で大ヒットさせ、クラブ・シーンのど真ん中にいたというのも、今思うと、スゴい話です。

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530: Joy Division / Love Will Tear Us Apart

ファクトリー・レコードと契約したジョイ・ディヴィジョンは、1979年に1stアルバム『アンノウン・プレジャーズ』をリリース。そして、その後のツアーで人気を広げていきます。 1980年に入り、2ndアルバムのレコーディングを開始しますが、その一方で、ヴォーカルのイアン・カーティスの精神状態は悪化していきます。バンドが有名になったことによる多忙と女性関係の問題が原因と言われています。 そんな状況の中、シングル用にレコーディングされたのがこの曲で、4月25日には、このMVも撮影されています。 しかし、わずか3週間後の5月18日、USツアーへ出発する前日にカーティスは自殺します。 この曲は6月にリリースされ、彼らにとって初のUKシングルチャートイン(13位)となります。 ちなみに、カーティスが自殺した日は月曜日。ニュー・オーダーのシングル「ブルー・マンデー」では、この時の心境が歌われています。

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529: Joy Division / Warsaw

マニックス「A Design For Life」のタイトルは、ジョイ・ディヴィジョンのEP「An Ideal for Living」(1978年)に影響されたものと言われています。 ジョイ・ディヴィジョンは、ポストパンクを代表するUKバンドでした。 ただ、バンド名はナチス・ドイツの慰安所に由来するもの、そしてこのEPのジャケットもヒトラー青少年団が描かれており、当時はかなり悪評を受けたとのこと。まあ、無理もない気がします。 ただ、その独特のゴシックなサウンドは、当時から異彩を放っており、EP1曲目のこの曲でも、その片鱗を伺うことが出来ます。 ちなみに、この曲、歌われているのはナチ党副総統ルドルフ・ヘスのことで、イントロの「3-5-0-1-2-5-Go」というカウントは、第二次大戦時の彼の捕虜番号という、まあ、どこまでも徹底したバンドではあります。