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本のパケ買いってだめ?

こんばんは。
台風は嫌ですが、気温が少し下がって過ごしやすいのは嬉しいなと思っているさとうです。
不謹慎ですね。すみません。



お盆休みは、いかがお過ごしでしたか。
ゆっくりとお休みになれましたでしょうか。

帰省や旅行でお出かけされた方も多いでしょうか。
私は人混みが嫌いなので、お出かけは平日にしたい派です。

でも、人混みが好きな人なんていませんよね。
家族や友人と予定を合わせられるのがお盆しかないから、人混み覚悟でお出かけなさっているんだと思います。


そんな時になぜ台風?

台風さん、空気読んでほしいですね。

平日なら、仕事や学校が休みになったかもしれないのに。




本日のテーマは、本のパケ買いについてです。

私は、本をパケ買いすることがあります。
博打すぎると思われるかもしれませんが、滅多に大外しすることはありません。



ちなみに、私は読書に関してかなり素人です。
最近になってようやく本の楽しさをわかってきました。

そんな青二才の私ですが、本の表紙が好きです。

本屋で好みのデザインを見つけると、「ほし〜!」とトイザらスのおもちゃコーナーでゴネる4歳児のようになります。
もちろん心の中でです。


不思議だな、と思うのは
私、特段に美術作品が好きなわけではないんです。


格好つけて美術館に行ったりもしますが、途中で飽きます。
見終わると友人と顔を見合わせ一言
「よく分かんなかったけどすごかったね」

これが常套句です。


なので、おそらくお気に入りの本表紙が、本とは別に
ただの絵としてあった場合、気にも留めないと思うんです。


本の表紙だから、なんだか魅力的に見えちゃうんですよね。



さて、ここから本題です。
私が思わずパケ買いしちゃった本を紹介します。

一つ目は高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』(講談社)です。

こちらの本の表紙はとにかく可愛らしい。
絵本や児童書にも馴染みそうな絵柄です。

私はこの本を一目見て、絵本『ぐりとぐら』を思い出しました。


懐かしい!
大好きでした、ぐりとぐら。

幼い頃、絵本は図書館で借りることが多かったのですが、
この絵本だけは家にありました。

ぐりとぐらの2人が大きなかすてらを作るお話です。
大きなかすてらという響き、最高ですよね。
やさしくあま〜い香りが鼻をかすめ、心踊ります。

大きなかすてらを焼いている場面があるのですが、
(上記のぐりとぐらのサイトにも載っています)

この黄色いかすてらと、『おいしいごはんが食べられますように』の表紙の黄色の感じ、似てませんか?


好きポイント一つ目は、黄色のみを使っている点です。
シンプルイズベストを体現しています。
デザイナーさんの自信も感じ取れます。

私は学生時代の図工や美術の時間に絵を描くとき、とにかくいろんな色を使っていました。
不安なんですよね。自分の腕に自信がないので、あれもこれも色を使っちゃう。
出来上がった作品は統一感ゼロでした。

もしや自信の無さと色の多さは比例しますか?


さらに、表紙カバーだけでなく、
カバーを取った中の表紙、見返し、本扉など、細部のデザインもお気に入りポイントです。

見返しは白色で透け感があり、可愛らしいチェック模様がエンボス加工されています。

見返しの遊びをめくると、またまた可愛らしい本扉が!
黄色い紙に黒線でマドレーヌやドーナツの絵が描かれています。


全体的に白色と黄色だけが用いられており、
絵柄は黒線で、ピクトグラムくらいのシンプルさで描かれています。
この雰囲気がおしゃれで可愛いです。


しかし、表紙のイメージと反して、内容はかなりディープです。
「胸糞悪い」といった感想をよく見かけます。

この本を読んだのは一年以上前なので、詳細はあまり覚えていませんが、

登場人物それぞれが人間らしい嫌な部分を持っていて、自分と重なる部分も多く、他人事とは思えない作品でした。
大人になるにつれて、自分がどれだけ不満を抱えていたとしても、なんとか周囲と折り合いをつけて生きているじゃないですか。
特に、職場の人間関係において。
そのあたりの私たちが普段目をつぶりたい部分が、解像度高く表現されていると感じました。
そこが「胸糞の悪さ」にも繋がっていくのかと思います。
そして、その「胸糞悪いな!」という感覚がこのお話の面白さであり、読者を引きつける魅力だと思います。


著作権の問題で、本の表紙を載せることはできませんので、気になった方はぜひ検索等でご覧になってください!
(著作権の問題をすっかり忘れていた私は、noteに載せるため、意気揚々と家で写真撮影会を行っていました。)

本屋であれば、中のデザインまで見れると思いますので、機会があればぜひ。




余談ですが、最近電子書籍の便利さに驚いています。
ケータイという小さな画面で読めて、
マーキングやメモもでき、振り返りが簡単にできる。

もっぱら電子書籍を読んでいます。


でも、デザインの良さを堪能できるのは紙の本なんですよね。

なので、単純に読みたい本は電子で。
デザインに惹かれた時は紙の本を買っています。


閑話休題、2冊目の紹介に移ります。
市川沙央『ハンチバック』(文藝春秋)です。

2023年7月19日に発表された、第169回芥川賞の受賞作です。

こちらの本は、洗練された、アーティスティックなデザインが特徴です。

カバーデザインには、オレンジ色で抽象的なイラストが描かれています。
また、カバーの題名や本扉、しおりの色も、オレンジで統一されています。

一目ぼれしてしまいました。

1冊目同様、著作権の問題で、画像を載せることができません。
芥川賞受賞作品ということもあり、絶賛本屋の目立つところに陳列されていると思います。
本屋にお立ち寄りの際は、ぜひご覧になってください。

ちなみに、購入したばかりなので最後まで読めておりません。
しかし、すでに引き込まれております。
読み進めるのが楽しみです。



改めて感じるのは、商品のパッケージってすごく大事ですよね。
同じ本であっても、ブックデザインによってで売り上げは結構変わるんじゃないかなと勝手に思っています。

素敵な本を多くの人に読んでもらうために、デザイナーさんをはじめとする出版に携わる方々は、試行錯誤されているんでしょうね。

作家さんへの感謝はもちろんですが、出版に関わる全ての人に、「素敵な作品に出会わせてくれてありがとう」と感謝を伝えたいです。


なんだかとても善人のような締めになってしまいましたが、
無理やりいい感じに終わらせようとしただけです。すみません。


今回は、このあたりでおしまいにしようと思います。
おやすみなさい。




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