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あまり知られていない公立中高一貫の特性
愛知県が県立中高一貫の導入に踏み切った。対象校は明和、半田、刈谷、津島の4校。個人的に旭丘こそ校風と公立中のギャップが大きく一貫化に踏み切るべきだと思うのだけれども、ここでこの4つが選ばれた点はある意味セオリー通りというイメージであり、旭丘や岡崎が選ばれないのは仕方ないことである。
全国41都道府県で公立中高一貫があるそうだが、実のところその都道府県のトップ公立校が中高一貫化したという例はかなり
各都道府県別進学校事情(愛知県編)
先日の記事では関東を述べる予定であったが、関東、特に東京都は人口が多く、学校事情を分析するのは時間がかかることもあり、ひとまず、愛知県の進学校事情を述べる。
愛知県は首都圏などと比べて中学受験率が低く、名古屋市の一部や医師の家庭など特定の層を除けば中学受験はしない場合が多く、そのため、中学受験で生徒を集める私立上位校は限られている。
実際、2021年の名古屋大学の合格者のうち、名古屋大学合格実
各都道府県別進学校事情(北海道東北編)
進学校の分布は教育環境という意味で興味を持つ人も一定数いるだろう。ただ、関心を持つのはいいとしても、トップレベルの学校に実際に通うことができるのは数少ない。そこで、各都道府県の各地域で最上位の学校だけではなく、地元の国公立大学ならある程度合格できるという水準の普通の進学校(たびたび「自称進」と言われるが現実的な進学機能を持つ学校である)も含めて紹介する。
北海道日本の都道府県で唯一道を名乗り、東
愛知県複合選抜制導入時の謎
1989年に導入されて以来30年以上、愛知県公立入試の独特な制度である複合選抜制だが、個人的にこの制度が導入された際に生じた現象にはいくつかの謎があるように思う。その明らかな正解は解明できないのではないかと思うが、個人的な仮説とともに紹介していきたい。
1. 千種高校の没落前身の学校群制度が1973年に実施された際に、名古屋2群で旭丘高校志願の生徒を半分受け入れる学校という地位を得て以来、愛知県