岡本太郎著『自分の中に毒を持て』を読んで

皆さん、こんにちは!
今回は、岡本太郎著『自分の中に毒を持て』を紹介します。
この本は、読めば読むほど自分を元気づけさせてくれる。そんな本です。
思想も生きざまも芸術も積極的であるが、その背景には、幼少期の残酷な人生がある。そんなつらい過去があるからこそ、この世界で”人間”として、もっと生き生きと生きようということが書かれています。
そんな彼の本を生き生きと紹介します(笑)。
それでは行きましょー。









現代の若者はどう生きていくべきか

岡本太郎(以下彼)は若者がどういった現状にあるのかについてこう述べる。

学生だ、まだ子供だと甘やかされているうちに、つい遊んでしまう。だからほんとうの人生の勉強ということや、自分がほんとうに勉強したいということをあまり勉強しない。

(著…岡本太郎『自分の中に毒を持て』青春文庫P25から引用)

特に、今の時代はスマホを皆が手にしている。そのため、動画を見たり、ゲームをしたり、など遊ぶことがより安易にできてしまう時代。それを大人が注意するために余計にその学生の思いが爆発し、”勉強”そのものが嫌いになる。そんな状態で、人生の勉強やほんとうにしたい勉強ができるはずがない。そんな悪循環に陥る学生は多いと思う。では、なぜそういった悪循環に陥ってしまうのだろうか。

というのは、自分はどのくらい能力があり、どのくらいのことをすべき器であるかということを見極めようとしないで、つまり、自分のことが自分でわからないのに、勝手に自分はダメだと見切り、安全な道をとってしまう。

(著…岡本太郎『自分の中に毒を持て』青春文庫P24から引用)

こう述べています。
つまり、自分のことは自分で分かったつもりになっているため、こんなことやっても無駄であるし、無理だと自分を見切る。だから、安全で、楽で、容易な道を選択してしまうと彼は言います。そして、その行き先が学生であれば、スマホになってしまうのです。では、その悪循環に陥らないためにはどうしたらいいのだろうか。彼はこう述べる。

ほんとうに生きるということは、いつも自分は未熟なんだという前提のもとに平気で生きることだ。それを忘れちゃいけないと思う。

(著…岡本太郎『自分の中に毒を持て』青春文庫P80から引用)

生きるということは、自分は未熟であると悟ること。つまり、”失敗”を恐れない態度で生きるということです。学生であれば、学校内では友達に未熟な自分を見せたくない。家族にこんな姿を見せたくないと思い、仮面をかぶって生きている学生もいるだろう。そうやって生きてしまうと、自分の本音を隠したまま、誰にも本当の自分をさらけ出せずに生活を過ごし、何かぱっとしない人生になる。だからこそ、自分の本音をさらけ出すつもりで生きてみる。”見せたくない自分”を殺して、新しい自分で生きてみる。そこで失敗もする。絶望もする。でもだからこそ”人間”として生きられる。そんなことを彼は伝えたいのだろう。









最後に、

いかがだっただろうか。彼の思想は魂に響く何かがあると思う。でも、なぜ彼の思想がこんなにも響くのか。彼が述べているある文にヒントがあると思う。

そうではなく、世界中の子供はみんな自分の息子だ、世界中の親はみんな自分の親だ、そういうおおらかな豊かな気持ちを持ちたいと思う。

(著…岡本太郎『自分の中に毒を持て』青春文庫P192から引用)

彼は、自分が安全な道を取ろうとしているときに、その自分を殺してあえて厳しい、でも魅力的な道をとる。そうやって、生き生きした”人間”になれると述べている。では、なぜそうやって生きるべきであると彼は説いているのか。それは、彼が途方なく理想が高いからである。世界中の人が自分であるかのように生きているのだ。そうやって生きているのであれば、自分を律しして、仮に他人に批判されることがあっても乗り越えることができると感じた。皆さんもこの本を読んで、ぜひ岡本太郎の生きざまを感じてほしいと思う。
それでは、次回もお楽しみに!


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