公務員の経験は、民間でも活きるのか?
地方公務員から転職したフリーランスのじゅんです。
新潟に住みながら、キャリア支援領域/公共領域で活動しています。
noteでは僕の独断と偏見をもとに、
20~30代の公務員に関するアウトプットを続けています。
本日の問いはこちらっ
公務員と民間企業って、別世界なイメージがありませんか?
少なくとも僕は別世界だと思ってました。
実際、別世界ですが、少なくとも次元は同じ3次元です。
つまり、違うものは多々あるが、同じものも多々あります。
そんななかで、転職を考える公務員が思う事ベスト3に入るであろう、
「公務員の経験やスキルが、民間でも活かせるのか」問題です。
僕の回答は「活きる/活かせる」です。
※ただし、2つのハードルがあります。
ハードル① 経験の翻訳
ハードル② スキルのブリッジング
こんな感じに分かるようで分からない言葉を使うと、
気になって読みたくなるんじゃないかという社会実験です。
自治体って「社会実験」好きですよね。
失敗しても許される感じが良いのだろうか
本題に戻ります。
公務員からの転職を考える皆さんに向けて、ポイントを解説してみますね。
①経験の翻訳
時系列的には、転職活動でのお話です。
「書類選考通らないよ・・・やっぱり公務員からの転職は難しいんだ」
という人が大量発生する原因にもなっています。
結論として、公務員の経験は、民間企業で高く評価されます。
ただし、注釈が付きます。
民間向けに伝えた場合に限る。
こちらの記事でも触れましたが、用語のアンマッチが起きています。
このアンマッチを解消するのが、経験の翻訳です。
例えば・・・
【翻訳前、公務員語】
自治協議会のイベントを促進する補助金を企画~運営~報告
【翻訳後、民間語】
ステークホルダーを巻き込んだプロジェクトマネジメント
自分で言うのもアレですが、
もはや翻訳サイトを歩き渡ったような文章ですね・・・
でも、実際の転職活動ではこのくらいの翻訳が必要です。
公務員と民間では、お互いの業務に対する解像度が低いためです。
この記事を読んでいる公務員の方は「プロジェクト・・・マネ・・?」
となっているはずですし、
この記事を読んでいる民間企業の方は「自治協議会?促進?」
となっているはずです。
要するに、お互い何言ってるのか分からんのです。
なので、相手の世界に合わせた翻訳が必要です。
公民のバイリンガル
実際に僕が転職サポートをする際でも、この手の翻訳を多用します。
事実を曲げるわけではなく、表現を変える。
公務員としての経験を、摩擦なく民間企業へ伝える。
これが「経験の翻訳」であり、
翻訳家として「公民のバイリンガル」が必要です。
転職の書類選考通過率を上げるためにも、
書類添削や翻訳はバイリンガルに依頼しましょう。
②スキルのブリッジング
時系列的には、入社後のお話です。
公務員と民間の1番の違いは、ズバリ「文化」です。
言い換えると、土壌とか雰囲気とか価値観です。
Q 文化が違うとどうなるか?
A 公務員の経験がダイレクトに活きない。
なので、民間の土壌に合わせて、
公務員のスキルを植え替えて、育てていく必要があります。
リスキリングとは少し違うなぁと思い、ブリッジングと言ってみました。
あれ?流行りそうじゃない?
例えば、仕事の進め方。
公務員はとても丁寧です。
誤字脱字などケアレスミスだけではなく、合意形成のプロセスが丁寧です。
なぜなら、公平公正であり、公共の福祉に資する必要があるからです。
誰が見ても読んでも一定の納得が得られ、かつ論理的に説明出来るように、
しっかりと合意を形成するプロセスに重きが置かれがちです。
一方で、民間企業は必ずしもそうではありません。
納得感や合意形成のプロセスよりも、
成果や結果、その先のPDCAが重視される傾向にあります。
どちらも素晴らしい文化であり、それぞれの立ち位置に合っています。
ただ、文化や土壌が違うだけなのです。
この2者間を渡り歩くためには、渡り歩く自分自身が違いを認識し、
スキルをうまくブリッジングしていく必要があります。
合意形成プロセスで培った調整能力は、
成果を出すための渉外能力として植え替えればいいのです。
調整能力はベクトルが組織の内側へ向いているのに対し、
渉外能力はベクトルが組織の外側に向いています。
スキルの本質
ベクトルが違うだけで、
他人や組織のポジションを踏まえて最適解を導くという、
どちらも本質的には同じ領域のスキルです。
言葉遣いやテクニックなど、ミクロ的に違う部分はあるので、
ここで植え替えを意識して、スキルを民間寄りに適応させていきます。
マクロ的に同じスキルだと捉えてさえいれば、
ミクロ的なテクニックを修正すればいいのです。
植え替えしようが、根っこは同じです。
地中に埋まりがちですが、ちゃんと活きてきます。
土壌が変わっても腐らないように、ブリッジングを意識しましょう。
まとめます。
①経験の翻訳
②スキルのブリッジング
どちらのポイントでも、「物事を捉えなおす」という共通点がありました。
キャリアを創っていくのは紛れもなく自分であり、自分軸が大事です。
ただし、外の世界で表現する際には、他人軸も意識しましょう。
自分を外から捉えなおすたびに、成長や可能性が見えてきます。
うまく自分を創りなおしながら、キャリアを育てていきたいですね。
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