マイルストーンの設定における期間の考え方
当たり前ですがプロジェクトには必ず計画があります。そして計画では必ずスケジュールとマイルストーンを設定します。
マイルストーンの設定されたその計画は中長期計画などと呼ばれることもあります。中期と長期、そして短期の計画。「短期ってどれくらいの長さ?」そう聞かれたときに思い浮かぶのは1〜2ヶ月でしょうか?2〜3ヶ月でしょうか?それとも半年〜1年でしょうか?人によってもチームによっても、プロジェクトによっても業界によっても、その感覚は違います。
しかし私はその考え方はちょっと違うように思います。
計画というのは、スケジュールの中にマイルストーンを置くのではなく、マイルストーンがスケジュールを決めるものだと考えています。
プロジェクトの大元にはミッションやビジョンがあります。そのビジョン実現に向けて必要な取り組みがタスクであり、目指すべき到達点がマイルトーンです。
課題の解像度は全て同じではありません。いま目に見えている課題とその課題への組み方が明確になっているタスクは全て短期のマイルストーンに達成されるべきタスクです。
対応すべきと認識はしているがその課題の内容や対応方法が漠然としているタスクは全て中期のマイルストーンに含まれます。そもそも課題の内容が明確でないタスクは「なぜその課題が発生しているのか?」を調査するところから始まり、短期のタスクにはなり得ません。
そして、長期のマイルストーンは「ビジョンの達成」です。いまは漠然としているけれども目指すべきビジョン。それが長期のマイルストーンです。そのマイルストーンを達成するために行うべきタスク、しかしまだ対応方法が明確になっていない状態。それが中期のマイルストーン。そして中期のマイルストーンを達成するために(その対応方法を明確にするために)行うタスクが短期のマイルストーンなのです。
そう考えると「期間」というのは自ずと決まってきます。短期のタスクが全て消化できる期間が3ヶ月であれば、短期マイルストーンの期間は3ヶ月間です。それでは中期の期間は?
中期のマイルストーンは短期のマイルストーンを達成することで自ずと対応可能な状態になります。対応可能な状態になったらどの程度の期間が必要でしょうか?それが中期マイルストーンの期間です。
中期のマイルストーンが全て達成されれば、長期のマイルストーンはもうすぐ目の前です。
始めに期間ありきではなく、課題とその課題の粒度に応じて期間とマイルストーンを設定する。そうすることで、計画実行の確実性が上がり、ひいてはプロジェクト成功の蓋然性が高まるのです。
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