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B2Bのプロダクトが売れない7つの原因をひとつひとつ図解で分析していこうか。

基本的にこの5段階を経て製品やサービスは売れていく。

①ブランディング → ②マーケティング → ③インサイドセールス → ④営業 を経て 受注に至りますね。これが滞りなく流れるとモノがたくさん売れていきます。

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ただ多くのビジネスパーソンは、リードがとれない。アポイントが取れない。売れない。という課題を抱えています。かく言う私も、ケースバイケースですが、いつも①から④のどこかに必ず課題を抱えています。

で、今回はうまくいかないパターンと課題の解決策をどんどん羅列していきたいと思います。

ただ営業部、マーケティング部など同セクションでは、なんでうまくいかないのかの解決案はディスカッションされつくされていると思うので、

営業とブランディング。マーケティングとブランディングなど。別のセクション、別のカテゴリとどういう付き合い方をしていけば課題は解消されていくのかという論点で書いていければいいなと思います。

1、製品の世界観に機能が追いついていない

ベンチャー系のプロダクトに多いですよね。私、製品とかって世界観でモノを買ってしまう事多いんですよね。で、その7割は製品の世界観(コンセプト)に機能が追いついていない。ようは買いたい前にやりたかった事が実現できないんですよね。

ただSaasとかIoT系の製品だとその後のバージョンアップが期待できるので可能性を信じて買ってもらうみたいな売り方もできるので、営業での工夫は十分できますね。

現行はこういう仕様ですが、1年後にはこういう世界観を実現します。みたいな可能性を買ってもらうみたいなこともできますよね。解決策の折衷案として営業でも努力はできますが、詰まるところ技術が頑張って製品のクオリティがあげられるかにかかってくる課題です。

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2、マーケティングの手数が足りない。切り取る角度の研究が甘い

このパターンは多いですよね。チーム力や汎用性みたいな事よく言われますけど、マーケティングって極論感性だと思うんですよね。自分たちの製品とかサービスの特長をどう見せられるか。表現できるか。この切り方が勝負。

ズバッといくとめちゃ多いパターンがこれですね。

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わかりずらいですね。1パターンというのをわかりやすく表現したつもりでした。まあいわゆる工夫ゼロというパターンですね。製品をそのまま見せるだけ。

顧客目線でいうと製品ひとつとっても、いろんな使い方があって、各社それぞれ別々の課題を解決する手段、便利にする手段、効率化する手段、効果をあげる手段として製品を導入するわけですよね。

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その中には、顧客がまだ課題として認識していないものもあれば、課題はわかっているけど解決方法もぼんやりとしているものもあります。その課題と解決方法のイメージを顧客すべてに委ねるって、マーケティングの仕事としてどうなの?って思うんですよね。

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なので、自社の都合とか製品は考えずに、まずは顧客の潜在的なもの、顕在化されたもの含めて課題を想像するところがスタートです。その上で、自社の製品で解決できる課題との掛け合わせパターンを考える。

で、課題と解決のセットパターンが創造できれば、それはマーケティングコンテンツにできます。課題と解決のパターンのコンテンツを多く出せるマーケターほど優秀であると言えます。

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3、マーケティングから供給されるリード数が足りない

これは要因は大きく分けて2つですかね。1つ目の理由は上記のマーケティング施策自体の工夫が足りない。2つ目はブランディング上の問題ですね。

具体例でいくと、質は抜きにして、単純にリードが50必要で30しか供給できていない場合は、1つ目のマーケティングスキルの問題です。ただリードが50必要で5しか供給できていないのであれば2つ目のブランディング上の問題だと思います。

この辺の考え方は自論がありまして、マーケティングや営業のような縦割りのカテゴリ単位の試作で改善できるのはせいぜい150%くらいだと思ってます。実際は120-130%くらいがベターな数字改善かなと思います。

もしそれ以上にKPI上の数字が不足しているのであれば、別カテゴリとの連携が必要で、今回の5/50「供給するリード数が1000%足りない」場合は、ブランディングをいじる必要があります。

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こんな感じですね。そもそもの認知と母数が足りないので、ブランディング施策で事業自体をもっと肉厚にして認知拡大を図っていく必要がありますね。事業レベルからやり方をディスカッションしていくのが一番の近道だと思います。

ブランディングに関しては下記に考え方まとめてます。

ブランディング系のイベント効果を実例をもとにまとめてみた

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4、マーケティングから供給されるリードの質が悪い

これは少し根が深くて、要因がたくさんありそうですね。マーケティングの施策自体の問題。インサイドセールスの問題。営業力の問題。この3つが絡み合ってリードの質が悪いという結果に到ります。

もう話をするのも飽きましたが、よくあるマーケティングと営業の軋轢の問題ですね。

1、マーケ施策のクオリティが低い。

2、マーケからきたリードに営業が真剣に取り組まない。

3、営業レベルにないリードを営業にパスしてしまっている。

この3つが、やはり絡み合ってリードの質が悪いという心証を生み出しています。超絶ざっくりいうと信頼関係がないんですね。まずは信用を構築しましょう。

紐解いていくと、マーケティング側がリードデータの質の属性を理解しているのかどうかというところが大きな問題点な気がしています。リードデータの質って3段階あると思っていて、最低限ここを理解しておく必要があるのかなと思っています。

リードジェネレーションレベル : これがいわゆる営業フォロー案件ですね。
リードナーチャリングレベル : これがインサイドセールス 案件ですね
ブランディングレベル : これがマーケティング案件ですね

よく営業が言う「マーケティングからのリードはクソ」。

こういうマーケと営業の連携がうまくいかないパターンって、この3分類の精度と受け渡しルールの共有が悪いんですよね。そして営業とマーケの信用関係が崩れていくという負のスパイラルに入っていく感じですね。

リードデータの3分類とは?

ブランディングレベル = マ ーケティングで担当

カンファレンスなど、1000名単位で集めるようなイベントで獲得したリードデータですね。その全部がブランディングレベルではないので、マーケティング選別を行ったあとにインサイドセールスへパスする事がベターです。

リードナーチャリングレベル = インサイドセールスで担当 

今でいくと、ウェビナーやホワイトペーパーから獲得できるリードの多くは、7割ブランディングレベル。3割リードナーチャリングレベルというリード属性かなという印象です。

リードナーチャリングレベルのわかりやすい属性は、展示会で獲得した名刺ですね。

リードジェネレーションレベル :=営業で担当

オーガニック検索でのお問い合わせや、Web広告からの流入は、直接、営業がフォローして良いリードですよね。

要は、リードジェネレーションレベルのリードを営業に常に供給できれば、マーケティングの評価はうなぎ上りで、リードの質が良いという評判につながります。

ただマーケティングはKPIで大体「量」も持っているので質の良いリードだけを、営業に送ることもできません。往々にして量を担保することができないので、質と量のジレンマもマーケと営業の関係をこじらせていますね。

5、マーケと営業をつなぐインサイドセールス

この辺りをインサイドセールスが仲介として機能するのですが、営業にパスできるレベルになるまで足の長さも想定しておかないといけません。

これから紹介する実例2つもそうですが、そうシンプルで、わかりやすく、スタイリッシュに受注まで至っていません。マーケ、インサイドセールス、営業が連動して契約に至っています。

実例①

うちの実例をひとつ紹介すると、インサイドセールスで1年ちょっと追いかけて受注まで決めたケースですね。しかも展示会も2回挟んでいます。

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契約に至る1年前の展示会に来場。1年前の展示会当日の反応はあまり良くなかったので、営業フォローは無し。 メールマガジンのみで定期的に情報配信。展示会案内から1年後の契約に至った年度の展示会に2回目の来場。 1年前よりは反応が良く、2回目の来場という事もあり営業フォローを実施。後日、お問合せを頂き商談を重ねて受注。

実例②

2つ目の実例がこちらですね。これは受注まで2年以上かかってるんじゃないでしょうかね。

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シンプルなテレマーケティングキャンペーンから商談。SFA(営業支援システム)の提案を行なったが先方のミッション (マーケティング業務従事)と合わず、一度頓挫。その後インサイドセールスで、メールマガジンで定期的に情報発信を実施。 新製品リリースとメールのクリック率を解析しつつ、セミナーのご案内を実施。潜在・見込み顧客のデータ管理が課題とのことで弊社セミナーに来場。その後にも展示会来場頂いて受注という流れです。

リードナーチャリングとかインサイドセールスは横文字でスタイリッシュですが、複雑怪奇で、マーケティングと営業の連携(情報共有)が必ず必要で、地味な草の根活動を長い期間必要である事を理解しないといけません。

獲得したリードが案件化して受注になった。これはこれでハッピーなんですけど、一回の商談では受注に至らなかった。じゃあ次はどんな一手を打つか。アップセル、クロスセルでも売れている。その理由は何なのか?

営業動向や顧客の受注動機まで把握できていると、マーケティングだろうが、インサイドセールスだろうが、営業だろうが、どの実務にも活きてきます。

6、マーケティングが何で売れているのか。または売れていないのか把握していない

上述の話が理解できていればこの重要性は痛いくらいわかると思います。

肌感90%以上の会社で営業にリードが渡った後の動向を、マーケターやインサイドセールスの担当自体が把握できていません。

仕組みで情報が取得できないなら、それは自分で情報を拾いにいく必要があります。少しリソースに空きがあるなら営業に動向するとか、今ならオンライン商談に同席させてもらうとか、それくらいの努力が必要ですし、それくらい工数をかけてでも得たい価値ある情報です。

これができると上述のような受注までのリードの流れを理解できるようになりますし、そこがわかっていれば実務に幅が出て、視座が高くなり、結果を出す事がもっともっと簡単になります。

7、営業がクロージングしきれない

これは何パターンか理由があると思いますが、1つ目はブランディングと関係して場合。求める機能と、顧客が払っても良いと考えている価格に開きがあるケースですね。

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営業ベースで適正価格をある程度調査してブランディングし直す=マーケティング施策にも反映させる。この連携でクロージング精度を修正していきます。

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ベンチャー企業では営業ベースで価格をすでにいじった状態で、公式にも後追いで反映させるというくらいのスピード感がありますね。

おわり!

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