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ブランディング系のイベント効果を実例をもとにまとめてみた

前回はマーケティングチャネルの展示会の費用対効果を実数値で紹介したところ、まあまあ反響が大きかったので、今回は営業とマーケティングの土台になるブランディング目的のイベントを実例に色々書いていきます。

関係性は下記のようなピラミッドのイメージですね。

・【営業】「個」への訴求
・【マーケティング】「群」への訴求
・【ブランディング】「市場全体」への訴求

ブランディングの1番の効果は、単価アップです。

私、自社のCOOを務めながら、様々な会社さんの顧問も務めさせて頂いておりまして、領域は事業開発とかビジデブ、マーケティング辺りになります。

その時にもよくブランディングの話はよくでてきまして、

ブランディングに意味はあるのか?

だったり、

マーケティングとブランディングの線引きはなに?

みたいな話がよくでてきます。今回の話でこの辺りの解を少し出していければいいなあと思ってます。

ブランディングの施策例①

弊社事でいうと、2015-2017年度はブランディングに力を入れていました。

例えばこういうのとか、

デジタル マーケティング マネジメント デイ 2016 Summer

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500名規模を集客したイベントで、弊社がメインスポンサーになり「ビジネス+IT」メディアとその他9社の合同タイアップで開催しました。元ソニー会長の出井氏と、統計家の西内氏に基調講演をお願いしまして、私がメインの講演に登壇させて頂きました。

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オンラインイベントも同時に設計実施しまして、出井さんと西内さんの知名度を借りて少し下駄を履かせてもらいました。

このイベントを例にまずブランディングの考え方を紐解いていきます。

そもそもブランディングとは

自分たちが何者で、自分たちにしかつくれない価値はなんなのか。

ここをマーケットレベルへ直感的に伝わるようにすることがブランディングだと、私は考えています。

その為に装飾を施して、まずこちらに目を向けてもらう必要があります。注目を集める必要があります。

それがブランディング施策だと考えています。

弊社事でいくと2015-2017年度はブランディング施策に力を入れていました。

この頃、なぜブランディングに力を入れていたかというと、マーケットのポジションが空いてたんですよね。そこをしっかりと抑えにいきたかったという狙いがありました。

ちょっと専門的な話も入りますが、我々の当時のB2Bマーケティングの市場動向でいいますと、

MA(マーケティングオートメーション)が流行っていて、SFA(セールスフォースオートメーション)がもはや一般化されてきている時期でした。

でも、MAもSFAも、そこで活用するリードデータは自分で整えてね。という感じだったんですよね。

でも、そのリードデータを整えるのが一番手のかかる作業で、何か楽な方法はないかという需要は分かっていました。

なので、その課題解決として、リードデータのマネジメントは、うちのサスケと弊社ノウハウにお任せください!ブランディングでポジションを狙いにいきました。

ちなみに、ご興味あれば、リードデータの流入経路の話をひたすら解説するこちらの動画とか名寄せをひたすら説明するこちらの動画とかどうぞ!

マニアックすぎて、マーケ担当さんには響くと思います(笑)

テーマもポジション狙いのピンポイントで一刺し。

この分野の専門家として見てもらうブランディング施策を実施

私の講演タイトルも

「リードデータ統合技術が実現するB2Bオムニチャネル「複数軸」で作成するリードナーチャリングの設計図」

ポジション一点狙いの、あえてわかりずらいタイトルにしてます。

動画も講演もわかりずらくしているのには理由があって、

わかりずらいって一見ネガティブなんですけど、そう見せる事で専門性が上がると思っています。大学の研究テーマとか一般の人が見ても意味不明じゃないですか。それと同じです。

この分野の専門家として見てもらうブランディング施策をしたかったんですよね。

このブランディングのメリットとしては

1、リードデータマネジメント一点に長けた専門家の立ち位置を獲得する事で、狭くニッチでもその分野でシェアを獲得できる。

2、競合の強者とガチンコで勝負しなくて良いところ。他のMAやSFAツールの補完機能として、一緒に使ってもらう動きになるので、競合にならない。

3、他社ツールを使いながらというところが保険になるので、会社としての信用が多少弱くても、導入に進む。新規アカウントが開設できる。

ブランディングでエッジだけ尖らせておけば、余計な外部圧力を排除しながらマーケットインしていけるという計算があって、実際その通りになりましたね。

この3点は中小零細、ベンチャー企業のブランディング施策の考え方として、転用しやすいし、再現もできる概念だと思っています。

で、実際のブランディング効果は?①

さっきのわかりずらい話に戻りますが、

わかりずらい=専門性、わかりやすい=マス的

わかりずらくて専門性が高いほうが、単価が上がるんですよね。特にB2B商材の場合だと。

専門性で単価が上がったのは、完全に弊社例なので、各々最適化は必要なものの、

ブランディングがうまくいって、価値が十分に市場に訴求できれば、自分たちがマーケットに販売したい価格と、お客さんが購入してもいいかなという価格の認識が一致するんですよね。

ブランド品がなぜ高価で売れるのかというのが、この答えですね。

結果ブランディング効果で単価が上がります

で、実際のブランディング効果は?②

もうひとつの効果は、プロダクト自体のポテンシャルを上げるという効果ですね。

具体的には、

・マーケティングで獲得できるリード数が手打ちになってきたなあ
・営業の受注数が思うように伸びないなあ

と思ったら、これはブランディングで底上げしてあげる必要があると思っています。よほどやっているレベルが低くない限りは、マーケや営業現場のスキル介入で上げられる数値はせいぜい120-130%くらいだと思ってます。

目標数値がそれを大幅に上回るようなら、根本的に経営レベルでブランディングから見直す事をおすすめします。

この頃に打った施策は、1〜2年後に結構効いてきたなあという感想を持っています。単価を上げる事に成功して、引き合いも増えて、受注数も伸びてきたとう図式ですね。

結果、1〜2年後に引き合いと受注数が大幅に増えた

ブランディング施策とマーケティング施策の違いとは?

目的の違いはこんなところで、

マーケティングはリード獲得が目的。ブランディングはイメージ獲得が目的。

施策の違いとしては下記のような感じでしょうかね。

●ブランディング

コーポレートサイト、カンファレンス、ピッチコンテスト、メディアタイアップの大型セミナー、

●ブランディング+マーケティングのハイブリット

サービスサイト、自社セミナー、PR

●マーケティング

LP、展示会、広告

ブランディングの施策例②

コンタクトセンターマネジメントセミナー2017Summer

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これは東京と福岡2拠点で開催しました。サスケの導入企業のご担当者様をお呼びしてお話頂きました。私の講演と、導入企業様の講演の2部構成で実施しました。

サスケにはクラウドCTIと呼ばれる電話機能がオプションのブランディング的なプロモーションでした。

約350名のスタッフで活用するコールセンター運営の事例をもとに、毎月のランニングコストを50%削減した「サスケクラウドCTI」の効果をご担当者様にしてもらいました。(2017年当時)

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下記のようなサスケを導入したメリットをお話し頂きました。

サスケ導入で得たメリット

・従来のCTI(Computer Telephony Integration System)から、サスケクラウドCTIへの乗り換えで毎月のランニングコストを50%削減。

・CTIとCRMが一緒になっている事で、操作面やシステム的な課題がワンストップで解決できるようになった。

・提案型のサスケサポートセンターの充実に満足している。コールセンター運営での顧客対応の参考にしている。

・ITに強くないママさんでも使える直感的なユーザビリティが現場で好評。現場に使われる運用の一番の要因。

・電話機や電話回線を連動させた既存のCTIと違って、大規模な工事や導入費用は必要なく、導入コストを大幅に削減でき、圧倒的なスピードでコールセンターの設置が可能になったので拠点展開がしやすくなった。

マーケティングとブランディングを区分けしたほうが良い理由

最後に、ブランディングは目一杯格好をつけて良いと思いますが、マーケティングでその影響を受けすぎるのは危険です。

ブランディングでは即効性のあるリード獲得はのぞめないので、マーケティングでリード獲得を補完する必要があります。両輪で回していく考え方が正解ですね。

よく見るあまりよくない例としては、

スタイリッシュなブランディングを、展示会にそのまま踏襲してリード獲得が出来ていない本末転倒な例ですね。なのでブランディングとマーケティングチャネルは事前に分けて考えていたほうがやりやすいのではないでしょうか。

ブランディングはプルで格好つける。マーケティングがプッシュで泥臭くいく。キャラクターをしっかり分けておいたほうが運用がしやすいと思っています。

ブランディング効果として、長期的な単価アップと、ポテンシャルアップはゴールとして見えているので、マーケティングと一緒に取り組んでみることをおすすめします!

おわり!

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