見出し画像

刻み 〜きざみ〜2 (2017/3/10)

冬もいつの間にか過ぎ去ろうとしています。なかなかサクサクとはいきませんが、コツコツと、刻み作業を続けています。

画像1

最初のほうは、終わったものが分かるよう、こんなノートを付けてました。


作業が進むにつれ、色々な切り込みを体験しました。

画像2

↑これは、下梁に大引をかける為の ”蟻掛け” が含まれた部材です。

画像3

↑これは、”渡りあご” と呼ばれる組手の一種です。
材と材が交差するように組み合う継手です。

中でも難しかったのが、↓下の”金輪継ぎ” と呼ばれる継手です。

画像5

↑このように加工されたものが、金輪継ぎ。梁や桁など、2本の材を繋げて、1本の材として使用する(強度を持たせる)ものです。

画像6

墨付け時はこんな感じ。

画像4

それがこうなり…

画像7

こうなります。

うまく加工できていれば、本当にガッチリです。
昔から伝わる技術は、ほんとにすごいなと、感嘆します。


そして、継手や仕口の切り込みと共に、”ちりじゃくり” なるものも材に刻んでいきます。ちりじゃくりとは、のちのち土壁を施工した時に、壁に塗った土が痩せて、すきま風が入り込むのを防ぐためのもの。溝を掘ることにより、そこに土が入り込み、痩せても隙間が出来なくなります。

画像8

ミゾ切りカッター” というものを使って掘ります。
ほんとに、便利な道具がたくさんあることに、驚くばかりです。

さらに下の写真は、

画像9

電動チェーンのみ” と呼ばれる道具で、これは柱に通る ”貫穴” を掘るのに使いました。

画像10

こうやって材に挟み、足で押さえて使います。
これも使うとスピードがグンと上がります。 


さあ、設定した棟上げ予定日まで、あと1ヶ月ほどです。
かなり危ういペースですが、そこはもうなんとか間に合わせられるように、スパートを掛けたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?