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大工の血を入れる (2016/9/20)

先日、基礎工事が完了してから、約1ヶ月間。

以前から可愛がってくれている大工さんの元に、”修行” に行っていました。

正確には、大工さんの現場におじゃまさせてもらって、設計に関することを聞いたり、ノミの研ぎ方やノコの挽き方、加工の仕方など、大工の本当に初歩のいろはを教えてもらっていました。仕事を手伝っていたわけではないので、もうほんと、大工さんにとってはお邪魔虫です。それでも見放さず付き合ってくれて、本当に本当に感謝しています。

なぜそんな時間を過ごすことになったか。

経緯を説明すると、結論から言えば、タイトルにもある ”大工の血” を自分の中に入れる必要がある。と、感覚的に感じたからです。

基礎工事が終わり、さあ、いざ上物を。。

といっても、実際には、建築はほとんど素人な僕です。

まして、僕らの取った選択は、

現代の在来工法(コンクリの基礎、プレカットの木材、金物で補強、石膏ボードの壁 など)で家をつくるのではなく、

伝統構法と呼ばれるもの(石場建て、木組みによる構造、土壁)で家をつくるというものです。

木材をすべて手刻みによって加工し、それにより作られる仕掛け(仕口と呼ぶ)によって、木材を組み、構造体を構築するという構法です。

いわゆる、昔ながらのつくりかたです。

大工技術に限っていえば格段に難易度は上がります。

一朝一夕で習得できる技術ではもちろんないのですが、

暮らしにまつわることはなるべく自分の手でやってみたい。というのと、

どれくらいの難しさかはほんとにやってみなければ分からない。という思いから、一度は自分で1から10までやってみようと決めました。

そうすればその後、また自分で次のものをつくるときにも、人に伝えるときにも、”さじ加減” が出来るようになりますからね。

1ヶ月で、何が出来るようになった訳ではありませんが、それでも、とてもとても有意義な時間でした。まがりなりにも、自分の中での気持ちの準備は整ったような気がします。改めて、お世話になった、小野大工さん、ともさんに、感謝です。

さあそして、いよいよ木材搬入。”墨付け” の作業へと入っていきます。

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