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【読書感想文】チルドレン


本も人も、つくづく一期一会の出会いだなと思う。



以前こんな素敵な出来事があり、今回読んだチルドレンという本は、選書頂いた本の中の1冊だ。伊坂幸太郎さんの作品を読んだのは初めてで、普段の自分であれば手を取らないような1冊に出会えて、本当に嬉しい。




この本は、登場人物4名のそれぞれの視点から物語を描くショートショートのような形だけれど、最後にはそれが全て繋がって気持ちよく終わる、私が好きなタイプの小説だ。


中でも主人公の男性はとても自由奔放で、気持ちが良いくらい自分軸を持って生きている。自分がしたいと思う事、こう思うという事に忠実でいる事で結果的に色んな人を巻き込み、そのエネルギーで皆をハッピーにしてしまうような主人公だった。

ここまで突き抜けて自分を持てたら、(その立場なりの苦悩はあるのだろうけど)とても気持ちが良いよなぁと思った。


したいことに忠実でいて良い、それで人を前向きな力で巻き込むことが出来たら、それは自己中ではなくエネルギー源となれるんだと感じれた一冊だった。


恐らく、こう感じさせてくれたような本を選出してくださったのは、私が「自我が強すぎて自己嫌悪に陥る」という悩みを打ち明けたからだと思う。


やりたい事に忠実、行動力があるというと良く捉えてもらえるけれど、
小さな時から変わらずそうである自分が成長できていないように思えて、他者を思いやれる周りの方々を見ていて落ち込むことが多かった。


だけど他者との共存のしかたって、本当にいろんな形があると思う。そう前向きに思わせてくれた本だった。


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