大学受験英語がおかしい

英語で飯を食っている知人。通訳として働き、英文記事を翻訳したりしている。しかも好きで英語圏の人とネットで会話して新ネタ仕込んだりしており、現場で使われる英語に関してのセンスに、私は完全に信を置いている。その人が、受験英語おかしいという。特に医学部などの最難関で。

その人によると、「こんな悪文どこで見つけてきた?」というほどひどいという。今の現場で使われている英語は理解しやすさが大切。なのに、複雑怪奇で分かりにくい悪文。医学部や難関大学対策の予備校の教材、それはそれはひどい英語だったそうで。「こんなのできなくてもいいよ」とその人は言う。

予備校でそんなひどい悪文を使っているということは、大学受験の英語も似たり寄ったりの悪文を使っているという可能性が高い。もしこの推測が正しいとしたら、日本の英語教育は、英語が使えるようにではなくて、受験から振り落とすための装置として独特の進化をしていることになる。

そして、この状況のアホらしさに、受験にかかわる当事者たちが気づいていない恐れがある。これって、危機的ではないだろうか。英文はもっと素直にスッと理解できるものであるべきだろう。受験で悪い見本見せてどないすんねん?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?