子どもの偏食について

最初の本の編集者から、この問題、私ならどう考える?と質問がきた。子どもの偏食。親が頑張って作った料理に限って食べない。栄養のバランス考えて作った手料理食べずにレトルト大好き。子育てあるある。
この問題、児童栄養学として真剣に研究すべきだと思う。
https://togetter.com/li/1839051

うちの子どもも偏食。YouMeさんは最初、栄養バランス考えた手料理を食べさせようと頑張った。撃沈。アンパンマンカレーに勝てなかった。レトルトのドリア超大好き。息子は肉苦手、娘は肉好き野菜嫌い。
YouMeさんと話し合い、どうするか考えた。

好きでないものを無理強いするとびっくりするくらい食べない。他方、好きなものだとびっくりするくらい食べる。食べないより食べた方がいい。なので、
・三つのエレメント(赤、黄、緑)をなるべく揃えるように。
・甘い菓子パンとかはたまに、1日1食まで。
・慎重に体調を観察する。

で、ずっと観察してるけど。
かなりの偏食ぶりだけど、健康。

私なんかは子どもの頃、口内炎やこむら返りがひどかった。親が肉食派で私は(大人になって判明したが)野菜・果物派で肉苦手だったからか、栄養バランスの「相性」が悪く、一人暮らしして好きなもの食べるようにしたら健康に。

息子はご飯(黄色エレメント)と野菜(緑エレメント)が好きで、肉(赤エレメント)が苦手。三つ揃えるため、息子は牛乳やヨーグルトを食べる。これがまた大量。それでバランスとれてるらしく、体調不良が非常に少ない。熱を出すことがほとんどない。

娘は肉(赤エレメント)大好き、ご飯(黄色エレメント)大好き、だけど野菜(緑エレメント)が苦手。
一口でいいから野菜を食べるように言ってる。リンゴが大好きなので、それで緑エレメントとってる感じ。やはり牛乳とヨーグルト大好き。娘(六歳)も熱をほぼ出したことなく、生まれて二回だけ。

カレーの時は、子どもたちは長らくアンパンマンカレー。YouMeさんが作る手作りカレーは私は大好きなんだけど、手作りはどうやら食感が混在し、異物感があるらしく、長らく苦手にしていた。
しかし息子は小3になってアンパンマンカレー卒業、YouMeさんの手作りカレーを喜んで食べるように。

ハンバーグも、子どもたちは手作りを苦手にしていたけど、最近になってモリモリ食べるように。どうも、具材が自己主張する料理は苦手な傾向。YouMeさんはニンジンやタマネギをこれでもかと細かくし、具材が自己主張しないようにしたら、子どもも気に入ったらしい。

科学的な根拠はないんだけど、同じく子育て中の農業研究者と偏食について話していて、「(甘いものを例外として)子どもは、自分の体に必要なものを食べてる気がする」という点で一致した。子どもは自分の体に必要なものを欲しがり、それなら実によく食べる。子どもの本能、もう少し信じてよいかも。

息子も娘も偏食ながら、学校や子ども園では給食を食べきるよう努力してるらしい。苦手なものは減らしてもらってるらしいけど、子どもたちなりに完食は嬉しいらしく。学校で栄養バランスとれてるならまあ、いっか、というゆるーい考え方にしてる。

一応、いつの食事でも赤(タンパク質)、黄色(炭水化物)、緑(野菜や果物)の三つをとるようにしたら、子どもたちはスクスク元気に育ってる。強制しないので拒否感はないらしく、一口だけ食べるように言えば食べる。だんだんと食べるものの範囲が広がってきた。

無理強いして嫌いが拒否にまでなってしまうと、大人になっても挑戦しなくなってしまうかもしれない。
私も大人になってかなり味覚が変わり、昔は苦手だったトマトを食べるようになったし、芋の煮っ転がしがおいしく感じられるように。味覚がだいぶ変わる。

手の込んだ手作り料理は、大人好みなのだと思う。各具材が素材の味を保ち、自己主張してる。これ、子どもが苦手みたい。具材が大きいのも苦手な子が多い様子。レトルトが好きなのは、味と食感に統一感があるからかもしれない。

大人になると均一な味覚に飽きて、いろんな食感を楽しみたくなるけど、子どもはそうじゃない様子。
子どもは、変に無理強いしなければ拒否感が出ないので、本人が挑戦してみようかな、と思うと、食べるものが少しずつ広がっていくらしい。もう少し子どもの本能信じてもよい気がする。

子どもの人気レトルト食品店は、さすがよく研究されていて、こどもがよくパクつく。この現象、真剣に研究した方がよいと思う。なぜ多くの子どもが偏食なのか、偏食でもなぜ健康でいられるのか、年齢が高くなると食べるものの好みが変わるのはなぜなのか、偏食で健康でいられるコツはなんなのか、など。

赤、黄、緑の三色のエレメントを食べる、甘い食べ物はたまに1日一食のみ。
その原則だけ守っていたら、今のところ、子どもたちは元気。一つには二人とも、水分はほぼ牛乳からとっており、夏場は一人1リットル飲む勢い。これで栄養バランスとってるからかも。

寿司に行くと、子どもたちは卵と稲荷とフライドポテトのみ。生魚食べない。子どもの頃の私そっくり。
まあ、元気ならいいか。

まとまりないけど、子どもの偏食はあまり神経質にならなくてもいいんじゃないか、というのが、n=2の観察結果+別の農業研究者のn=2の感想。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?