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緊張を克服する方法


緊張しないコツなんかない
緊張できることをやらせてもらっていることを
幸せだと思うことだよ

タモリ


面接(派遣なら職場見学)に同行した際、
候補者の方とよくこんな会話をしています。

わたし
「○○さんって、面接の場でも緊張しないほうですか?」

候補者「緊張しますよ〜」

わたし
「全然そんな風に見えないですね、
 もう何回やっても毎回緊張する〜
 って皆さんおっしゃいますから、
 気にしないで大丈夫ですよ♪」

9割以上の人が「緊張している」と答えます。
わかっているのに、あえて聞くのは
それを緩和するためです。

ということで、今回は
緊張を克服する方法をまとめてみました。



緊張しない人はいない


面接は緊張しやすく
苦手に感じる人が多いものです。

初対面の相手と話すわけで
かつ、面接という
「自分をよく見せることが求められる場」
ですから、当たり前です。

自分をよく見せようと思うと緊張しますよね。

あがり症は「他人からの評価に対する不安」
なのかもしれません。

これまで約2,000人の面接に同行してきましたが
緊張すると早口になる人が多いですね。

緊張し過ぎて、頭が真っ白になったり
声が震えたり、しどろもどろになったり
する人もいます。

わたしの使命は、営業担当として
候補者の実力や魅力を余すことなく
「正しく」先方に伝えることです。
万全のプレゼンをすることです。

そのためには
本来のパフォーマンスを出せるよう
候補者をいわゆる「いい状態」で
お連れする必要があります。

緊張をほぐすには、どうすればいいでしょうか。

緊張を受け入れる


実は、緊張すること自体は
悪いことではありません。

適度な緊張はパフォーマンスを向上させる
とも言われています。

面接官も、
応募者が緊張していることは理解していますし
緊張しているからといって
マイナス評価になることはないと思います。

客観的に、自分が緊張していることを
認めて受け入れる
ことで
逆に落ち着くこともあるかもしれません。

「みんな緊張するんだから大丈夫」
と思いましょう。

面接中のちょっとしたテクニックですが
言葉に詰まったり、噛んだりしたら
「すいません、とても緊張しています」
と言ってみるのはオススメです。

誠意を持って一生懸命伝えようとする姿や
愛嬌も感じられて、好印象を与えます。

「ちょっと深呼吸してもよろしいでしょうか」
と付け加えたら、面接官も笑顔になり
場が和みます。

もし言葉が出なくなってしまった場合は
「少し考える時間を頂いてもよろしいでしょうか?」とか
「もう一度初めから話してもよろしいでしょうか?」など、一言断ってから
落ち着いて対応すれば大丈夫です。

失敗してもいいと考える


「失敗したらどうしよう」
「よく思われたい」
という気持ちが強ければ強いほど
緊張が強くなります。

緊張しないためには
「失敗しても大丈夫」
と気持ちを楽にすることが有効です。

「完璧にやらなくては」
と思い詰めずに
「失敗しても何とかなる」
と考えましょう。

「失敗してはいけない」
と考えると
「今のちゃんと言えたかな?
 あ、間違えた、ミスった、どうしよう」
と、どんどん頭がパニックになっていきます。

うまくやろうと思うと緊張するので
「失敗してもいい」
と思っていけばいいんです。

その状況をまるっと楽しみましょう。
その場に飲まれるのではなく飲み込むんです。
「緊張してきた」と言う代わりに
「ワクワクしてきた」と言いましょう。

ちなみに、面接官の中には
「面接って苦手なんですよね。
 何を聞いたらいいかわからないですし」
っておっしゃる人もいるんですよ。

大丈夫、恐れることはありません♪

姿勢を正すこと


これ、意外に重要です。

緊張すると、前かがみになって
猫背になる人が多いです。
前かがみになると視野が狭くなり
自分に自信が持てなくなって不安に
なります。

これはセロトニン(感情を制御する脳内物質)が関係していて、前かがみで猫背になると
セロトニンの制御が外れるんですって。

セロトニンは緊張に対するブレーキでもあり
姿勢を整えるだけで
セロトニンの制御がきくそうです。

特に自己紹介や職歴説明の際に
経歴書などを机上に置いたまま話すと
うつむいてしまいがちです。

とにかく姿勢を正すこと。
緊張していることは置いておいて
背筋を伸ばすことを意識してください。

まっすぐ前を向くことで
面接官や全体が目に入ってきて
冷静にその場を観察できるようになります。

背筋をピンと伸ばしていい姿勢なのに
緊張している人って基本的にいません。
姿勢は発声にも関係しますので
最初から最後まで
姿勢を整えるようにしましょう。

本当に、姿勢がブレなければ緊張は収まり
落ち着いて話せるようになりますので
是非意識するようにしてくださいね。

場数を踏む


何事も場数を踏むことで、慣れていきます。

面接で緊張しないためには
エントリー数を増やして
場数を踏むのが効果的です。

何度も面接を受けていけば
「慣れているから大丈夫」
「面接なんて大したことないじゃん」
と、落ち着いて面接に臨めるようになります。

とはいえ、何度も受けるぐらいなら
早く仕事を決めたいですよね。

それなら、面接に限定せず
緊張する経験を増やすことも
ひとつの対策かもしれません。

緊張する経験をできるだけ多く持つことで
緊張にも慣れていくわけです。

たとえば、大勢の前で話す機会があれば
すすんで立候補したり、手を上げて発言したり
交流会などのイベントに積極的に参加して
知らない人に話しかけたり、ですね。
男性なら女性をナンパするのもいい訓練になります(笑)

ちなみに、わたしは
こういった経験を20代から30代にかけて
かなり場数を踏んできたおかげで
めったなことでは緊張しなくなりました。

即効性はないですが、慣れるが一番です。

ゆっくり話すことを心がける


緊張すると早口になる人が多いですね。

面接前の段階で「早口だな」と感じたので
本番ではくれぐれもゆっくり話すよう促したのに
それでも緊張で早口に拍車がかかる人もいます。

早口で話すと相手に伝わりにくいだけでなく
「せっかちな人」
「プライドが高そう」
「気が強そう」 など
ネガティブな印象を与える可能性があります。

緊張するとつい早口になってしまう人は
普段よりもゆっくり話すことを心がけましょう。

意識的にゆっくりと話すことで
気持ちを落ち着かせながら
言葉を発することができます。


準備を完璧にする


準備不足は
緊張を引き起こす原因のひとつです。

面接官からの質問を想定して
回答を準備しておくことで
面接で緊張しにくくなるでしょう。

「何を聞かれても答えられる!」
と自信を持って言えるくらいに
準備をしておけば
本番で焦ることもありません。

志望動機や自己PRなどの
面接でよく聞かれる質問や
応募先の企業について細かくリサーチし
万全の状態で面接に臨めれば
気持ちに余裕が生まれます。

ただ、想定質問の回答を丸暗記することは
あまりオススメしません。
話し方が棒読みになって
不自然な印象を与える恐れがあるからです。

それに、一語一句まで丸暗記していると
フレーズが出てこないときなどに
頭が真っ白になる可能性があります。

そうならないためには
文章として丸暗記するのではなく
要点を覚えておくほうがいいでしょう。

伝えたい要点を箇条書きで覚えておき
それをもとにストーリーをイメージしながら話すと、言いたいことの順番や内容が多少変わったとしても、自然な受け答えができるはずです。

あとは、
睡眠をしっかりとることも大事な準備です。
緊張に対しては、寝不足が一番良くありません。

声に出して練習する


ただ紙に書いてまとめるよりも
声を出して練習すればさらに効果的です。

頭の中で思っていたことを
実際に声に出してみると
うまく話せないことは多々あります。

わたしも面接前に候補者の方と
よくロープレ(模擬面接)を行います。

入室から挨拶、着席してからの流れ
自己紹介(職歴説明)、想定質問、逆質問まで
本番さながらのシュミレーションです。

ぶっつけ本番ではなく
一度アウトプットしておくと
気持ちの余裕がまるで違います。

おわりに


いかがだったでしょうか。

面接前に「わたし緊張しないので」
と言っていた人が、本番になると
ガチガチに緊張していたこともありました(笑)

緊張するのが当たり前ですので
同行する際は、緊張をほぐすために
わたしが笑顔を見せることと
笑わせることを意識しています。

人間は、
笑っている状態で緊張することは難しい。
笑顔になるのは
緊張をほぐすための良い方法だと思うからです。

加えて、気持ちが自分自身に向き過ぎると
余計に緊張してしまうので
他のことに意識を向けるよう誘導するようにしています。

天候や景色、ビルの外観や受付
面接官を知っていれば、その人の見た目や年齢
人となり、などをお伝えします。

そして、想定質問などの確認が終わったら
少しでも気持ちが上向きになるよう
「いっしょに頑張りましょう」
「わたしがフォローするので大丈夫ですよ」
とポジティブな声かけをして
本番に臨むようにしています。

転職活動中の皆さまのご参考になれば幸いです。

いい緊張を知ることで、緊張を恐れなくなる

中田 敦彦

 

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