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AISTS_受験のプロセスとオファーまで

今回は大学院プログラムの出願プロセスについて、まとめていきます。来年から始まるコースの出願募集を見るといくつか変わった点もあるので一緒に見ていきたいとおもいます。

他の大学院やMBAと変わらず、おおまかな流れは、①出願 → ②書類選考 → ③オンラインインタビュー ④オファー受領 といったプロセスになります。

■出願期間

例年10月から出願が始まります。昨年までは3回の出願期間があり(11月末/2月末/5月末まで)、私は11月初旬に出願し、12月末にオファーをもらいました。

2023年9月から始まるコースの募集は、

"a first come, first served basis" spaces are limited in the programme.
Priority deadline on January 31 2023
Final deadline for International (non- EU) applicants on May 1 2023

とあり、10月から出願募集が始まりますが期間の区別はなくなりました。
"a first come, first served basis" = 選考は先着順に行うので来年1月までの応募をお勧めます と変化が見られました。

個人的には、クラスを構成する国籍や地域バランス、スポーツと社会経験などのバランスも選考に影響してくるので、応募は早いに越したことはないと思います。とわいえクラスメイトのなかには6月に問い合わせて入学が決まった人もいるので推奨期間外になってしまっても可能性はあるので、間に合わない場合も諦めないずに問い合わせてみるのが良いかと思います。

■必要条件

昨年までとは大きく変わりませんが、大きくは次のようなものを条件としています。

・大学で修士号(master)を取得していること または、
・大学で学士号(bachelor)を取得していて、最低5年の職務経験 または スポーツアスリート・職務経験を組み合わせて5年以上の経験

語学(英語)の条件については緩和が見られました。昨年出願前まではIELTS6.5必須でしたが、募集の途中でIELTS6.0もOKとなり、来年に向けてはDuolingoが加わりました。Duolingoのテストがどのようなものかは分からないのですが、門戸を広げようとする意図が感じ取れます。

TOEFL min scores: 550 paper, 213 Computer, 85 Internet (min. 20 for each section)
IELTS min score: 6.0 (with no section score under 5.5)
Duolingo English Test min score: 110

■提出物・準備物

・Curriculum Vitae / Resume (日本で言う履歴書・職務経歴書)
・モチベーションレター(A4で2,3ページ、志望理由書にあたる)
・推薦書2通(私は職場の上司と大学のゼミ担当教授に依頼しました)

モチベーションレターと推薦書については、書き方に慣れていなかったためMBA受験用の本を参考に、良いと感じた言い回しなどを組み合わせて作りました。一番大切になる書類なので、作成に2ヶ月以上の時間がかかり、加えてネイティブチェックもお金を払って行いました。
※これらのレターについては参考になればと思い、別の記事で書いたプロセスと実際のものを公開する予定です

■インタビュー(オンライン)

書類出願から約1ヶ月半たった、12月7日に書類通過の連絡をもらい、インタビューをすることに。2日後を候補日として打診され、急でしたがインタビューがあることは分かっていたので翌々日に実施しました。

内容はざっくりですが、こんな感じでした。
うまく表現できない部分はありますが、
・モチベーションレターで言っていたこととの関連性/一貫性
・聞かれたことに対して結論から入ってきちんと答えられるかの英語力
・何かしら意図のある逆質問をしてモチベーションを示せるか
といった部分が見られているのではないかなと感じました。

<質問内容>
・自己紹介
→簡単に現職、前職のことを紹介。すらすらいけた

・仕事から何を学んだか
→準備の重要性を学んだ。試合日以前の準備がきちんとできていれば、トラブルにもきちんと対処できる理由付け

・仕事上でチャレンジングだったことは
→一般メディアにおけるクラブのビジネス活動やSDGsに絡んだ活動の露出を増やして支持と理解を増やすこと(論理的に言葉が出てこずに英語が拙い感じになってしまった)

・東京オリンピックについて現地でどう感じたか?
→難しい状況のなかで開催できたことはポジティブなこと。一方で、市民とのコミュニケーションには課題が残った。スクールプログラムが計画されていたが、十分な理解と支持を得られずに中止に。私自身は小学生のこと長野五輪でスクールプログラムの意味を肌で感じていたので、それが実現に至らず残念だった改善できたのではと感じたことを伝えた

・海外大学院で学ぶことについてポジティブなこととネガティブなことは?→ポジは海外で住むことは初めてなので自分にとって良いチャレンジとなり、文化の理解やネットワークの形成に役立つこと。ネガは何かしら答えたのですが忘れてしまいました。

こちらからの質問
・スポーツの国際機関で活躍している人はどんな人間的資質を持っているか?(面接官がIOCや他の競技連盟で働いていた方だったため)
→回答はアダプタビリティ。機関では本当にいろんな国籍やバックグラウンドの人が働いている。リスペクトとアダプトする力が大切。
・クラスのサイズは35人程度で来年も変わらない認識で良いか?
→もちろん地域性や年齢、バックグラウンドのバランスなどを考慮するが、35人前後が講師陣もきちんと見れる最適なサイズだと思っている。

■出願料と授業料

出願料:CHF 1’500(約22万円)
昨年まで出願にはお金はかかりませんでしたが、今回から来年1月までの the priority deadlineにはデポジットとしてCHF 1’500かかるようになりました。合格した場合には、授業料へ割当てられるそうですが、不合格の場合に返金されるのかはしっかり読み込めていません。

授業料:CHF 29’900(約430万円 *1CHF=145円計算)
こちらは3回に入金期限が分かれた分割払いになっています。私が初回の入金をした2022年1月は1フラン=122円だったので、この9ヶ月間で大きく円安が進みました。スイスに限らず欧米へ行く留学生も円安にはかなり悩まされていると思いますし、少しでも状況が好転しないかと願ってやみません。

雑感

今年のクラスはロシア絡みの社会情勢などで3,4名ほど参加できなくなり、26名で構成されています。もしかしたら、プログラム側が期待した人数よりも少ないのかもしれません。

2020年代後半にかけてアメリカではオリンピックとサッカーW杯が続きますし、ラグビーW杯も2031年に決まりました。AISTSの競合となるFIFAマスターや欧米の大学院と比較して競争力を高めていくうえで、プログラムを作る側も試行錯誤しているのではないかと読み取れます。

こうやって振り返ってみると授業料は本当にめちゃくちゃ高いし、働いていない分生活コストも出ていく一方なので、改めて意味ある学びを得て自分自身のキャリアに繋げないといけないと感じさせられます。
この投資をこれからの将来のなかで回収して留学に来て良かったと思えるように、11月からも頑張っていきたいと思います。(1ヶ月半経った今のところは本当に良い選択が出来て、いまかけがえのない経験を出来ていると感じています)

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