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無料で気軽に受けられる地域の「子育て相談」を上手く利用する方法

乳幼児の子育てを育てていて悩むとき。それは

「言葉が遅いみたい」
「お友達と遊べない」
「お友達にすぐに手が出る」
「外に出ると走り回るので、買い物もままならない」
「幼稚園(や保育園、こども園)の先生から『気になるところがある』と言われた」

などなど…のときではないでしょうか。

多くの保護者は戸惑い、自分の育て方のせい?と悩み、誰かに相談したり、ネットなどで情報を得たりしておられるのではないかと思います。

そんな時、頼れる相談先の一つに、保健所や市町村役場、子育て支援センターや子ども発達支援センターなどにある「子育て相談」があります。無料で専門家の意見を聞くことができる、地域の身近な相談窓口です。

また「キンダーカウンセラー」や「巡回相談員」がいる幼稚園、保育園であれば、先生からそちらへの相談を勧められるかもしれません。一度相談をしておかれると、卒園まで見守ってもらえる、ありがたい存在です(ただし、こどもの発達支援は自治体によってかなり取り組みに差があるため、こういったシステムがない自治体もあります)。

そんな便利な地域の「子育て相談」。
一人でも多くの保護者からの相談を受けつけたい(住民サービス)、という事情もあってか、様々な制限があり、それは時に相談員をも悩ませます。

一つは、相談時間の短さです。
心理士(師)などの専門家による相談は、一般的には50分前後ですが、30分、20分というようなところもあります。相談員は、この時間の中で、保護者の悩みを聞きながら助言を受け入れてもらえる信頼関係を築き、子どもが同席している場合は行動を観察をしながら、子どもの成長にとって有用な助言をしなければなりません。(そして、保護者はその短時間で理解しながら聞き取らなければなりません。)

二つめは、相談に継続性がないことです。
自治体としては、一人でも多くの保護者からの相談希望に応じたいので、相談が一度限りだったり、再度相談ができるとしても、予約がいっぱいで「次は半年後」というようなところも少なくありません。
ですが、子どもは日々、成長して行きます。
相談員は「その時の、その子」を見て見解や助言を伝えますので、発達のスピードが早い乳幼児期の「半年」は長すぎるのですが、残念ながら、理想的な頻度で相談ができる体制を持っている自治体に、残念ながら、私は出会ったことがありません。
保護者にとっても「せっかく勇気を出して相談に来たはいいけど、一度きりで終わり」「取り組むべきことはわかったけど、一人でやらないといけない」という状況です。

三つめは、上のような条件で相談を受ける相談員側に生じる問題です。
相談を聞きながら、頭の中には「こんな支援をしてあげたら、こんな地域の資源を利用できたら子どもは良い方向に発達するし、お母さんも楽になる」というような複数の手立てが頭に浮かんでいるわけですが「相談時間が限られて」いて「次はない」状況ですので、伝えられることは限られます。
仮に保護者が「相談に来てよかった」「すっきりした」と思って下さっても、相談員にはどこか不全感が残ったりします。

男の子と女の子


つまり、保護者や子どもにとっての理想的な相談は、

1.相談時間が十分にとられている(50分が一つの目安です)
2.継続相談ができる
3.次の相談の予約は、最低でも2か月以内にとれる
4.毎回、同じ相談員が担当してくれること。
  または、相談員が違ってもきちんと申し送りがされていること
5.前回の相談からの、子どもの変化を話し合えること。つまり、助言がどの程度効果的だったか。効果がなかったなら違う助言がもらえる

ことと言えます。

地域の相談室に行かれた際には、1~5がどの程度可能か、確認してみてください。

➡ 全てが満たされている地域で子育てをされている方
本当にラッキーです!
今ある地域の資源を、めいっぱい活用してください!

➡ 残念ながらそのような相談体制が整っていない地域で子育てをされている方
例え一度きりの相談であっても、相談員からの助言は、必ずメモにして残しておくことをおすすめします。幼稚園、保育園の先生にお子さんの状態を伝えるときはもちろんのこと、違う相談機関に行くとき、周りの人に理解してほしいとき、進級、進学のとき・・・この後の、いろいろな場面で役立ちます。


〇 ここからは宣伝です 〇

2020年の1月に、当ルームに「未就学児のオンライン子育て・発達相談」を新設したのは、このような行政の相談で補えない部分をカバーしたいという思いがありました。すでに発達支援が充実している地域で子育てをされている方はよいのですが、残念ながらそうでない地域で子育てをされている方は、私共のような、民間の相談室の利用もご検討ください。

自治体の相談は他にも様々な事情を抱えています。当ルームではそういった「諸事情」も踏まえた上での助言をさせていただきます。
お住まいの地域にあるサポート資源を上手く活用しながら、お子さんの育ちや保護者にとって、一番良い形を一緒に考えます。
セカンドオピニオンも歓迎です。

Well-Being is based on Well-Developing!



〇 記事のタイトルは、「カウンセラーの探し方」となっていますが、子育て相談や発達が専門のカウンセラーも、この記事のリンク先「臨床心理士に出会うには」から探せます。ご活用下さい。〇






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