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書けないとき

書けないときは頻繁に訪れる。
小説であっても、noteに載せている雑記であっても、書きたいことが次から次へと浮かんできて手が追いつかないときがあったと思えば、不意に書けなくなるときがくる。

書けなくなると、焦る。私にとっては、文章を書いている間が何よりも楽しい時間だ。その楽しみを失うと、大袈裟に言えば、生きる楽しみがなくなってしまったように感じる。ご飯が食べられなくなったような。耳が聞こえなくなったような。

一時期、pixivに二次創作小説を投稿するのが趣味だった。それなりにブックマークを稼ぎ、同人誌を売るほど熱中したが、もうまる2年なにも書いていない。
原因はわからない。二次創作をしたいほど好きな作品に出会えていないからかもしれないし、単純にネタが尽きたような気もする。私の二次創作はありきたりでつまらなかった。ただキャラたちがわいわい楽しく過ごしているだけだった。私じゃなくても書けるだろうなと思った。書く意味を見失ったのかもしれない。

noteも、毎日のように投稿するときもあれば、しばらく間が空くこともある。noteはシステム上、毎日投稿や毎週投稿が奨励されているので、ああもう一週間以上空いてしまった、と思うと焦る。

でも、焦る必要がどこにあるだろうか。私は作家ではない。締切もないし、人様からお金を頂いて書いているわけでもない。一週間空こうが一年空こうが、誰にも迷惑はかからない。

だから最近は、気にしないようにしている。書けなくても、私にはゲームや読書や運動や、やりたいことがたくさんある。いまやれること、やりたいことに没頭していれば、そのうちまた書きたいことが降ってくる。

『魔女の宅急便』の中でも、画家の女の子が、「描けないときはどうするの?」とキキに聞かれ、「描くのをやめる」と答えていた。
それしかないのだ。だからいまは、書くのをやめる。

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