見出し画像

秋の寂しさとアロマと煙草

秋は好きな季節で、苦手な季節だ。
永遠に続くかのようだった夏が終わり、ひんやりとした空気や、金木犀の香りや、蝉に代わって鳴きだす鈴虫の音色がやってくると、ああ、もうすぐ冬がくる、と思って嬉しい。
ただ、日が短くなる上、気温の変化が激しいので、10月と11月は例年、体も心もなんとなく調子が悪いのだった。

昼間はまだ暖かいし明るいので、比較的元気に過ごせるのだが、日が暮れてくると、空の暗さに比例するように気持ちが落ち込んでいく。
特につらいのは夫が帰ってくる直前の18時、19時頃。たいていその時間は友達と電話をしているが、友達の都合で電話ができずひとりぼっちだと、わけもなく泣きそうになってしまう。

寂しいときに最近頼っているのは、いい匂いのものだ。
ネロリという花の香りのハンドクリームに、ラベンダーの香りのネイルオイル。私は美意識が高くないので、普段はあまり使わないが、心細い気持ちになるとそれらを手に取り、使って匂いを嗅ぐ。ふわーっといい匂いがすると、ほんの少し気持ちが落ち着く。

と、悲しい気分のときのことを書いていたら悲しくなってきたので、日光を浴びることにした。
ただベランダに出るだけでは手持ち無沙汰なので、煙草を携えた。吸い始めたのはつい二週間前だが、ここ一週間ほどは吸っていなかった気がする。

洗濯物を干すときと同じように、窓を網戸にして、部屋で流している音楽を聞きながら吸った。スピッツのアルバム『ハヤブサ』で、流れていたのは「さらばユニバース」と「HOLIDAY」だった。

煙草は吸いたくなった日に、一本だけ吸う。別に美味しいものでもないが、程よい時間外の風に当たれるのが心地いいし、なんとなく気が紛れる。
初めて買ったウィンストンは、空になるまで吸うかわからない。なにせ20本も入っているのだ。数日に一本吸うだけでは全然減らない。ハーフサイズとかないんだろうか。

ここ最近なかなか頭の中がまとまらなくて、noteには書きかけの下書きばかりが溜まっていた。これもおそらく下書きに眠らせるべき散漫な代物なのだが、いい加減ひとつ書き上げて公開したという達成感がないと気持ちが悪くて仕方ないので、上げてしまうことにする。
お目汚し失礼しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?