『一人の哀れな女性のための回想』4話目
麗美は人が変わってしまったようだ。
すべて私のせいであるが、これで良いのだ。
いや、自分にそう言い聞かせることしかできなかった。
麗美がどうなろうと、私がどうなろうと、私は麗美を守ると決めたのだから。
麗美は突然、私が社長に躍り出る策があるなどと言ってきた。
私は麗美のためならなんでもやる。
いつかそう誓ったのだ。
私は躊躇なくその策などという話を聞いた。
私は自分の会社が開発した繊維をタイヤに使うという発想に驚いた。
株式会社ランディアなどという会社は、とんでもないこと