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喪失感を抱えた時のFIRST AID|さよならは仮のことば

「喪失感」は大切なものを失った時の悲痛な感情です。

とくに愛する者との死別は、大きな喪失感を伴います。
それは家族や友人にとどまらず、家族同然に可愛がっていたペットとの別れに感じた方もいるでしょう。

死別には、残された者が喪失感に区切りをつけられるよう、大抵お葬式のようなセレモニーが用意されています。
しかし、失ったものへの愛情が深ければ深いほど、気持ちに区切りをつけるのは難しいものです。

そんな時は創作活動どころではありませんが、それでもクリエイターは、日々の糧を得るためだったり、自分の創作物を待つ人たちのために、創作活動の日々に帰らなければならない時が訪れます。

そんな時のFIRST AIDに、谷川俊太郎さんの詩「さよならは仮のことば」があります。
祖父との死別を経験した少年の詩です。

その締めくくりに、次の言葉があります。

さよならは仮のことば
思い出よりも記憶よりも深く
ぼくらをむすんでいるものがある
それを探さなくてもいい信じさえすれば

喪失感は、頭の中ではなく、心の中で起こっています。
だから、説得力を持つ理論よりも、心に訴える一編の詩に癒されるのでしょう。

全文は「自選 谷川俊太郎詩集」 (岩波文庫) に掲載されています。


FIEST AIDの意味は“応急措置”です。
あなたの心を完全に癒すことはできないかもしれませんが、ほんの一時でも、本来の自分を取り戻す一助になれば幸いです。

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