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転職活動いろはの「い」 職務経歴書の作り方

面倒だけど絶対必要…それが職務経歴書

こんにちは、ITエンジニア採用支援の東雲総合研究所です。
本日は求職者の方に向けた記事です。

転職活動をスタートする時、避けて通れないのは履歴書と職務経歴書の作成です。
履歴書は記載事項が少なく、多くの人がすんなり着手できるのではないかと思います。しかし職務経歴書は、初めて作成する方もそうでない方も、多少なりとも「めんどくさいな・・・」という思いが頭をよぎるのではないでしょうか。筆者(注:東雲総研従業員)もそうでした。
とは言え、これがなければ転職活動を進めることができません。逆に言うと、職務経歴書と履歴書さえあれば、いつでも気になった会社にエントリーが可能です。
また、職務経歴書の作成は詳細なキャリアの棚卸しでもあるため、これまでのキャリアを振り返り、今後どういったキャリアを歩みたいか、考えを深めるツールにもなります。
今回はキャリアの棚卸しという側面を意識しながら、転職活動時のみならず、自分の人生にとって「使える」職務経歴書の作成方法を考えてみたいと思います。

まずは経験の棚卸しから

職務経歴書のフォーマット自体は、検索サイトで「職務経歴書 テンプレート」などと検索すれば、すぐに各種人材紹介サイトが提供しているフォーマットに辿り着けるので、それらをご参照ください。
職務経歴書そのものの作成に手をつけ始める前にぜひやっていただきたいことは、社会人になって以降のこれまでの経験をすべて書き出し、棚卸しすることです。
以下の2ステップが棚卸しのフルバージョンですが、あまり時間がかけられない場合は2のみでも十分です。

ステップ1:ライフラインチャートの作成

ライフラインチャートとは、自分のこれまでの人生を振り返り、キャリアに関する満足度を曲線で示したもの。まずはライフラインチャートを作成し、これまでのキャリアを俯瞰しながら充実度や満足度などの変化を確認しましょう。ライフラインチャートは、厚生労働省が発行しているコチラのシートが利用しやすいです。「中高年(別紙)_ライフラインチャート」というタイトルのPDFですが、どの年代であっても利用できます。

厚生労働省「平成29年度労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング手法の開発に関する調査・研究事業」より ライフラインチャート


PC上で記入を完結したいという方は、同じく厚労省所管の「マイジョブカード」サイトのフォーマットを活用すると良いでしょう。興味ある方は、ライフラインチャート以外の項目も回答してみると、より自己理解を深めることができます。

キャリア・プラン作成補助シート(在職者用)より ライフラインチャート

ライフラインチャートを作成したら、満足度が高い時期については、「なぜ自分はその時期充実していたと感じたのか?」の理由を考えてみると、自分が苦にならないこと(=得意なこと・強み)や、充実感を覚える条件が見えてきます。
また満足度が低い谷の時期には、苦しい時期だからこそ得られたことや、谷から上がっていくときのエピソードを考えてみると、そこで獲得したスキルが見えてきたり、どんな変化や条件があれば自分の満足感が高まるかが見えてくるでしょう。
ライフラインチャートを作る事で、自分の強みや弱み、獲得したスキルを再確認することができ、また次のステップで作成する、具体的な業務経験とそこで得られたスキルを簡単に整理することができます。

ステップ2:キャリアの深掘り

このステップでは、これまで携わってきた仕事内容と、そこで得られたスキルを棚卸ししていきます。PCで作成したい派の方は、前出の「マイジョブカード」サイト内「様式2 職務経歴シート」の利用をお勧めします。

「入力する」をクリックすると、項目が開きます。あとは埋めていくだけ

手書きの場合は、厚生労働省の「自己棚卸しシート」が使いやすいでしょう。

厚生労働省「平成29年度労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング手法の開発に関する調査・研究事業」より 自己棚卸しシート

作成する際、ライフラインチャートの山と谷にあたる期間のエピソードを深掘りすることで、転職活動の際アピールできるポイントを具体的に整理することができるので、ぜひ山谷部分は意識して深く掘り下げてください。
また、離職期間や学習に専念していた期間がある方は、その期間についても具体的におこなったことや、身につけたスキルを記載しておきましょう。
このステップで深掘りした内容は、そのまま職務経歴書に記載できますし、面接のベースにもなります。自分の経験や強みを再評価し、それを他者に伝える準備をしていきましょう。

職務経歴書作成のポイント

ここからは具体的な職務経歴作成のポイントを、筆者が陥った落とし穴と共にご紹介します。

全ての経験を書く必要はない

筆者が前回転職活動を行なった際は、あれもこれも余すとこなくアピールしなければ…と、全ての経験を詰め込んだところ、A4用紙3枚ほどにみっちり文字の詰まった、なんとも圧の強い職務経歴書が出来上がってしまいました。
転職活動のある段階で、キャリアコンサルタント資格を持つ友人にこれを見せたところ、

「全部書かなくていいんだよ?あなた人事だよね?中途採用やってる時、どれくらい職務経歴書読んでた?サラッとしか読んでないよね?こんな長いのきたら読む気失せるよね?」

と大いに呆れられてしまいました。
そう、職務経歴書には、経験したすべての仕事について書く必要はないのです。応募する企業や職種に応じて、アピールしたい職務経験や実績が目立つよう、記載する内容を取捨選択し、読みやすくまとめる方がずっと大切です。取得資格なども、履歴書に記載がある場合は省略してOKです。

書き方の方式は3つ 自分の経験に合わせて選択を

職務経歴書には、1.編年体式、2.逆年代式、3.キャリア式 の3つの書き方があります。
最もポピュラーなのは、職歴を時系列順に書いていく「編年体式」。ただ、職歴の長い方は、直近の経歴が埋もれたり、アピールしたい項目が分かりにくくなってしまうこともあるので、「逆年代式」のほうが良いかもしれません。ちなみに外資系企業は逆年代式のほうがポピュラーです。面倒でなければ、応募先に合わせて変更する工夫も取り組んでみることをお勧めします。

様々な会社や部署で類似のキャリアを積んでいる場合は、「編年体式」や「逆年代式」だと、同じような情報を繰り返し記載することになり、読み手が分かりにくいと感じることもにもなりかねません。このような場合は、経験した職務内容や分野ごとにまとめる「キャリア式」で書いてみると、スッキリと読みやすくまとまります。専門性やスキルをアピールしたい場合も「キャリア式」は有効です。

アピールしたいことが伝わる読みやすい職務経歴書を

職務経歴書は、キャリアの棚卸しに始まり、読み手にとって分かりやすく、アピールしたいことが伝わる書類への落とし込みがゴールです。
真剣に取り組むと、かなりの時間を取られてしまうかもしれませんが、転職を考えるタイミングというのは、人生にとっても転機であるはず。このタイミングをうまく利用し、自分のキャリアを振り返り、次のステップに上手に繋げていきましょう。

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