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昨今の都市型ラグジュアリーホテル開発トレンドについて

こんにちは、あたらしい旅行をデザインしたい令和トラベルの篠塚です。NEWTという海外旅行サービスをがんばっています。

今日はライトに、ラグジュアリーホテルの投資ファンドチームと会話しており面白かった、社内でも共有をした昨今の都市ラグジュアリーホテル開発についてのなんでもない備忘録。写真はホテルじゃなくてガガンアナンド@バンコクです。笑

昨今の都市型ラグジュアリーホテルのトレンド

100室前後 x ハイパーラグジュアリーxレストランは1つといった、小さな単位での開発ケースが明らかに増えている。ここ最近開いた、アマンニューヨーク、カペラバンコク、ブルガリホテル東京といった事例はまさにこれで、世界中で起こっている。麻布台ヒルズにできるジャヌ東京も、わずか120室しかない。

これは一重に、投資対効率の最適解が見えてきたからという1点に尽きる。一昔前の流行は200室以上(今日の倍〜4-5倍まである)の大きなラグジュアリーホテル開発(シティホテルとも言う)であったが、そうするとオープン当初から人員がかなり必要であるし、レストランも複数用意しなくてはならずオペレーションが複雑化していき手の届くサービスができない。朝食やチェックインアウトのためのスペースも数倍は必要になってくる。一方で100室前後で単価を上げ切った方が、サービスレベルも上げられるし、空間効率も良いし、チェックインアウトで行列もできない。

複合施設と連携して開発を行う

大都市に作る際は複合施設の開発計画に合わせて作れば(大型ビルに入居すること。これ自体はかつてからあって、リッツカールトン東京やマンダリンオリエンタルもそうだし、最近のブルガリホテルも全てこれである)、自社のPLを痛めずともスーパーマーケットやスパやレストランなどがたくさんあり、顧客側は自ら進んで使ってくれる。現代ではその色がどんどん濃くなり効率的になっている。

また、オーナー側からしても、1つのビルに、ホテル、商業施設、オフィス、住宅とバランスよく設置されることになり、不動産ポートフォリオとしても安定するし、来客者にとっても様々な価値を提供できるし一石二鳥である。これはあらゆる金融資産におけるポートフォリオ投資と同じ概念とも言える。(全部をオフィス、全部を住宅にするのはなんらかのショックを引き金に投資効率が急速に悪化する可能性がある)まぁこれは今に始まったことではないが・・・

さらに昨今はホテル内にホテルが運営するレストランを増やすROIが非常に悪いと気が付かれ始めたのか、ホテルが直接的に運営するのは1つのメインレストランくらいにしておき、あとはテナントに入居してもらうか名前を借りて外部集客も期待できるようなレストランを作るのだ。(例えばカペラバンコクにはSushi Saitoがあるし、ブルガリ東京にはSushi Hosekiがある。)または複合ビルのレストランを使ってもらうことを促す。特に都市型ラグジュアリーにおいては、オーナーシェフ自らが運営している一流レストラン(例えばミシュランガイドに乗るような)がすぐ近くにあるわけで、そのようなレストランにホテル併設の高級レストランだとなかなか体験で勝つことが難しくなっている。3つも4つもレストランがあったら尚更である。いや、もちろん美味しいのですが。

また、顧客はローカルの民よりも多くは観光で泊まりにきている外部の方であるため「ホテルでは食べずに、外に行きたい」というニーズが根本的にはあるものだ。せっかく観光きてるんだから。もちろんリゾートホテルで「周囲にレストランがない」といった環境の場合は全く変わってくる。都市型ホテルに連泊するような方がホテル館内でディナーを食べる日というのはせいぜい滞在中の1回程度であるし、そう考えればレストラン施設も最小限で十分なのだ。しかも部屋数が少ないならばなおのことである。

ホテルの重要経営指標はRevPAR

さて、ここ3ヶ月ほどで東京のホテル単価が異常にあがっており、パリやロンドンやニューヨークにかなり近づいている。これまでずっと安いと言われていた東京が世界屈指の価格になったのはなぜか? これはコロナ禍と社員数の減少やそしてGOP(Gross of Profit)経営の考え方など急速にグローバライズされてきたことに影響がある。APAホテルのプライシングが正しかったことが証明されました。

詳しく説明してみます。
コロナ禍で最もダメージを受けた産業といっても過言ではないホテル業界では、当然ながら従業員の離職が相次いだ。全てのホテルで半減ないしはそれ以上の整理解雇などが行われてしまい、さらにホテルの宿泊稼働率は10%以下になるなど本当に苦しかった時期がある。しかしながら今日現在ではニュースで連日報道されている通りに、訪日旅行も回復し、国内旅行も回復し、稼働率は戻ってきている。

戻ってきてうれしい!!と思いきやここで大きな問題となることは、従業員の戻りがまだであることだ。今までを100とした時に、従業員の戻りはまだ70〜80前後になっており世界中で大幅に不足している。これはもちろんいろんな理由があるがコロナ禍でホテル産業に従事していた人たちは別の職業につき、リモートワークを学び、新しいスキルを得た。(例えば沖縄やワイキキエリアなら本島に転職してしまってそのまま帰ってこない、ということが多くある)その結果、また同じ産業に戻ろうという人は多くはなかったのである。100になかなかなってくれない。


宿泊・飲食産業は、圧倒的な人手不足である。

そうすると何が起こるか? ホテルは稼働率を100%にすることができないのである。100%にするには人が必要であり、人がいないから100%の稼働率にしてしまうとクレームラッシュとなりえる。現に、アメニティが入れられていないことや、清掃が2日に1回になっているなど様々な弊害が世界的には今なおある。そこで重要なのがRevPAR(Revenue Per Available Room)である。RevPARは、稼働率x客室単価という計算式でできているので、つまり1室あたり収益性がわかる。

今までは例えば、稼働率100% x 客室単価50,000円=RevPAR 50,000円という数値を追いかけていたが、稼働率が(たとえば)70%までしか対応できなくなったことによって、経営側は客室単価を上げざるをえなくなった。今までと同じ収益性を担保するには逆算すると、RevPAR50,000円÷70%=客室単価で約70,000円が必要となる。RevPARを今までより改善したい場合は部屋単価を7万円以上の価格設定にする必要があり、今こうやって値上げ合戦が進んだのである。こうして、低稼働率でも高単価にすることでRevPARを改善するような働きかけが世界中で起こり、都市部ほど歴史上もっとも値段が上がっていると言える。

円安の恩恵もあり、訪日外国人の消費額は2019年比でなんと90%まで戻った。超急回復だ。

そして、昨今できあがった100室前後のウルトララグジュアリーホテルは平均客室単価の設定が20万円を超えてくる。そうすると、RevPARが20万円x100%=20万円で、これにx100室=2,000万円のデイリー収益となる。すると、客室単価5万円x100%=5万円x200室=1,000万円の1室5万円x200室のラグジュアリーホテルよりも倍も収益効率が良いことになる。(しかも部屋数が少ない分は人員数も少なく、利用する不動産面積も少ないため、圧倒的な利益率になる)
※分かりやすくするために稼働率100%にしているが、実際はブレる。
※これも正確には客室数半分だからといって人件費は半分ではないが。

ということでまだありませんが、将来的にはきっと30室以下しかない、ウルトララグジュアリー都市型ホテルなんかも出てくるとおもいます。

最後にまとめると・・・

今日はラグジュアリーホテルの開発についてお話をしましたが、何をお伝えしたかったかというとやっぱり海外旅行へ行くならばNEWTがおすすめです!1年が経過し、機能が信じられないほどパワーアップしてきました。そして現在はメガサマーセール開催中です🎉

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おしまい。


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