市場と業界の違いって重要だよなぁ、ビジネスロードテストを読んで
ども、しのジャッキーです。
もう長年っていっていいのかな。2015年から新事業開発に取り組んできています。そんな中で、企業内新規事業の立ち上げに成功している方と話しをしていたら、その人のバイブルを教えてもらうことができました。
それが、「ビジネスロードテスト 新規事業を成功に導く7つの条件/ジョン・W・ムリンズ」です。2007年に出た書籍で、私が社会人になった年で、ちょっと親近感を持ちました。
早速手にとって見たのですが、これがめちゃいい。何がいいってバランスが良い。細かすぎず、大雑把過ぎない。いろいろと新規事業開発の手法の本を読んできました。ざっと書き出してみると
などなど、もう新事業開発の本、読まなくていいんじゃないか。これぞ!というものにこだわって繰り返し読むほうがいいんじゃないか、と思いつつ、これらからのインプットがないまぜになって今の自分があると思います。その時々に、読み返したりして、新しい気づきを得るようにしています。
ビジネスロードテストのフレームワーク
さて、今回紹介する「ビジネスロードテスト」では、魅力的な事業機会であることを判断するための7つのドメインを以下のように提示しています。
非常に当たり前なものに見えます。しかし、そういうものをちゃんと意識せずとも区別できているだろうか?と考えさせられました。
市場と業界は違う
例えば、市場と業界は違う。これはどういうことか?
市場機会は例えば、脱炭素・カーボンニュートラルという大きなトレンドによってさまざまな市場機会に変化が起きている。CO2削減による経済効果が90兆円(ソースは経産省のこちら)なんてのは市場機会の数字であるが、これは超マクロの数字です。
この市場機会はエネルギー産業、運輸産業、製造業などなどの業界における市場機会に分解されます。分解の仕方自体も複数あり得ます。太陽光発電が増えるという市場調査の情報くらいまでいくとマクロの市場の魅力を分析できるようになるでしょう。
では、太陽光発電における業界とは何があるのでしょうか?太陽光パネルを製造する製造業の業界もあるでしょう。パネルの施工会社が所属する業界もあるでしょう。電力小売り業界だってあります。太陽光を設置する場所に目を向ければ、農業業界という設定すらあり得ると思います。
ミクロの市場の魅力
ミクロの市場における魅力というのは、「ジョブ理論」なんかで描かれるような、具体的なユーザーのベネフィットは何なのか、を特定するということです。太陽光発電が増えるぞ、という市場機会を事業にするにあたって、どんなベネフィットを事業にするのか?
これは具体的な顧客、その顧客のペイン・ゲインを特定すること。それらに対して自社が提供できる独自の価値を特定すること。そしてその市場機会はどれくらいの大きさなのか、成長するのか?そういったことを特定することです。
このあたりは、昨今の新事業開発の本が特に詳細に書いている部分だと思います。今回紹介のビジネスロードテストで、ここが一番重要だ、としています。もう15年前から、やっぱり言われている内容何ですね。
有用なツールとして、ロング・インタビューを挙げられています。具体的なWhoからの声に触れること、それによって、「自分がわかっていないと気づいていない」ことに気づくことが重要だといっているのが、非常に深みを感じました。
マクロ・ミクロの業界の分析
業界分析といえば、5フォース分析であって、本書でもそれは変わらずです。一方で、魅力的な業界なんてレアで、だいたいは参入にあたって課題があり、そこでどう差別化するのかが大事である、というメッセージは納得感がありました。
さてミクロの業界分析はなにか?これは、RBV(リソース・ベースト・ビュー)的などうやって希少性・模倣困難性を作るか?という観点と、ビジネスプラン的な観点で、顧客獲得コスト、それまでの時間、といった財務面でのポイントがチェック観点になっていました。
RBVに関しては、以下ご参照ください。
おわりに
ということで、今回は「ビジネスロードテスト 新規事業を成功に導く7つの条件/ジョン・W・ムリンズ」を読んで、市場と業界の違いを常に意識してることって重要だよなぁ、ということについて思ったことを書いてみました。
以下の新任マネージャーの心得というマガジンにこういった記事をまとめているので、もしよかったらのぞいてみてください。本記事への「スキ」やアカウントのフォローをしてもらえると励みになります!
「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標にnoteを更新してますしのジャッキーでした。
Twitter: shinojackie
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