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仕事と不妊治療の両立はなぜ難しい?
こんにちは。「しの」と申します。
私は心理カウンセラーの仕事をしていて、コロナ禍に第一子を出産し、
現在は幼児の子育てに奮闘をしています。
今でこそ過去の自分を語ることができますが、
実は子どもを授かるまで、およそ4年半不妊治療をしていました。
出産前はフルタイムで残業も多い職場に勤務しており、不妊治療を始めて徐々に治療のステップアップするにつれ仕事との両立がとにかく大変でした。
「明日また来てください。」
そう医師に言われるたびに、頭の中は
「明日のアポイントはどうしよう?」
「今日も午前中休んだのにまた明日もなんて…!」
「どう会社に言い訳しよう…」
って仕事のことばかりがぐるぐると駆け回っていました。
仕事を辞めようかって何度も何度も考えました。
仕事を辞めるか辞めないかでいったら私は最終的に「辞めない」選択をしました。
辞めないならどうやって続けられたのか?
今回はそれについてお話ししてみたいと思います。
不妊治療と仕事の両立が難しい理由
不妊治療と仕事の両立は多くの人にとって困難な課題となっています。
特に日本では、長時間労働や働き方改革の進まなさが、不妊治療を受けるための時間や精神的な負担に影響を与えていると言われています。
もしも自分の配偶者が今、不妊治療と仕事の両立に悩んでいたら?
まずはその理由について考えていきましょう。
・急に休む必要がある
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不妊治療を受ける際、予期せぬ状況に陥ることが少なくありません。
例えば、卵子の育ち具合によって急遽来院が必要となることがあります。
そのような状況下では、仕事を休む必要が生じ、スケジュールの変更が頻繁に行われることが一般的です。
これは、治療全体の計画性を確保しつつ、その人にあったベストな治療を提供する上で欠かせない一面です。
このような急変に対応するために、柔軟な対応が求められることを理解しておくことが重要です。
・卵子を育てるための注射に通う必要がある
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不妊治療において、卵子を育てるための注射を続ける必要があります。
通院を重ね、月経開始から採卵までだいたい2、3回は注射を行い、卵子を成熟させることが一般的です。
この過程で、通院のための時間や精神的なエネルギーを割かなければなりません。
仕事との両立を図る際には、注射のスケジュールや通院の負担を軽減させる方法を模索することがストレスを減らすためには肝心です。
例えば、職場に働き方の柔軟性を求めるなど、適切な配慮やサポートを受けることで、不妊治療と仕事を両立しやすくなります。
・周りに迷惑をかける心苦しさ
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不妊治療を受ける際には、周囲に迷惑をかけることに対する心の葛藤もつきものです。
例えば、仕事を休む必要が生じた場合、職場の同僚や上司にフォローをお願いすることが頻繁になります。
このような状況下で、毎月何度も同じお願いを繰り返すことは、相手に不快な気持ちを与えるかもしれません。
私もいったい何度、同僚にお願いをしたことでしょう。
仕事の内容云々よりもこの迷惑をかけている心苦しさが一番の問題だったように思います。
不妊治療と仕事を両立するために出来ること(病院編)
不妊治療を受ける際、仕事との両立は大きな悩みとなりますが、病院が提供する支援や配慮があれば夫婦にとって心強い存在となります。
病院がどのように不妊治療と仕事の両立をサポートしているかを知ることで、うまくいけば仕事を辞めずに治療を続けられる選択ができるかもしれません。
自身の住んでいる土地のクリニックで選択肢として有る無しはあるかとは思いますが、あるなら積極的に活用しましょう。
・自己注射して通院回数を減らす
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自己注射で卵子の成長をサポートすることができる場合があります。
通院回数を減らすために自宅での自己注射を取り入れることは有効です。
これにより、自身の仕事の都合に合わせて治療を進めることができ、仕事との両立がしやすくなります。
私もこの自己注射をやっていました。
最初は怖くて自分で出来る気が全くしなかったのですが、慣れてくれば出勤前に2分くらいでパパッとできてしまうのでとても楽でした。
おそらくこれは一般的な治療なので全国どのクリニックでもできる方法ではないかと思います。
・電話診察ができる病院を選ぶ
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忙しいスケジュールを持つ方には、電話診察が可能な病院を選ぶこともおすすめです。
通院で注射ひとつ打つ場合でも、私が通っていたクリニックでは短くても30分、長くて1時間くらいかかりました。
なので通院回数も辛ければ受診時間も長いので電話で診察ができれば、仕事の合間や移動中にもカウンセリングを受けられるので、ストレスを大幅に軽減することができます。
・平日でも夜間や早朝の診療をしてもらえる医院を選ぶ
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仕事を優先しながら不妊治療を進めたい方には、夜間や早朝に診療を行っている医院を選ぶことがオススメです。
平日の忙しい日常でも、仕事終わりに治療を受けることができれば、仕事との両立が可能になります。
電話診察とは違って、実際にクリニックへ行くことができればエコーで卵子の成熟度を確認することができるので、卵子の育ちすぎやうっかり排卵を防ぎ最適なタイミングを割り出すことができます。
ただ、私が住んでいた地域も含め深夜や早朝対応のクリニックが無い場合もあるので通える範囲のクリニックで対応ができるかはよく確認をしましょう。
私はあったら絶対に利用をしていました。
・誘発法を変える
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治療の過程で誘発法を変更することで、通院回数を減らし、治療へのストレスを軽減できる場合もあります。
特に高頻度で誘発を行う方法の場合は、通院回数も増えるので他にも誘発法の選択肢があるのであれば検討をしても良いと思います。
個人によって適した方法は異なるため、医師と十分に相談し、最適な誘発法を選択しましょう。
不妊治療と仕事を両立するために出来ること(職場編)
現代社会において、不妊治療と仕事の両立は多くの方々が直面する課題となっています。
不妊治療を受ける際に職場でのサポートや理解は、治療者の心身の負担を軽減する上で非常に重要です。
上司や同僚とのコミュニケーション、柔軟な勤務体制の導入など、職場環境を整えれば解決できる課題も沢山あります。
まずは自分の会社の制度でできるかを確認してみましょう。
・上司や職場へ不妊治療をしている旨を相談する
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不妊治療を受ける際に、職場内でのサポートや理解は、治療者の心の負担を軽減し、仕事に集中することができるかどうかに大きな影響を与えます。
上司や同僚とコミュニケーションし、不妊治療を受けていることを率直に伝えることで、理解を深めることができます。
私は当時、上司は男性でしたが包み隠さず現状を話しました。
相手が話を聞いてくれそうな上司だったというのもありますが、正直に話して受けられるサポートがあるなら受けながら治療を続けた方が金銭面の負担を減らすことができると感じていたからです。
もしも上司や会社に対してどういう風に説明をしたらいいか迷っている方は、厚生労働省の「不妊治療と仕事との両立のために」のHPなどを掲載されているハンドブックや情報を活用すると説明がしやすいですよ。
・テレワークや休みやすい部署への異動
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柔軟な勤務体制が整ったテレワークや、休みをとりやすい部署への異動は、不妊治療を受ける方々にとって大きな支援となります。
職場環境を整えるために、自分のニーズや状況を上司や人事部と積極的に共有しましょう。
私は上司と話をして結果的にテレワークの回数を多くしてもらいました。
そのおかげで毎月の通院回数も何とかクリアできたので、配慮してもらえたことで仕事を続けることができたので本当に感謝しています。
・休職制度を利用する
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不妊治療を受ける期間において、休職制度を利用することもひとつの選択肢です。
接客業や学校の先生など職種によっては、テレワークもできなければ好きなタイミングで休むことさえできない場合も考えられます。
治療が長期化するにつれ、仕事との両立が難しい場合もあります。
そのような時には、一時的な休職を選択することで、治療に専念しつつ、復職すれば安定的に収入を得られる状態も残すことができます。
特に女性でキャリアを積んでいっている人の場合は、退職ではなく休職した方が復職後のキャリアアップがしやすくなるメリットもあります。
不妊治療と仕事を両立するために出来ること(個人編)
不妊治療と仕事を両立することは、多くの方にとって大きな課題となっています。
職場でのサポートがもしもうまく得られない場合は、個人でできることもあります。
どのようにすれば不妊治療と仕事を両立させつつ、心身ともに健康でいられるのか、具体的に考えてみましょう。
・周囲に協力をしてもらえるような声かけや関係性を築いておく
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不妊治療を進めながら仕事を続けることは大きな挑戦です。
一人で悩んでいても解決にはつながりません。
まずは、周囲の理解と協力が得られるようなコミュニケーションを大切にしましょう。
家族や友人、上司や同僚に率直に状況を話すことで、精神的なサポートを受けることができます。
不妊治療と仕事を両立するために、心強い味方を得ることが重要です。
・不妊治療と両立しやすい企業へ転職する
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不妊治療と仕事の両立を支援する企業も増えてきています。
例えば、「くるみんプラス」制度を取得している企業は、不妊治療に理解を示す傾向があります。
もし自身の働く環境が不妊治療と両立しにくいと感じるなら、転職を検討することも一つの方法です。
新しい職場でストレスを減らし、不妊治療に専念できる環境を整えることが大切です。
・収入の柱を増やしておく
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不妊治療は高額な費用がかかることが現実です。
2022年4月から保険適用になったものの、保険適用区分の治療がその人に合うかどうかはまた別問題です。
合わなければ適用外で自費診療を選択せざるを得ません。
治療費を賄うためには、金銭的な余裕が必要です。
今の仕事を治療費や生活費のために続けているのであれば、治療や本業に支障が出ない範囲で、副業などで収入の柱を増やすことを検討してみてもいいかもしれません。
将来のためにも安定した収入源を確保することや、金銭的な不安がなくなるだけでも不妊治療と仕事の両立しやすい環境につながるのではないでしょうか。
まとめ
不妊治療と仕事の両立が難しい理由について、病院、職場、個人の視点からみていきました。
不妊治療を受ける際には、通院や検査、治療にかかる時間や体力の消耗、精神的な負担など、様々な要因が仕事との両立を難しくしています。
また、職場の理解やサポートが不十分な場合、ストレスや負担が一層増してしまうこともあります。
さらに、個人としても不妊治療のプレッシャーや不安が仕事に影響を及ぼすことが考えられます。
しかし、このような状況でも、不妊治療と仕事を両立するための工夫や取り組みは可能です。
病院側の支援では、深夜や早朝の受診対応ができる医院や電話診察ができる医院をあらかじめ選んで受診することも大切です。
また、自己注射など自分でできることも積極的に活用していきましょう。
職場では、上司や同僚とのコミュニケーションを大切にし、必要なサポートを受けることで、仕事への負担を軽減することができます。
個人では、日ごろから同僚や上司へフォローを頼みやすような関係性を築くことや、転職や副業も視野に入れて治療環境を整えていく努力が必要です。
不妊治療と仕事の両立は容易ではないかもしれませんが、適切なサポートや工夫をすることで乗り越えられる課題です。
自身の状況やニーズを理解し、周囲との協力を得ながら、前向きに取り組むことが大切です。
不妊治療と仕事を両立しながら、心身ともに健康で充実した生活を送るために、自らの健康を第一に考え、バランスを保つ努力を惜しまないことをお勧めします。
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