298日後に出版社に内定する自堕落バンドマン|光文社新入社員の就活カレンダー
人生には無限の選択肢があるって言うけど、そんなことはわかってて。自分が就活してたときも、それはもう常に不安でした。不安で不安で、仕方なかった。
大学では遊んでばっかやった私の298日。お手本にはなれないけど、ぜひ読んでもらえると嬉しいです。
2016年~2019年 音楽、音楽、音楽。自分にはなんもない
関西育ちの自堕落なバンドマンは、大学の授業にろくに出席せず、とにかく音楽に4年間を捧げた。
留学とか行ったことないし、なんかのリーダーとかなったことないし。そのときになんかおもろそうって思ったことだけをやってきた。そんな私が今ここにいれるのはなんでなん。
梅田クアトロでライブしたときの絶景。
2019年10月 就活という選択肢
私は3回生の時点で留年が決まってたので、大学4回生になってからゆるっと自分の人生を考え始めた。私にはやりたいことがたくさんあった。
歌手になって音楽で生きていく。小さい頃からの夢やった漫画家になる?公務員になったら、親は安心するかも。弁護士は、生半可な気持ちじゃなれへんなあ……。
4回生の5月ぐらいに、就活っていう選択肢に出会った。周りの人たちの話を聞いてたら、なかなか大変そうやった。でも、大変そうなことを自分がどこまで頑張れるんか知りたい。と思って、リクナビをインストールした。
2019年10月7日 光文社1Dayインターン【ファッション誌編集コース】に応募
ファッション誌、のキーワードで検索していったら、光文社っていう出版社がインターンを募集してた。締め切りは迫ってた。でも、インターンの課題を見て、やりたい!と思ったから、応募することにした。こんなキラキラした世界への選択肢が、私にも残されてたんや。
課題は、「大学生がファッション雑誌を読まなくなった理由」と、「2020年1月号のJJの表紙を作ってください」でした。
JJの表紙を作る、なんて、そんな楽しいことやらしてもらってもいいんですか。かなり、かなり楽しかった。iPadで絵を描いてみたり、和装が似合うモデルさんの画像を持ってきたり、フォントや企画のタイトルにこだわったり。
いちばん大きいタイトルは「流行なんて、ぶっ壊す。」(〇〇〇をぶっ壊す!のパロディ)にして、でっっかくばってんを描いた。。。
とにかく印象に残りたくて、好き勝手やってしまった。でも、ここでインターンに応募したのがすべての始まり。
内定まであと298日。
ただインパクトがあればいいというのは、なんとも浅はかでした……
2019年10月30日 光文社1Dayインターン【ファッション誌編集コース】に参加
旅行以外で初めて東京に来て、光文社の建物を見たときは感動しました。
誰でも目にとまるぐらいに女性誌の名前がでっかく並んでて、、最新号がずらっと飾られてて。ここで働けたらええなって。
会場に着くと、Theファッション誌志望!みたいな格好の子たちが40人くらい集まってた。ほとんどが東京の大学の子たちで、皆おしゃれで。こんな子たちに、大学で音楽しかやってこんかった私が勝てるんやろか。
でも、人事の方が「ほらほらここから!スカイツリーが見えるよ。あーでも今日はちょっと天気悪いねー残念!」って満面の笑みでおっしゃってるのを聞いて、負けてられへん、ここに入らな、とふと思った。
内定まであと275日。
理屈で説明できない、感覚も忘れたくないです。
2020年3月 いろんな会社にひたすらエントリーしてみる
化粧品、食品、アパレル、広告、、、少しでも好きって思える会社に片っ端からエントリーしていった。私が本格的に就活を始めるのは確かに遅かった。しかも、コロナでどんどん説明会や選考の日程が後ろにずれてく。
エントリーしてからまったく音沙汰のない会社、連絡が来たと思ったら採用を中止している会社。そういうのが、じわじわとストレスになっていった。
待つしかない。そんな状況で、自分には何ができるん。
出版社は数社受けたけど、総じてESが楽しい。お絵描きお絵描き
2020年4月17日 光文社ES締切
正直志望度はダントツに高かった。でも、大学では音楽しかやってこんかった。
そんな私が出版社に受かるES書けるんかな?ガクチカに、本に関することを一切書かないというのは、私にとって賭けでした。でも、、
読んでへんもん!!
内定まであと105日。
ヘビメタをやったときは頭を振りすぎたので、いい写真が一枚もありません。
2020年5月 とにかく数をこなして面接に慣れる
私は計100社くらいはエントリーした。1日に2、3社のイベントに参加することも多かった。あんまり行きたいと思わん会社でも説明会を受けたし、面接は頑張った。
いろんな会社の選考を経験するうちに面接のやり方がわかってきた。特に、人事の方が一就活生に親身になってフィードバックをくれる会社はありがたかった。就活のええところって、20代の若造なんかが、いろんな会社の偉い人たちと直接話せるところやと思いませんか。
2020年6月21日 初の光文社面接 やっぱり光文社に行きたい
光文社の初の面接は、面接官3人の前にアクリル板が置かれ、自分と面接官の距離は5mほど(そこまで遠くはない?)。マスクもしてるから声は聞き取りづらい。
そんな苦しい状況の中で、絶対にやり続けたことが2つあります。
・はきはきと、自信をもって話す
・その時会話をしている面接官にへそを向ける
光文社の面接は一対一という形は存在しない。
それだけ聞いたら、こわ!って思うかもしれない。けど、それまで受けてきた何十社を思い返すと、光文社の面接はすんんごいあったかかった。
限られた時間でも、就活生である私たち一人ひとりのことをもっと知りたい、っていう思いが伝わってきました。
光文社の“人”を好きになった。
内定まであと40日。
2020年6月下旬~ Webデザインのスクールに通い始める
実際に面接まで進めたのは30社ほど。でも全落ち。一つひとつの会社に対して志望度が弱かったから。だから、熱を面接官に伝えられんかった。
とはいえ、さすがに焦った私はWebデザインを学び始めた。Web制作会社に入って経験を積んで、雑誌のデザインなんかもゆくゆくできたらええなと。求人を見ると、ほとんどは実務経験1年以上が原則やったけど、会社に直にメールを送って、「面接だけでもしてもらえませんか」って頼んでった。約30社にメールして、返事が来たのは10社ほど。実際に面接に行ったのは3社で、3社ともに内定をもらえた。
何を始めるにも、遅いなんてことない。そう思えたし、自分に自信がついた。
内定まであと30日。
どんな些細なことでも、行動を起こさん限りなんも変わらへん。Webデザインのスキルは全然やけど、いつか何かの役に立つことを祈ってます。
2020年7月17日 光文社3次面接、7月30日 最終面接
正直、全然覚えてない。ただ、直前の直前まで、自分の人生の目標と、それに向かう一本の軸を考え続けてた。最終面接の集合時間の10分前に、自分の軸と今までの人生がすっと一本の線に繋がった時はものすごい快感やった。
面接では、聞かれたことに対して、自分の言葉で、素直に伝える。嘘は言わへん。
知らんことは、知らん。でも、好きなもんは、好き。大好き。
出版社っておもしろい
今、自分にできることって何なん?それを考え続けること。そして行動し続けること。
私たちには無限の選択肢がある。べつに、就活やめたっていいんです。
でも、ひとつだけ言いたい。出版社って、めちゃくちゃおもろい。何がおもろいかって、どんなものにも、どんな人にも、魅力を感じようとする人が集まってるから。
たいしておもしろくない物が目の前に置いてあったとして、これはつまらない、では終わらせへん。その物を使ってどんなおもろいものが作れるか、何と掛け合わせたらおもろくなるか。
そういう、プラスのエネルギーで溢れてる。
人に対してもそうで、おもんない人間なんておらんと思ってる。自分から魅力を発信するのが苦手な人からも、どんな人からも、おもしろさを引き出そうとしてくれる。
だから、出版社を考えてない人も、一回ぐらいは受けてみてください。
最後に 就活の不安を和らげるために今、あなたができること
とにかく、行きたい会社で実際に働いてる人に会うことです。OB訪問もよし、知り合いの知り合いをたどっていくもよし。そういう制度や知り合いがいなくても、頑張ればなんとかなります。私の友達は、ある日用品メーカーに入りたくて、OBを探して、そのメーカーの商品を取り扱ってるドラッグストアを何軒も回って、店員さんに繋げてもらってました(極端。でもすごい)。
実際に働いている人の話を聞くことがいちばんの不安解消法やし、面接のネタにもなります。私もいつかあなたと、この会社のお話ができることを楽しみに、頑張るでー!
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