デザインのカケラ カスタマージャーニー
人間中心アプローチについて学ぶ機会があったので、
学びのエッセンスを書いておく。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーとは、直訳すると「顧客の旅」という意味。
顧客が製品・サービスと出会い、そこから購入・契約に至るまでの道筋のこと。
これを描いて可視化したものを「カスタマージャーニーマップ」と言う。
カスタマージャーニーの中で、
顧客にとってのGoodやBadを抽出し、Badを解決したり、Badの本質に迫ったりして、
ソリューションをもたらすプロダクトやサービスを検討する。
カスタマージャーニーマップの作り方
作り方の手順
ペルソナ設定
フェーズ定義
ペルソナの行動・心理の書き込み
対応施策(接触コンテンツやメディアなど)の書き込み
Step1)ペルソナ設定
まずペルソナ設定を行う。
最初にゴール(いわゆるコンバージョンや成果)を決めて、ゴールする人がどのような人なのかをイメージしてペルソナシートに書き込んでいく。思考や行動、商品への関心が測れるものをアレンジして設定する。
「これを入れなければいけない」などと決まったルールはない。
ペルソナの名前や経歴などのプロフィールや、背景などが思いつかない場合は以下のようなリサーチ方法もある。
実際の購買データを閲覧する
営業担当、カスタマーセンター担当へのヒアリングする
問い合わせデータを閲覧する
ペルソナを複数(3~5人程度)設定することも良き。
Step2)フェーズ定義
次に、カスタマージャーニーマップの横軸となるフェーズ(消費者プロセス)を設定する。
事業内容やBtoC/BtoBなどジャンルによって大きく違ってくる。
例えば、全く競合がいないビジネスモデルの場合「比較検討」というフェーズは存在しない。
フェーズは自社のビジネスに合うものを設定する。
全くフェーズのイメージが沸かない場合は、以下のフレームワークで相性のよさそうなものを活用し、一部アレンジする。
購買行動フレームワーク
AIDA(アイダ)
Attention(注意)
製品・サービスの認知段階、まだ詳しく理解していないフェーズInterest(興味)
製品・サービスの良さを認識させ、興味を持ってもらうフェーズDesire(欲求)
製品・サービスを欲しいと思ってもらうフェーズAction(購買行動)
製品・サービスを購入・契約してもらうフェーズ
AIDMA(アイドマ)
Attention(注意)
製品・サービスの認知段階、まだ詳しく理解していないフェーズInterest(興味)
製品・サービスの良さを認識させ、興味を持ってもらうフェーズDesire(欲求)
製品・サービスを欲しいと思ってもらうフェーズMemory(記憶)
製品・サービスの存在や魅力を記憶してもらうフェーズAction(購買行動)
製品・サービスを購入・契約してもらうフェーズ
AISAS(アイサス)
Attention(注意)
製品・サービスの認知段階、まだ詳しく理解していないフェーズInterest(興味)
製品・サービスの良さを認識させ、興味を持ってもらうフェーズSearch(検索)
検索して製品・サービスの評判や他社との違いを調べるフェーズAction(購買行動)
製品・サービスに期待を抱いて購入を決断するフェーズShare(共有)
製品・サービスを愛用し、使用感を知人にシェアするフェーズ
コンテンツマーケティングや広告戦略をベースにカスタマージャーニーを設計する場合は「Attention=認知」よりもっと前から設計したいことが多い。
そんな場合は、認知の前段階に下記のフェーズを置いたりする。
興味関心
その分野に関心がある課題・ニーズ
製品・サービスで解決できる悩みがある
Step3)ペルソナの行動・心理の書き込み
フェーズ(消費者プロセス)を書き込んだら、フェーズごとの消費者行動や心理を書き込んでいく。
行動・心理を把握するには
顧客を深く理解していないと、行動や心理を表現することが難しい。
直接顧客と関わりがない場合は、以下のようなことを試してみる。
営業担当など実際に顧客と対峙する人にヒアリング
顧客インタビュー
カスタマーサポートのデータを閲覧する
ネット掲示板調査
検索キーワード分析
Step4)対応施策(接触コンテンツやメディアなど)の書き込み
消費者の行動や心理に合わせて、対応している施策を書き込む。
・今までの施策がどのフェーズの見込み顧客に対する施策なのかが理解できる
・フェーズ視点での整理ができる
・施策毎に、消費者の態度変容や期待するべき効果も見える化でき、KPI(施策個別の小さい目標)も立てやすくなる
カスタマージャーニーマップが出来上がったら
カスタマージャーニーマップは「作って終わり」ではない。
施策の抜け漏れを発見し、不足しているコンテンツを作成したり、不足している施策を企画・実行したりできるようになる。
新しいコンテンツを設置したり、施策を実施したら、カスタマージャーニーマップを更新し、常に最新版を維持するようにする。
カスタマージャーニーマップをベースに、関わるすべての部門・メンバーと共有して、共通意識を持っておくと、施策が進めやすくなる。
まずは、現在行っているマーケティング施策をマップ上に配置してみる。
追加と修正を繰り返し、役立つカスタマージャーニーマップになるまで、調整していく。
最後まで、読んでいただき、感謝です(ぺこり)
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