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花束みたいな恋をしたみたいなの観た

この映画のポイントは、

・有村架純とデートできる
・変なおっさんが絡んでくる
・オダギリジョーを許さない
・有村架純がSEXと言う
・有村架純になれる

興味を持たれた方は、続きを読んでもらえると嬉しいです。(ネタバレあります)

嘘ですが、この映画はなんと「事件は現場で起きているんだ!」でお馴染み「東京ラブストーリー」の織田裕二さんが脚本を書いてます。
平成を代表するラブロマンスを描いた脚本家はこの令和にどんなストーリーを描くのでしょうか。

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股間と期待が膨らみます
出典:「花束みたいな恋をした」

端的に言うと、前半イチャイチャ、後半ギスギスの映画です。サブカル趣味で意気投合した2人が同棲を始めるのは良いんですが、菅田が就職をきっかけに価値観が変わり、関係が悪化していきます。最初は2人とも趣味を仕事にしたいと言っていたんですが、イベント会社で好きなことを仕事にする有村架純に対し、菅田は「仕事は遊びじゃない」と主張します。
僕も今男友達(AD)と同居してるんですが、ベンチャー企業の正社員である彼は仕事をとても頑張っていて、僕は無職です。今日も休みで、ど平日の朝8時にテアトル新宿で映画観てきました。仕事してた頃より早起きです。お金は彼に半分出してもらい、とても楽しめました。売店で売られてた脚本も欲しくなったので、彼に半額出してもらいました。

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無職なので月曜朝8時に映画が観れます

架純と菅田の出会いのきっかけは、終電間近に駆け込んだ駅の改札です。乗り過ごした2人は他の乗り過ごしカップルからバーに誘われ4人で雑談します。男が「俺、映画めっちゃ詳しいよ!『ショーシャンクの空に』って知ってる?」と聞き、相手の女性が「私も映画好き!魔女の宅急便の実写みた!」と返します。その時向かいの席に映画監督の押井守がいることに菅田が気づき「なぜ映画好きなのに気づかないんだ」と思いながらも適当に相槌を打ち解散します。
僕は先日、友人の出産祝い用に撮影した動画がCDに焼けず、980円のUSBを買い「ごめん!折半しよう」とLINEグループで言いました。その夜、僕の同居人ADも頼んでもない食パンを買ってきて「1200円でした、ごめん。折半しよう」と提案してきました。USBメモリより高い食パンがあることを、ADは僕に教えてくれました。買ってきた理由を聞くと「店員が可愛かった」と衝動で生きているような理由で、僕は「室井さん聞こえるか?かわいい子がいれば1200円の食パンが売れるんだ!」と無線でチクリそうになりました。

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【最高級食パン はせがわ】

バーの帰り道、1人で帰る菅田に後ろから架純が近づき「押井守いましたよね?」と話し、2人の趣味が一致していることがわかり居酒屋へ。そこにたまたま菅田の大学の女先輩達が入ってきて「一緒に呑もう」となり、2人で話したかった架純は怒りながら帰っていきました。追いかけてきた菅田を架純がカラオケに誘い、マイナー曲をデュエット。帰り道、好きな作家の話で盛り上がり、菅田のアパートにあがります。菅田の本棚をみて「ほぼうちの本棚じゃん」と架純。
音楽も本も映画も趣味が合うなら仲良くならないハズがありません。という話の流れですが、現実はそうとは限りません。僕が以前女性の部屋にお邪魔したとき、大きな本棚に知っている漫画がたくさんあり、漫画話で盛り上がりましたが、それきり彼女から連絡はきませんでした。恐らく本棚にあった「アラサーの女性が男子高校生を家にあげてご飯をご馳走する」という内容の漫画を見た僕が「こんなことがしたいんですか?」とニヤニヤしながらいじったせいだと後悔しています。

餌づけされたかった

架純と菅田はミイラ展や工業地帯など、一風変わったデートを重ねます。ファミレスで1つのイヤホンを片耳ずつ着けて曲を聴くのですが、隣にいたおっさんが唐突に「君ら、音楽、好きじゃないな」と絡んできます。「イヤホンのLとRで鳴ってる音は違うの」おっさんは1時間以上熱弁して去っていきました。僕はこのシーンが何のために用意されたのか未だ分かっていません。
でも、僕が大学生の時に高校の同級生とSEXをするために元日の夜に居酒屋で5時間粘ったことを思い出しました。同級生がCカップというのを何とか聞き出し、トイレに行った時、後から入ってきた50代のおっさんに「頑張ってるね〜兄ちゃん、おしっこかけていい?」と言われました。もしかしたら「金玉のLとRで大きさは違うの」「君ら、金玉、好きじゃないな」と続けて言われたかもしれません。2人はファミレスで告白していました。

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金玉をイヤホンみたいに言うな
出典:LUX AIRPODS DELUXE

ファミレスからの帰り道、信号待ちしている間にキスをしました。「こういうコミュニケーションは頻繁にしたい方です」と架純、「はい」と菅田。「はい」と僕。「おしっこ」とおっさん。「食パン折パンしよう」とAD。2人はもう一度キスをします。それから半同棲が始まり、1つの布団の中でなんかもぞもぞしてました。僕はこれが何のシーンなのか未だに分かっていません。「3日間家から出なかった」と菅田のナレーションがありましたが、よっぽど疲れていたんでしょうね。自由な時間も多い大学生同士でいつもイチャイチャしてましたが、やがて就活の時期になり架純が圧迫面接を受け泣いてしまいます。菅田は架純に「面接官は今村夏子のピクニックを読んでも何も感じないような人達だから気にする必要ないよ」と慰め「一緒に住もう」と言い、本格的な同棲がスタートします。
僕もADと半年前から同居しています。同居前、トラブルだらけになるだろうと悩み、考えた末に青山の上島珈琲店でADと会い「同居はやめよう」と伝えたところ「100点はいつでも取れる。でも、俺は0点が取りたい」とやばいプレゼンが始まり「俺は狂った暮らしがしたい」と血走った目で訴えてきて「俺の目を見ろ」と催眠術にかけられ気がつくと同居していました。街で見かけたら目を合わさずに逃げてください。

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二人の思い出の地
場所:上島珈琲店(青山店)

菅田はネットショップ運営会社に就職し、架純との共通の趣味である映画鑑賞や読書をする時間がなくなり、心の距離ができはじめます。毎日夜8時過ぎに帰宅し、ひどい時は会社に寝泊まり。買う本も自己啓発系が増え、会話も無くなり、お互いが今何をしてるかも分からない状態。仕事のせいで架純との約束を守れず喧嘩することも増えました。
ちなみに僕の同居人のADは日曜夜10時からZOOMを起動し、12時まで会議をしてました。日曜の夜10時に「お疲れ様です」で始まる会議を僕は聞いたことがありません。僕もまた有村架純です。僕は後半の社会人に染まる菅田将暉が同居人とリンクしてしまい純粋に観ることができなくなり、菅田将暉=AD将暉となってしまいました。
2ヶ月前、僕がプログラミングの本が欲しくて2人で紀伊國屋に行った時、僕が目を離した隙に彼はAIの本を4冊、写真をカッコ良く撮るための本を4冊、起業家のビジネス書を4冊カゴに入れていました。その中に「2020年6月30日にまたここで会おう」という半年以上相手を待たせているようなタイトルの本をカゴに入れていたので戻してくるように言いましたが「知識は資産だから」と言って結局買ってました。合計19,000円です。爆買い中国人かと思いました。帰り道、抹茶味のソフトクリームを食べながら「俺HDさんの彼女だわ〜」と言っていました。この時買った本はまだ読んでいません。

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伝説の東大講義、気になる

架純はイベント会社に転職します。社長はオダギリジョーです。架純が彼氏と上手くいってないことを知ったジョーは「恋愛って生ものだからさ、賞味期限があるんだよ」と口説きます。こっから浮気展開かと思ったら、これ以降オダギリは出てきません。なぜひとつまみオダギリジョーをまぶしたのか意味不明です。架純のベッドシーン要員かと思ったのに、話が違う。
僕は昔居酒屋で女の子を口説いていたら、オダギリジョー似の店員から「お兄さん、この店のお客さん全員にハイボール奢りませんか?」と言われ、奢ってしまったことがあります。しかも口説きは失敗。何もありませんでした。今回もオダギリジョーは僕に何もしてくれないのかとがっかりしました。

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絶対に許さない
出典:キリンビール株式会社

友人の結婚式をきっかけに、菅田と架純も5年間の交際にケリをつけるため、告白した思い出のファミレスを訪れます。「結婚すれば価値観が変わり上手くいくから別れたくない」と主張する菅田、別れたい架純。会話中、隣の席に付き合いたてのカップルがきて、菅田と架純がラブラブだった頃の回想に入ります。僕はこういった回想シーンに弱くて、どんな映画でも回想に入るタイミングが上手いと泣きそうになります。2人でミイラ展に行ったこと、押井守を見かけたこと、他の人と少し趣味は違うけど、それでも意気投合していた2人の思い出。たまらず泣き出してファミレスを出て行く架純。追いかけて後ろから抱きつく菅田。この展開なら別れないと思いますが、結局2人は別れてしまいます。
僕は「いや別れるんかーい!」と言いながらファミレスの窓ガラスにケツから突っ込み、それを観て「こういうコミュニケーションは頻繁にしたい方です」と架純、「はい」と僕、そして意気投合する脚本に変更したいです。いますぐ織田裕二に「架純は映画の中にいるんじゃない!どこにいるんだ!」と聞きに行きたいですね。

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要&急で密になりたい
出典:Instagram

この映画の勿体無いところは、冒頭のシーンで2人が別れたことが先にほのめかされて、「どうせ別れるんだろ」と先入観が生まれてしまうことです。というのも、2人が同じ喫茶店の中でそれぞれ別の人とデートしているシーンから映画が始まり、「片耳聴きは音楽を好きじゃない人の聴き方だ」とお互いのデート相手に熱弁し、そこから5年前(2015年)に場面が遡ります。これはいただけないですね。
僕が博多でナンパしてた時、歩いてる女性に声をかけようとして言葉が出なかったことがあり、相手を見つめていたら「何見てんのよ」「あたしを口説いてみろよ」と言われ、そのまま何も言わず見つめていたらタクシーで家まで連れて行かれたことを思い出しました。話しかけることだけがナンパではないという先入観を彼女は僕に教えてくれました。その経験を活かして、今でも綺麗な人を見ると見つめながら追いかけるようにしています。これはいただけないですね。

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乗せられたタクシー
出典:http://www.fukukou-taxi.com

最後に、有村架純が別れた後の帰り道で言った「こういう時にいつも思い出すようにしてることがあるの。2014年のW杯でブラジルがドイツに7点取られて負けたの、知ってる?あの時よりマシだって」と言うセリフ。
僕なら「2020年に僕がパンスト履いて股にドローンを潜らせたの、知ってる?あの時よりマシだって」と変更したいですね。

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化物みたいな事をした
場所:奥多摩の森林

ヘッダー画像出典:「花束みたいな恋をした」


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