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鋸山に行って来たよ-03

3月14日、鋸山に向けて旅立つ朝。

7時に起床。すぐさまカーテンを開けて天気を確認。
 
よしっ、しっかりと晴れている。
 
念のため天気予報を確認するも問題ない。

早速準備に取り掛かろう。

交通アクセスは事前に調べ、新宿から鋸山に近い内房線浜金谷駅まで一本で行ける特急さざなみを見つけた。だけど7時50分発と9時8分発しかない。後者に乗っても11時前には現地に着いてしまう。
 
そんなに早くついても初日は宿に向かうだけ。やることあるのかな。

近郊の観光と共に鋸山ハイキングコースを調べてみると鉱山跡を見ながら進むコースと自然の山を楽しむコースの2つあり、さらに日本寺へと続くロープウェイまであることがわかった。私たちが行く予定のコースは保田駅へと下って行くから上りはいずれか一つを選ばないといけない。それなら浜金谷駅近くで食事を食べた後、宿に荷物を預かってもらって初日にもう一つのコースを楽しめばいいじゃないか。

日曜日、日本寺はきっと混み合うだろうから、車力道(鉱山跡)コースで上り、日本寺を観光してロープウェイで降りてくるはどうだろう。

そしてハイキング前の腹ごしらえは大事。駅周辺近くのレストランを調べてみると窯焼きピザが見つかった。たぁは特急好きでピザ好きな彼にとっても良いプランのはず。

予想通り、彼は全てのプランを喜んで受け入れてくれた。

シャワーを浴びて荷物をリュックに詰める。

初日からハイキングとなれば汗をかいて洋服も汚れるだろうかちょっと多めに持っていこう。夜はまだ寒いだろうからライトダウンも必要だろう。

ニュージーランド人であるたぁ(夫)は日本のテレビを好んで見ないのでIPADに夕食後のひと時用の映画をNETFLIXでダウンロードした。私も電車時間つぶし用にいくつかのテレビシリーズを入れておく。

お菓子は9つに小分けになったポッキーを買ってある。箱ごと取り出すと甘いものを大量に食べられない私のことをよく知るたぁに指摘される。

「そんなに必要あるの?」

チョコ狂いの彼はチョコだけを食べたいからチョコがビスケットにコーティングされたお菓子に興味はない。ってことは私一人でポッキーを食べることになる。

「だけど箱から出すと持っていく間に割れちゃうかもしれないじゃん」

「あぁ、そういうこと」

「でも確かに全部食べないから(余計なものは置いておく)」

3袋だけにした。

先に準備が出来たのはたぁだった。彼は二人の登山靴を玄関に並べ、いつでも出発できる準備を整えてくれた。

「お家さん、行ってきます。無事、待っていてね」

私はハイキング以外の時は靴を緩めに履く。しっかりと固定されるのがあまり好きじゃないからだ。紐は緩めに結んであるのでスポッと足が入る。だけどたぁは毎回しっかりと靴紐を結ぶので時間がかかる。

「時間かかるのわかってるなら、先に履いていれば良かったじゃん」

「僕が先に玄関来たでしょ」

「だけど荷物は部屋に置きっぱなしで、私の後に靴履いて待たせるなら先に来た意味ないじゃん」

無言な彼。

結局、予定よりも三分遅れで家を出た。

よかった。予定を早めに設定しておいて。


8時53分、新宿駅に到着。
うんっ、まだ時間に余裕がある。

特急チケットはホームで販売されていることが多いので、そのままホームへと向かうとさざなみは既に止まっていた。

丁度よく駅員さんを見つけたので尋ねる。

「すみません、さざなみの自由席特急チケットはどこで購入できますか?」

「そのままお乗り頂いて中で清算できます。」

えっ、でも・・・。

「車内だと値段が高くないですか?」

「同じです」

「そうなんですね。ありがとうございました」

するとホームにベルが鳴り響き、彼女はアナウンスを始めた。

すごい。

限られた時間で必要最低限の言葉を使って完璧な説明をした上に、終始笑顔を忘れない。そして本来の仕事にサッと戻る。私なら多分、その余裕が持てなくてイラっとしちゃうかもしれないのに。

とりあえずチケットを買う手間が省けたのでホームの端に行き、さざなみさんの顔をパシャリ。

おぉ、今にもトランスフォーマーしそうないかついお顔。

さざなみは自由席と指定席があり、もちろん後者のほうが高い。笑顔が素敵な女性駅員さんのおかげで料金のことは分かったけど、念には念をで向かいから来た男性駅員さんにも尋ねてみる。

「すみません。さざなみに乗りたいんですけど自由席のチケットは車内で買っても事前に買っても同じ値段ですか」

「そうですよ」

よし、間違いない。

「自由席はどの車両ですか?」

「えっ、あぁぁ」

あっ、ついつい甘えて質問してしまった。
もしかしたら彼はさざなみとは関係のない人だったのかもしれない。

「あぁ、いいです。自分で調べますから」

彼はホームに掲示してあるメモを見て調べてくれた。

すると目の前の車両に「自由席」という文字を見つけたので「あっ、自由席みつけました」と言っても、彼は動じずそのメモを確認している。

「4番、5番車両です」

笑顔で返答してくれた。

「すみませんでした。ありがとうございました」

駅員さんは駅員になりたくてこの仕事をしていると聞いたことがあるけど、二人ともなんて対応が良いのだろう。駅員さんはいつも助けてくれるし、とても優しい。

日本の誇れる鉄道業界、万歳っ!

「それじゃ乗るか」
「うん」

無空真実の電子書籍です。よろしくお願いします。


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