”光を採集する旅”_作品を旅に出すことにしました

以前紹介した自作シリーズの「光の標本」↓

今回、この作品を
希望者に無償で貸し出すという試みを
始めることにしました。

このプロジェクトの内容としては以下の通り。

"光を採集する旅" 概要

この作品は、
場によってうつろう「光」を眺めることを
主題にして制作しています。

今回私は、この光の標本を
旅に出すことにしました。

この文章を読んでいる方の中で
希望される方に一定期間、
作品をお貸ししますので是非生活の中に
置いて頂き、場所や時間帯によって異なる光を鑑賞してください。

そして、借りて下さった方はそこから更に
この作品を誰かに渡して頂きます。
あなたの大切な人で、”この作品とともに過ごしてほしい”という方を
具体的に思い描き、贈ってください。


人から人へ、偶然性によって導かれ
この作品が色んな場所の光を捉えることを願っています。

借主様へのお願い

1.貸し出し期間について
貸し出しは無償で行います。
あなたの生活の中で作品を手に取り鑑賞してください。
貸出期間は15日間とさせて頂きます。

2.Instagram投稿のお願い
貸出期間中、光が美しいと感じた瞬間を
作品と共に写真に収めご投稿頂けると幸いです。
＠shinji_fujino_works
でタグ付けの上、是非ご協力ください。投稿・ストーリーズどちらでも可

3.次の借主へのお渡し
貸出期間が終了したら、次にあなたがこの作品を預けたい人に渡して下さい。
手渡しもしくは郵送にてご対応をお願いいたします。

【取り扱いの注意点】
・アクリルの表面は傷つきやすいのでできるだけ
　そっと手に取るようにしてください
・筆跡が施されている面を下にして置かないようにしてください
・水などで濡れた際、もしくは指紋を取るときは同封している布で
　優しく拭いてください

何かありましたら下記の連絡先へお知らせください。
美術作家　藤野真司　snjfjn@gmail.com

＊

先日、アート界のインフルエンサーでもある
「美術解説するぞー」さんのチャンネルでインタビューをして頂き
動画の終盤（18:33〜あたり）でこのプロジェクトについてもお話ししています↓

＊

_なぜ貸し出しをするのか

このプロジェクトは
2020年に行った「光の標本-貸出式個展-」
が原型になっている。

当時、covid-19の世界的な流行を背景に
予定していた個展が中止になり
「どうにか作品を見てもらえないか」と
実施したのが
この作品の無償貸出だ。

SNS上で希望者を募り
借主に対して
「美しい光を見つけたら作品と共に
写真を撮ってInstagramに投稿して下さい」
と依頼した。

結果としては、
とてもありがたいことに
関東・関西・九州と様々な方から
貸出希望のDMを頂き
Instagramのタイムライン上には多くの写真が並んだ。

展示することが叶わなかった作品達が
画面上に並び、一つの展示風景のように感じて
心が震えたのを覚えている。

実際に投稿された写真群

今回のプロジェクトが前回と異なる点は
終了期間が決まっていない、という部分であり
貸出希望者がいる限り、
作品の旅は続いていく。


もともと、僕はこの作品群を通じて
「自分がいるその場の光に目を向けて」ほしいと
考えているのだけれど、

それを伝えようとした時に
「展覧会というフォーマットが
本当にふさわしいのか？」と
ずっと考えていた。

あらゆる場所に溢れている光を
鑑賞するための作品なのに
「展示会場に足を運んでもらい観てもらう」、では
効率が悪い上、伝わりづらい。

それならば、今回のように

人から人へ手渡されることで
偶然性に満ちた旅を実現できる。

数に限りはあるが、
この旅に協力してもらえる方を
募ろうと思う。

【貸出希望の方】
・Instagramのメッセージ
もしくは
snjfjn@gmail
にメールでお問い合わせ下さい。