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HRだけが組織づくりしているスタートアップはイケてない!? #HR #人事 #Ubieアドベントカレンダー

この記事は #Ubieアドベントカレンダー 18日目にエントリーしています。


はじめに

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社で労務・組織開発・採用などを担当している山岸です。

個人的にUbieに入社して一番驚いたところが、職種関係なく、みんなが採用やカルチャー浸透などの組織づくりに積極的に参加しているという点です。

今までいくつかの会社に所属してHRをやってきましたが、ここまで組織づくりへのコミット率が高い組織は初めてで、これがUbieの会社組織・文化の強さの秘訣であると感じています。

なぜ組織づくりは大事なのか?

2015-16シーズン、弱小チームとの前評判を覆してプレミアリーグを優勝したレスターや、今シーズン、ラ リーガで快進撃を続けるジローナのように、プロサッカーの世界では定期的にスーパースター不在でも素晴らしい結果を残すチームが現れます。

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こうした傾向は特にプレー人数が多いチームスポーツにおいて発生しやすい傾向にあるように思われます。

結果を残せる要因は数多くあると考えられますが、多くの場合、

  • 監督の戦術がチームにフィットしている

  • 各選手の戦術理解度が高い

  • 各選手の強み・弱みの凹凸を見事に埋め合わせる適切な補強戦略

  • チームの雰囲気の良さ

  • 選手の士気の高さ

といった要素が共通していると感じます。

これらはビジネスの世界でも同じではないでしょうか。

  • 会社の組織体制がビジネスモデルにフィットしている

  • 各社員の会社戦略への理解度が高い

  • 各社員の強みを活かすことができる組織・配置戦略

  • 会社の風通しの良さ

  • 社員のモチベーションの高さ

と言い換えることができると思います。

組織体制や組織・配置戦略を例に取ると、組織体制とアーキテクチャの関係性を示した「コンウェイの法則」や、この法則を逆手に取った「逆コンウェイ戦略」は、特にエンジニアリング組織に関わっている方々の間では広く知られているかと思います。

(逆コンウェイ戦略は様々な意見があり、賛否両論ありますが、、、)

Salesforceが提唱する「THE MODEL」もまた、営業プロセスの切り分け、情報の数値化・可視化・連携といった営業プロセスモデルのひとつですが、ビジネスモデルに最適化した営業体制・営業組織の話となっています。

また、各社員の強みを活かす理想の組織づくりには採用が非常に重要な要素であり、会社の風通しの良さや会社戦略への理解度の高さ(全社員が事業に興味を持つ文化・持たない文化など)は組織文化に起因する部分が多くあります。

これらのように、事業開発と組織づくりは表裏一体の関係性であり、組織次第で事業価値を最大化することができますし、その逆も然りです。

言語と宗教から考える組織づくり

スタートアップは宗教に近いとよく言われますが、宗教は世界中で急成長・維持の実績がある究極の組織形態のひとつであり、スタートアップ企業では意図的に宗教的要素を取り入れています。

MVV(Mission・Vision・Value)を掲げる企業が多いですが、Missionと宣教師(missionary)の語源が同じであることからも分かりますが、Missionという言葉はキリスト教において多く使われる言葉で、キリスト教的な考えを輸入したものであり、背景にはトップダウン的に教えを布教するという思想が隠されています。

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一方で「カルチャー(culture)」の語源は「耕作、農業」から来ており、次第に「精神や能力の育成・醸成」といった意味に転じ、現代ではその産物としての「文化」を指すことが多く、比較的ボトムダウン的に一人ひとりが育成・醸成するものという意味合いが強くあります。

こうした経緯もあり、「組織文化はトップダウン的につくるべき」vs「組織文化はボトムダウン的につくるべき」論争が定期的に起こったりもするのですが、個人的にはMVVの決定と浸透はトップダウン的な思想を取り入れつつも、それを支えるカルチャーづくりはボトムアップ的な思想と、ハイブリッドな組織文化づくりが大事であると思っています。

組織開発に携わっているのはHRと社長や管理職だけという会社も少なくありませんが、前章の内容も踏まえて、本来、組織開発は現場に非常に近い物であり、全社員が関わることが事業成長の最大化に大きく寄与すると考えます。

理想と現実

では現実はどうでしょうか?

組織づくりの大切さは多くの人が理解しているはずですが、現実にはそう上手くはいきません。

それどころか、組織づくりに失敗して組織崩壊し、社員の大量離職を招いてしまったり、最悪の場合には倒産に至ってしまう企業も多く見てきました。

しかも、そうした企業には人事がいなかったのかというと必ずしもそうではなく、他社で実績を残した優秀な人事がいても失敗するケースも多々あります。

私自身、過去何社も在籍してきて、そのうち数社では人事として働いていましたが、組織づくりはちょっとした小さな歪みがキッカケで連鎖的に問題が発生し、気付いた時には手を付けられないほど大きくなっていることもあり、その難しさを痛感してきました。

全く問題が発生しない組織はありません。

仮に問題が発生していたとしても、社員全体が組織づくりに対して関心が高く、小さな歪みが現場で解決されていたり、人事や経営メンバーに課題が上がってきても解決できているのであれば、まだ良い状態です。

しかし上がってきた問題に対して誰も対処せずに放置すると、「この会社は問題を解決してくれない会社だ」と社員が考えるようになり、悩みや不満を自分の中に抱えてしまい、最終的には我慢できずに爆発してしまい、そこから周りに飛び火することが多くあります。

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人事に上がってきた課題を人事が解決せずに放置していたのであれば、人事にも大きな責任があると言えますが、悩みや不満は上司・同僚・部下などあらゆるところに対して上がってくるので、人事もすべての小さな歪みに気付くことができないのが現実です。

組織が小さいうちはまだ人事が何とかできるかもしれませんが、組織が大きくなるにつれて、人事を何人増やしたとしても問題解決はできません。

こうなってしまう大きな原因は、組織づくりに関する責任は人事や役員にあるという暗黙の了解がいつの間にか生まれてしまい、全社員が「人事や役員がやってくれるだろうから、自分はやらなくても良い」と思ってしまうことに原因があるのではないでしょうか。

だからこそ、Ubieでは全社員が組織づくりに参加するための仕組みを採択し、それをカルチャーとしても明示しています。

組織づくりに全社員が参加する意味

Ubieでは、全社員が組織づくり(ここで言う組織づくりは先述のように、事業に紐付く組織開発なども含む)に対して責任を持ち、自分が感じている歪みは自分で解決するためにも、ホラクラシーを採用しています。

「ホラクラシー = フラットな組織」と勘違いされることが多いですが、あくまでも人に紐付いた役職による上下関係がないだけです。

ホラクラシーでは各業務や課題などに対して、責務を明確にして責任と裁量を与えるため、小さな代表者がたくさんいる状態をイメージしてもらった方が分かりやすいかもしれません。

そのため、自分が感じた歪みに関しては、自分でその歪みを解消する責務があり、「何も言わなくても誰かがやってくれるだろう」という姿勢は通用しません。

例えば経理担当であったとしても、組織構成に問題があると感じた場合、自分が納得するまで、自分自身で何かしらの行動を起こしたり、関係者を巻き込んだりしないといけません。

これは採用にも同じ事が言えて、Ubieでは採用は人事だけの仕事ではなく、全社員の仕事です。

これは弊社エンジニアのtaroさんの記事ですが、taroさんはKotlin Fest代表を務め、Kotlinに関する技術書も出版するほどのスーパーエンジニアです。

しかし、弊社のエンジニア採用の少し陰りを見せていた時期に、当時のエンジニア組織において一番大事なのはエンジニア採用の勢いを再度盛り上げることであったことから、採用チームのメンバーとしてただ採用活動を行うだけでなく、「採用狂気」のモメンタムづくりやカルチャー浸透などに業務時間の多くを費やして、エンジニア組織づくりを牽引しました。

これはUbieに数多くある全社員参加の組織づくりのほんの一部の話ですが、なかなか普通の会社ではそこまで振り切ることができない、Ubieならではの強さを示すエピソードのひとつであると思っています。

最後に

Ubieでは職種関係なく、全社員が組織づくりに責任を持ちます。

少し難しく聞こえるかもしれませんが、一人ひとりが自立して自分の問題は自分で解決すると考えれば、一般的な社会生活と大差はないはずです。

むしろ、誰かが何かをしてくれるのを待たずに、自分が裁量を持って課題に取り組める方が楽だと思ってきませんか!?

そんなUbieで働いてみたいという方がいたら、ぜひ以下の採用ページを覗いていただけると嬉しいです!

いきなり選考応募はちょっと、、、という方にはカジュアル面談も用意しているので、是非お気軽にご連絡ください!

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