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小山伸二
2017年2月28日 17:45
雪のかおりがする通りを歩くいつか泊まった宿坊の夜明けまえひとり湯舟につかったぼくたちの芭蕉が恋した出羽三山見えない南谷をこの町で思い出す二月 逃げる兎のように飛び跳ねる菜の花がほらあんなに咲いている世界で飛び越えることのできないひと群れのニュースが届いている いくつもの国のひとたちがおなじ食卓でともに食べ飲みあかした宴のあといくつもの寝息の交響曲まるで二月のレク