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詩の場所

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小山伸二の詩の置き場所です。
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2015年4月の記事一覧

四月の詩

四月の詩

花過ぎる、四月   小山伸二

その町に住んでいるひとから
写真が届く
帰る場所が見えない
映り込んでいるひとの気配
もう居なくなった影もあるんだね

アンサーはいらないよ
クエスチョンも見えない世界だから
里山から届いた
きちんと箱に収まった山菜の香りのように
律儀なこの月も
果てていくんだ

樹に咲く花が好き
文庫本においた枝折のように
胸いっぱいになって
同じところで
ちがう風に

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