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小山伸二
2014年8月23日 01:45
八月の器 小山伸二八月の午後そのひとだけがいないまだ生きているぼくたちはお昼をたべる 山の控え室で七十四の夏が煙になって高いところで果てているあいだ「死んでしまえば白骨になる」あたりまえなことはつまらないそんな安吾を教えてくれた女の子に恋していた夏そんなことが思い出される「肉体をバカにしてはいけない」そんな声も響いてきて抱きしめることもできなかったくせにみじか