【うつ一歩手前】環境が合わず「自然に涙が出た日」
忘れもしません。
「朝ベッドから起き上がれず、自然に涙が流れた日のこと」を。
僕は32歳の時に、Web制作フリーランスとして独立しました。前職は理学療法士であり「Web制作」は完全未経験。約1年間の準備期間を経て独立しましたが、冒頭のようにメンタルダウンを経験しました。
本日は実体験を振り返り、HSPの特徴である「環境感受性」と併せて、HSPさんの働き方を考えていきたいと思います。
Web制作フリーランスとして独立した経緯
社会人として働き始めて10年間、理学療法士として働いていました。その後、ピラティススタジオの開業を目指し、ピラティススタジオに転職。理学療法士・ピラティスインストラクターとして勤務していました。しかし、紆余曲折ありピラティススタジオのオープンという夢がなくなり、副業として行っていたWeb制作を仕事にすることを決意します。
ちなみにWeb制作とは「プログラミングを用いてホームページなどを制作する仕事」です。
Web制作フリーランスとしての実績
Web制作フリーランスとしての実績は下記のとおり。
割と成果は出せたと思います。
しかし、当時を振り返ると自分には合わない環境で仕事をしていたと感じています。
メンタルダウンを経験した時の仕事環境
当時はこんな環境で仕事をしていました。
自分のキャパを超えた刺激量の多さやプレッシャー、マルチタスク、競争社会。もちろん、自分の実力不足と覚悟の甘さが根底にあります。しかし、明らかに自分の資質や気質を無視した働き方をしていたと感じています。
メンタルダウンを経験した日
資質と気質に合わない働き方は、徐々に自分を蝕んでいきました。
下記は、Web制作会社への営業をしていた時の日記です。
メンタルが徐々に悪化してきているのがわかると思います。そして、とうとう「あの日」がやってきます。
朝起きるとベッドから起き上がれず、自然に涙が出るのです。
もちろんそんな経験は初めてで、自分に何が起こっているのかわかりませんでした。
ボーッと天井をみつめて3時間。
力を振り絞って起きたものの、体が向かった先はリビングのソファー。
しかし、ソファーでも気力が起きずさらに3時間ほど仰向けでボーッとしていました。
これは…やばい…。
このままいくとやばい…。
「自分を止めたい」という想いと、「やらなければならない」というプレッシャーが交錯し、自分の感情に整理がつかなくなっていました。そして、出るのは気力ではなく「涙」。
今思うと「うつ予備軍」の状態だったと思います。
結局、やる気や意欲が全く戻らず、1週間程度休まざるをえなくなりました。
そして、「自分がもつ繊細な気質」や「達成したい人生」について、向き合わざるを得なくなりました。
35年間生きてきた中で、圧倒的にしんどい時期でした(幸いこの時は1週間程度の急速で、メンタルも徐々に改善しました)。
HSPがもつ環境感受性と働き方
先日下記の記事を書きました。
「HSPと環境感受性にまつわる記事」です。
環境感受性とは心理学における「HSPの定義」を表す言葉で、『HSPは「良くも悪くも」環境からの影響を受けやすい』とされています。
僕の実体験を踏まえると、当時を取り巻く環境は僕にとって「悪い環境」だったと考えることができます。
HSPさんは悪い環境にいると、環境感受性が低い人【非HSPさん(本来HSPと非HSPは二分できませんが本記事では便宜上、二分しています)】よりも、生きづらくなるというデータがあります。
まさに、「自分で生きづらい環境に飛び込んでいた」ということですね。
ここでお伝えしたいのは、HSPさんはフリーランスやWeb制作に向いていないということではなく、「自分はどのような環境にいれば精神状態が良いのかを把握した状態で、進むべき方向を決めたほうが良い」ということです。
ぼくは現在、フリーランスのピラティストレーナーとして働いていますが、Web制作フリーランスの時よりも精神状態が良好です。
メンタルダウンした時の状況を洗い出し、それとは逆の働き方を実現することで、精神状態は安定しています。
環境感受性からみた職業選択のコツ
「HSPだから〇〇が向いている」というのは、無いと思います。環境感受性という性質を理解し、「HSP気質をもった自分は、どのような環境で力を発揮することができるのか」。自分が得意な環境を認識し、その環境に近づけていく必要があると考えています。
しかし、「自分が得意な環境がわからない」。そんなHSPさんも多いと思います。ぶっちゃけ、僕も実際に多くのことを経験するまでわかっていませんでした。
今後は「やりたいことがわからない」「どのような働き方をしたらよいのかわからない」。そんなHSPさんに向けてコーチングも提供していきたいと考えています。
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