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流れよわが涙、とマーケターは言った

さいきん泣きましたか?

ぼくは「鬼滅の刃」の8巻で大号泣しました。煉獄さん……。そして煉獄さんのマミィ……。あかん、おもいだすだけでうるうるしてきた。

ぢごくのまーけたー、しんいつです。

あいつらずるいんだよ。もう全集中・涙の呼吸で完全に泣かせにきてるんですよ。そりゃヒットするよね、ブームになるよね。

アニメ化で人気に火がついたそうなんですが、いまアニメは単行本で6巻までのストーリーでとまっています。それで今度やる映画で7、8巻の箇所をやるらしい。煉獄さんパートをやるらしい。ほら、完全にねらってきてるもん。全国の映画館を大洪水にする気まんまんですもん。くやしい! くやしいけどぜったい泣く!! ぜったい見に行く!!!

さいきん回してますか?

マーケターって、とくにさいきんの風潮として、なんか「データや数字に基づいてテクニカルに課題を解決し、ロジカルに目標を達成する仕事」って思われているふしがある。

売上目標のようなKGIをロジカルツリーとして要素分解し、それぞれのKPIを達成するための施策を企画し、実行し、計測し、仮説をたて、修正する。とくにweb界隈だと「THE MODEL」のような「ここがこうだからこう! こうしてこう! こうこうこう!」という具合に、あれやこれやを設計し、小数点以下のパーセント数字を改善して、それらをかけあわせて100の数字を120とか150とかにして、マーケのカンファレンスでアイコンとサービスロゴと矢印がこんがらがったスライドを発表し、どっかの成功事例インタビューでろくろをまわす。低めのソファーにすわってくるっくるまわす。おれはPDCAをまわしているつもりが、いつのまにかろくろをまわしていたーーーーーーーッ!!!!! ってなる。そういう傾向がある。

それはそれでマーケターとして正しい。そういうのが求められている時代でもある。

純情な感情

でもそれだけがマーケターなのか? PDCA陶芸家こそが真のマーケターなのか? と「鬼滅の刃」の8巻を読んで全身脱水症状気味のぼくは思うわけです。

100を150にするのが真のマーケターなのか?

否! マーケティングの呼吸をきわめた絶・マーケターであれば、100を1,000にも10,000にもできる。

このnoteで前回ぼくがとりあげたふたりの天才マーケターは、数字でいうと100を10,000どころか、何百億にも拡大しました。かれらはおそらくデータなんて一顧だにしなかった。在家信者から出家信者への転換率なんて気にもしなかっただろうし、解約率を下げるために戒律をゆるめよう、なんてまったく考えなかった。

かれらのマーケティングはデータドリブンではなく、感情ドリブンだった。

いいから泣きなさい

人間のエンジンを動かすガソリンは感情です。数字ではない。

ダイアナ妃が事故で死んだとき、みんな嘆き悲しんで大泣きした。それによってたくさんのひとがうつ病から回復したらしい。つよい感情というのは、心のありようすらも一瞬で変えてしまう。

みんなもっと泣いたらええねん。「鬼滅の刃」読んだらええねん。煉獄さん!!!

マーケティングの本質その6

「鬼滅の刃」の8巻を読んで泣け

次回予告

マーケターのする昔話は話半分に聞いたほうがよい


悪いことは言わない。やめておけ!