読書から今の時代について考える
さて、前回は最近読んだ本、
西加奈子さんの「 i 」について書いていきました。
自分のアイデンティティについて考えることってあまりない。
日本に住んでいると、みんな同じだし、
イチイチそんなことは考えない。
でもだからこそ、「異質なもの」に対する感覚は、
反応が速い気がする。
いまだに「ガイジンだ」って思うことも多くあるし、
それが普通だと思っているところもある。
子どもたちに話を聞いてみると、
公立の小学校や中学校でも、
いわゆるハーフ(この言い方は日本特有らしいです)の生徒は
どんどん多くなっているようで、
あんまり気にしなくなっているらしいけれど。
それ自体がこれまでとの違いを感じさせられる。
やっぱり30年ぐらい前だったら、
教室にハーフの子がいたら
ちょっと落ち着かなかったかもしれないし。
別にそれがいいとか悪いとか、
いたら話しかけないとかじゃなくて、
単純に「んっ?」て思うということ。
それだけ社会も変わっている。
気づいたらものすごく時間が経っている
読書をしていて、2000年の出来事とかが出てきた時に、
「この前じゃん」って思うんだけど、意外と四半世紀前だったりする。
2000年に17歳になった自分にとっては、
その四半世紀後に何をしているのかなんて、
全く考えてもいなかった。
でも、こうして四半世紀後はめでたく迎えていて、
その時よりも豊かで発展した文化が今ここにある。
それでもその時よりも確かに
社会的な「幸福度」は下がってる感じがするし、
実際問題として未来に対しての「不安」は
大きくなっている気がする。
2000年の頃ですら、
「これからの時代は大変になっていく」
と刷り込まれていた我々世代だけれど、
四半世紀経った今、
同じように、いやもはやそれ以上に
「これからの君たちの世代はもっと大変になっていく」
なんて、もはや自分がリタイアしたかのように、
そして未来を見てきたかの如く子どもたちに話したりもしている。
そうやって歴史は繰り返していくのかな。
ワクワクドキドキはどこから来るのか
読書をしていてドキドキするような、
ワクワクするような、
そんな瞬間がある。
その作品中の「未来」が明るくなるんじゃないか。
そんな希望を持った時に、
人はドキドキするし、
ワクワクする。
そしてその「希望」が生まれた時こそ、
人は生きる気力を見つけるんじゃないかと思う。
であれば、私たち大人にできることって、
子どもたちに希望を見せることだと思う。
自分達が希望を見つけることだと思う。
四半世紀後の未来は、
あの時よりも、良いものである。
便利になって、スムーズになって、
明らかに、生きやすくなっている。
震災があって、感染症があって、
「生きる」ということについてさえ、
感謝できるようにもなっている。
犯罪も少ないし、医療も発達している。
今あるものに対して、もう一度、
目を向けてみたいと思う。
次の世代に押し付ける前に、
自分達で受け入れるものがあるんじゃないかと思う。
ここまで読んでいただいてありがとうございます!
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