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アフターコロナの雇用社会と法的課題

職場の実態を知り尽くした筆者による労務問題に携わる専門家向けのマガジンである。新法の解釈やトラブル…
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記事一覧

日本のコロナ対策は、なぜ後手に回ったのか? -政治・行政の貧困を嘆く-

 ワクチン接種は進められているものの、事態終息の兆しは未だ見えてこない。オリンピック開催…

第40回 新たな法の枠組みによる精神障害者救済の必要性

1.特例措置の事後処理の難しさ  国家の非常時に、様々な特例が出されることは珍しいことで…

第39回 労災保険における事業主側からの不服申立ての可能性と問題点(2)

1.事業主からの不服申立てを是認する判決  不当な労災認定によって保険料が引き上げられた…

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第38回 労災保険における事業主側からの不服申立ての可能性と問題点(1)

1.労災メリット制とは?  労働者が業務に起因する過労死や精神障害であると認定され、労災…

第37回 労災保険・給付基礎日額算定の困難事案

1.厳格さが要求される給付基礎日額の算定  労災保険における審査及び再審査事件としては、…

第36回 信頼関係のある職場構築のための処方箋 -職場の不整脈の傾向と対策-

  1.はじめに  いよいよ新しい年度が始まり、会社は新入社員を迎え入れることとなった。未だパンデミックの影響が続く現状において、新入社員も大変であろうが、受け入れる企業側も様々な苦労があるものと思われる。おそらく、ほとんどの産業において企業経営の環境は大きく変わっているものと思われ、新入社員の研修や仕事の内容にも変化が生じるものとなろう。昨年の春は、突然に襲ってきたパンデミックに混乱し、採用内定の取消しや他社への出向などが問題となったが、さすがにこの春はそのような報道は耳に

第35回 労災認定における医学的因果関係をめぐる諸問題(2) -判断困難事例ー

1.業務上疾病の種類  業務に関連して発症したとされる疾病については、真に業務が引き起こ…

第34回 労災認定における医学的因果関係をめぐる諸問題(1) -職業病についてー

1.労働災害の現状  労働災害は近年減少傾向にあり、私傷病者数も大きく減っている。高度成…

第33回 年次有給休暇の取得率を引き上げる方法

1.在宅勤務への期待と不安  コロナ禍が収束した後、定着しつつある在宅勤務がそのまま拡張…

第32回 職場における世代交代の意義と課題(2) -高齢者雇用の条件-

1.定年年齢引き上げの背景  定年年齢の引き上げや定年制の廃止が提唱されているが、これを…

第31回 職場における世代交代の意義と課題(1) -連帯感が失われる要因-

1.オリンピック組織委員会会長人事問題で感じること  オリンピック組織委員会の森会長の差…

第30回 通勤災害の認定判断をめぐる問題点 -詳細な判断基準の功罪-

1.通勤方法が多様な日本  在宅勤務や時差通勤が増加していることもあり、都市部の通勤ラッ…

第29回 ジョブ型雇用は拡大するのか? -労働契約への法規制という「足かせ」-

1.ジョブ型雇用の定義  アフターコロナの変化の1つとして、ジョブ型雇用が広がるとの予測がある。ジョブ型雇用とは、2020年7月17日に閣議決定された「骨太方針2020」の定義によると、「職務や勤務場所、勤務時間が限定された働き方等を選択できる雇用形態」であるとされているが、一般的には、あらかじめ職務記述書に明示されている職務内容(ジョブ)について、一定の経験やスキルを有する者が応募し、成立する労働契約を指すものであると理解されている。欧米では、こうした形の契約が主流であり、