イシヅヤシン🎪世界観を売る人🎪

映画のような、絵本のような、ミュージカルのような… 情景や感情が鮮明に浮かぶ"…

イシヅヤシン🎪世界観を売る人🎪

映画のような、絵本のような、ミュージカルのような… 情景や感情が鮮明に浮かぶ"物語"を歌う、語り部ピアノマン。 作詞作曲家。武器は想像力と世界観。 ここでは歌詞や歌詞にならなかった物語を綴ります。

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CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜最終話

どうも皆様、こんばんは。 ストーリーテラーのカーニーです。 「CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜」もいよいよ今作で最期となりました。 さて、皆様。 唐突な質問ではありますが、サーカスの花形と言えば何を思い浮かべますか?? ・・・そうです、空中ブランコです。 空中ブランコはそのスリリングな演出、そして人間離れした高いスキルや、身体能力を必要とする事から、夜空のサーカス団の中でも人気が高いパフォーマンスのひとつとなっています。 空中ブランコ乗りのケパは、その華奢な

    • CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第8話

      
いきなりですが、「夢」という言葉には2種類の意味があります。
寝る時にみる、非現実的なもの。そして現実世界で目標とする未来。

現実と非現実という、一見真逆の性質を持った言葉のようですが、実はそうではありません。
寝ている間にみる夢というのも、現実世界の延長線上にあるものだからです。

今日はそんな、現実と幻想のはざまにある世界の物語をお届けしましょう。
 【楽曲】幻想 
スラム街で生まれ育った青年は、未来に希望を持てませんでした。
両親は酒とギャンブルに溺れ、子供には無

      • CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第7話

        皆様、今宵もお集まりいただきありがとうございます。
ストーリーテラーのカーニーです。

CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語も、あっという間にもう7話目となりました。
このお話も残り2話です。

さて、今宵お話しするのはサーカス団の紅一点、踊り子、ミーナの物語です。

彼女は元々歓楽街の女王として多くの人々から愛され、持て囃されてきました。
 妖艶で気立てもよく、その魅力に酔いしれる人は後を絶ちません。

ある男性は彼女のために宝石を貢ぎ、またある資産家は高級車をプレゼン

        • CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第6話

          6話 【楽曲】Lost dog 本日もお集まりいただき誠にありがとうございます。
支配人兼ストーリーテラーのカーニーです。
今宵お話しするのは前回触れた、調教師のダンが出会った、ある一匹の犬の物語です。

調教師になる前、元々奴隷商人をしていたダンですが、その仕事柄、彼は多くの人から忌み嫌われていました。

それもそのはず。奴隷商人という職業は、珍しい人や動物を生き物として扱わず、"道具のようにぞんざいにする仕事"というイメージが広く浸透していたのですから。

しかしダン

        CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜最終話

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第5話

          第5話

本日もお集まりいただきありがとうございます。
物語の案内人、カーニーです。

突然ですが、あなたは海賊というものを実際にご覧になったことがありますか?
私はこれまで様々な国を旅して歩いてきましたが、海賊に遭遇した経験はありません。
どんな場所に現れ、どんな風貌で、どんな悪事を働くのか少しだけ興味はありますが、トラブル事は御免ですし、なにより私も怖いですから。
ですので、この話を彼から聞いた時は酷く驚き、動揺したのを今でもはっきりと覚えています。 まさかサーカス団の

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第5話

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第4話

          第4話 さぁ、今宵も始まりました、「CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語」。本日のお相手も、もちろん私、カーニーが務めさせていただきます。 さて、今宵の主人公はサーカス団の主役であり、皆んなの人気者でもある
・・・そう、ピエロです。皆さんはピエロに対してどんな印象をお持ちでしょうか?
道化?怖い?おっちょこちょい?様々な意見があることでしょう。 
私はピエロと聞いて思い浮かぶのは、“作り込まれた笑顔”です。
どんなに悲しいことや辛いことがあっても、口角をあげて笑ってい

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第4話

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第3話

          第3話 【楽曲】酔いどれパーティ さあ、今宵も物語を語る時間がやってまいりました。
今夜のお相手も、もちろん・・・私カーニーです。
そろそろ私の事も覚えていただけましたでしょうか?
覚えたはいいけど、お酒を呑んで忘れた・・・なんてことがないようにしてくださいね。
 ちなみに私は嗜む程度にしかお酒をいただきませんが、皆さんはどうでしょう? 沢山呑む方もいれば、一滴も呑めない…という方もいるでしょう。 もしあなたが大酒呑みで、記憶が曖昧な夜があったのなら注意が必要です。

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第3話

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第2話

          Ladies & gentleman! boys & girls! 物語の開始を告げるこの決まり文句も、昨今では耳にする事が少なくなりました。 ジェンダーレス社会、とても素晴らしい事です。 しかし批判を恐れずに言うのなら、私はあえてこの決まり文句を使いたいのです。 言葉そのものの意味よりも、「何か特別な事がこれから始まるぞ」と予感させるこの言葉が昔から大好きでしたから。

さて皆様、本日もお集まりいただきありがとうございます。
前回に引き続き、こうしてまた皆様のお目にかかる

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜第2話

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜

          ※これは以前、池袋FIELDで行っていた朗読×弾き語り配信番組のために書き下ろした物語です。 第1話 【楽曲】悪魔とカーニバル 「CARNIVAL」 この言葉を聞いてあなたは何を思い浮かべますか? リオのカーニバル?確かに世界で最も有名なカーニバルかもしれませんね。 このカーニバルという言葉。これは元々、謝肉祭という意味で使われていたそうです。 当時はカトリックなどの宗教的な背景を持ち、仮装したパレードが行われていました。 現在では宗教的な背景はなく、単なる"陽気な

          CARNIVAL〜夜空のサーカス団の物語〜

          ユメトバク

          この度、バンドを結成することになりました🎊 演奏面では1人で弾き語りで活動することが圧倒的に多かった僕ですが、ずっとバンドをやりたかった。もちろん弾き語りも好きだけど。 ひょっとしたら僕は頑固でわがままなので(笑)、誰かと何かを作っていくのは苦手なのかもしれないけど、やっぱりそれが好きなんです。 学生時代の思い出ってほとんど無いに等しいんだけど、唯一色濃く残っているのが文化祭でした。 みんなでアイディアを出し合って、協力して、ワクワクを作っていく。それがたまらなく楽し

          なにもない。

          暑い日は暑いと思い、寒い日は寒いと感じる。 風が強い日は風を意識するけど、無風な日は風を忘れる。 "ちょうどいい"は案外うまく気づけない。 体調を崩すと、健康のありがたみを知る。 人と別れてやっと、失った温もりを痛感する。 "なにもない"にはきっと幸せが詰まってる。 "なにもない"を愛そうじゃないか。 【SNS まとめ】 https://aboutme.style/shin_Ishizuya 【Release】 2023.12.25 Release 「迷惑」

          迷惑

          昨年12/25にリリースした楽曲「迷惑」がありがたいことに色々な方々に評価していただいています。 視聴・ダウンロードはこちらから この曲は、歌詞ばかりが先行してメロディがついてこない…という悩みを抱えていました。 大体いつもストーリーが浮かべば、それに伴うメロディがなんとなくついてくるんですが、この曲はなかなか、、(笑)。 そこである種開き直って「サビは変なメロディにしてみよう」と思い立ったのです。 もちろん好みの話にもなりますが、僕はこの曲のサビはグッドメロディだとは思

          案山子の声

          空が青い。所々雲が泳いでいる。 周りには高い建物なんてないから、遠くの空までよく見える。 僕は案山子。 ずっとここに立っているただの案山子。 肩に雀が止まる。 「今年もうまそうな米ができたなぁ。どれ、ちょっと味見を…」 「・・・こらっ!」 声を上げたのは僕ではない。 真っ黒なカラスだ。 こらっ!ではなく、カァッ!だったかもしれない。 どちらにせよ、驚いた雀は遠くの空へ飛んで行った。 ああ良かった。大事なお米を守ることができた。 僕は案山子。僕には声がない。 だから、

          貯金ポイントの物語

          大抵の大人は、こどもの頃の後悔を抱いている。 あの時こうしていれば…。あそこで逃げずにもっと頑張っていれば…。その日ではなく2年前にに想いを伝えていたら…。もっと勉強すればよかった…。 列挙すればキリがないほど、我々は後悔を抱えているのだ。もはや"人間とは後悔をする生き物"と断定し、辞典に載せても良いくらいなのかもしれない。 そんな皆が抱える後悔の中で最も多いのが、「こども貯金」に纏わる後悔である。 "貯金"といっても、この場合はお金のことではなく、スキルや経験値などの事を