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創業3年でARR20億!Sales Markerの最初の100人組織を徹底解剖

株式会社Sales Marker CTOの陳です。2024年7月29日を持ちまして、Sales Markerは3周年を迎える事になりました!社員名簿を覗くと去年の今頃社員番号17番の方が入社したばかりでしたが、今では正社員数123、全体200+とかなりの人数に!本当に社員の方々に支えられている毎日で、組織やカルチャーの大切さを実感するとともに、振り返ると去年の今頃は”組織の作り方”がわからず悩んでいた事を思い出します。3周年を節目に、Sales Marker社最初の100人ってどんな職種の方を採用したのか?を公開させて頂き、少しでもスタートアップの皆様の参考になればと思います。

3周年記念

3周年時点の組織人数:

3周年時点の組織人数(全体)

実は去年時点で組織を作り始める時、かなりネット上の「最初の100人」テーマの記事を参考にさせて頂いていたので、執筆の方々に感謝です。本記事ではSales Marker社が3年間で採用した100人をフェーズ毎に振り返るとともに、フェーズ毎の組織課題に関しても少し書かせて頂きます。
また、Sales Markerでは業務委託やフリーランスの方々も在籍していますが、本記事の人数はわかりやすいように正社員のみを対象として記載しています。


Sales Marker創業3年間の変遷

正社員数0 人。怒涛の創業1~1.5年目

創業時点の組織

組織状態

創業ストーリーはまたどこかでじっくり書きたいですが、一年目は最後まで創業者4人のみでした。と言うのも、最初の売り上げは経営者自身で作り出すべきだと思っていましたし、変に採用してリスクを上げるよりシリーズAまではとにかく創業メンバーで走り切れるところまで走ろうと意思決定していた背景です。
もちろんフリーランスや業務委託は数名在籍しており、大体10~20くらいでしたが、基本的に殆ど経営陣が主体です。とにかくSaaSを入れまくりあらゆる業務の外だしや最適化を行い何とかやりくりしていました。
組織の非効率は情報の格差から生まれると私は考えています。極論一人の万能人間が分身して全ての役割を担うのが一番効率的です。なぜならマインドが同じで全員の考えている事や把握している事が一致しているので全ての場面で全体最適が行われ、複数人組織による情報の格差が一切生じず高速に意思決定や執行ができるからです。
なのでこの頃の4人は常に一緒に仕事をしていましたし、何を考えているのかは聞かずとも理解していました。創業者4人それぞれ得意分野が違うこともあり、今振り返っても一人当たりの生産性は間違いなくこの頃が最高でした。
大体ARR2億まで作りきった所でこれ以上のスケールは人数的に限界が見えてきたので、次の調達をして組織で次の目標を達成しに行く事に決めました。

組織課題

組織がまだないので課題と言う程の課題もありません笑。少数精鋭の爆発力は本当に飛躍的に事業を成長させるポテンシャルがあるんだなと学びました。


正社員数10 人。初めての正社員採用創業1.5~2年目

シリーズAの調達も無事終了し、ようやくPMFも達成し集めた資金を使って成長を加速するフェーズに入ってきました。
今まで全ての業務を外部のサービスや業務委託、創業メンバーが兼任で頑張ってきましたが、組織を作って必要な部分を内製化する為に採用が経営の最優先事項となりました。

最初の10人

Point:採用基準の明確化:カルチャーマッチ、自分のリソースをどれくらい創出できるか、未来のリーダーを担えるか

組織状態: 全員役員直下なフラットな状態

採用を始めたばかりでしたが、基準は上記の様に明確にありました。ありがたいことにこの頃採用した最初の10人は全員今でも重要ポジションをになっている部長クラスのメンバーがほとんどです。今考えてもこの頃から採用に妥協することなく、”未来のリーダーを担えるか?”を採用基準に置いた事がとてもよかったです。
またよく人々は”自社の足りないリソースを優先して採用していく”傾向にあると思いますが、それは大きな間違いだと思っており、まず創業者が採用すべきは”自分のリソースを如何に創出できる人”だと考えています。付け加えるなら、”自分が一番得意な分野で、一番時間を使っている事を代わりにやってくれる人”です。
なぜなら、エンジニア出身である自分が採用できる最高の人材は、”エンジニア”だからで、その他”マーケティング人材”等を見極める能力が足りないからです。最高の人材を採用するには、自分が一番得意とする分野からまず採用し、自分の時間を創出する事がまず重要になります。
なぜこの頃からCFOを採用したかもよく聞かれますが、それはシリーズAの調達で調達関連の業務に経営陣全員がかなりリソースを喰われた為、将来の自分達のリソース創出の為にいち早く採用すべきだと判断したからです。結果的には早い段階からデッド調達等を担って頂き大正解でした。
ちなみに”グロースってなに?”と思う方もいると思いますが、この頃から我々は組織全体を横断してグロースさせる部門が必要だと考えており、詳しくはぜひこちらの記事ご覧ください

また、まさにこの頃我々役員は全員マネジメント経験が少なかった為、EVeMと言うサービスを使い意識的にマネジメント力を高める活動を行ってきました。

組織課題:まだまだカオス。全員ができる限りの事をして組織が成り立っている状態。マネージャー不在で役員含め全員プレイヤー


正社員数30 人。組織の階層が生まれてきた創業2~2.3年目

30人時の組織

Point:課題を組織で解決する。執行を役員以外のメンバーにできる限り任せる。構造化し勝手にスケールする状態を作り出す

組織状態: 役員がプレイングマネージャー化、次期マネージャー育成中

この頃から役員陣が如何に既存の業務から離れ、如何に仕組みかしてメンバーの方々に任せられる状態を作るかが重要論点になりました。プレイングではありますが徐々にマネジメントに注力できる状態になってきており、所謂30人の壁も事前にマネジメント研修を受ける事により解像度高く対処する事ができ特に壁を感じず突破する事ができました。
当時の最重要組織課題としては事業スピードを落とさず次期マネージャーの育成でした。私も徐々に開発業務をメンバーに渡す事に成功し、採用や育成に力を入れておりました。
反省点があるとすれば、人事の採用はもっと早く行えばよかったなと感じています。この頃も業務委託や外部サービスをメインに採用を行ってきた為コストが高く、中々組織成長が事業成長が追いつかない状態にいました。

組織課題:組織の成長が事業成長に追いつけておらず特にカスタマーサクセスが逼迫。仕組み化が進んでおらず属人性が高いオペレーションが多数発生


正社員数60 人。カルチャー浸透に力を入れた創業2.3~2.7年目

60人時の組織

Point:未来の組織図を定義し採用を進める。マネジメントを強化しカルチャーの浸透を意識する

組織状態: マネジメントチームが発足し、経営陣直下でないメンバーが増えてきた。様々な人が入社してきて一部カルチャーマッチしない言動も出現。

待望の人事入社!更に採用が加速される中で、”必要になったら採用”だと採用できるまでのリードタイムが長すぎて全員が逼迫してしまう現象に襲われ、未来の組織図を定義し事前に採用する事を特に意識。毎月10人以上が入社する中で、カルチャーマッチが怪しい言動がちらほら見られる様になってきた。
直接マネジメントしていないメンバーに対して、どうすれば経営陣が考えている事であったり、大切にしているValueを浸透させる事ができるのか?を解決する為に、オンボーディングを設計し直し、Valueを覚えやすい様に再設計し、毎週All Hands Meetingを開催し経営が今何を考えており、どう言う背景で意思決定しているのかを細かく共有する会議を開催し始めました。
Valueの刷新が特に功を成し、覚えやすくなったと共に根強く毎週All Handsで言い続けたり、表彰や人事制度と紐づける事により徐々に組織に浸透してきたと実感しました。

組織課題:短期間で大量に入社した為オンボーディング設計が必要になってきた。経営層が直接マネジメントしないメンバーが出てくる為マネージャーの育成がより重要になってきた。カルチャー浸透が弱く、バリューに合わない言動も一部出てきた

正社員数100人! さらなる成長への伏線 創業2.7~3年目

100人時の組織

Point:5年先の目標を達成する為に、理想な組織構造やキーマンを思い浮かべながら採用を進める

組織状態: 各組織がスケールし始めたが、今まで人力で解決してきた問題が顕在化し、社内オペレーションの再構築が必要となる。カルチャーの浸透がより重要なフェーズへ

今までは社内メンバーも顧客も少なくなんとか人力やサービスで解決できていた事が人力で対応できるキャパを超えてきて、仕組みかがより重要になってきました。分業が進む一方で”落ちてるボール”が多くなり、一部のメンバーに負荷がかかり全体最適化がより難しくなってくる事を実感。
フルリモートの中で経営陣だけの発信だとカルチャーの浸透が難しくなっており、マネジメント層との連携がより重要になりました。
採用だけでなく、明らかに入社後のオンボーディングやHRBPのロールが重要になってきており、社内の組織開発や育成等にも力を入れ始めたいと思っています。
既存プロダクトが順調な今こそ次のプロダクトの勝負に出るべきだと考えており、複数の新規プロダクトをこの期間で作り上げ、既に社内リリースし使い始めている段階です。プロダクトの多角化による組織の変動はまさに今後の大きなチャレンジになると考え、それに対応すべく組織の設計を行っております。

組織課題:コンパウンド化の為にプロダクトが多角化。それに伴い組織にも大きな変更が必要

今後のチャレンジ

3周年を迎えた今、過去最大のチャレンジへ

今までSales Markerは既存プロダクト一本で勝負してきましたが、更なる価値提供のためこの半年で複数プロダクトを展開していく予定です。それに伴い大きく組織の変更も想定しております。
ただ、我々はマルチプロダクト化と言うよりはあくまでSales Markerプラットフォームに色んなプロダクトが提供される構想を描いているので、完全に組織を分ける様なイメージはなく、あくまでOne Teamとしてコンパウンドプロダクトを提供して行く予定です。それに伴い各事業のビジネス側の責任者やプロダクト側のマネジメントレイヤーが圧倒的に不足しています。
3年間で100人規模と書きましたが、実際は最初の2年では正社員10人なので事実上過去1年で10から100人(現在は120人)まで伸びました。幸い初期から色んな先輩経営者の方々から組織の壁に関して聞いていたので、常に先手を打つ事により壁に当たらずにここまで大きくなれました。
組織も100人を超える大所帯になってきましたが、年内には200名弱まで採用する想定です。まだまだシリーズAのSales Markerですが、我々は本気で日本一、世界一の企業を目指しております。そんなSales Markerの今後に是非ご期待ください!

最後に

今後は日本でも稀有なコンパウンド組織に挑戦すると言った過去最大のチャレンジをする訳ですが、Sales Markerでは未来の事業をリードするトップマネジメント層や優秀なメンバーがまだまだ足りておらず、ほぼ全職種で絶賛採用中です!
どんどんと新しいプロダクトを打ち出し来年からはグローバル展開も見据えている為、多くのチャレンジングなポジションが生まれてきます。各業界からトップ人材がどんどんと入社してきており、本当にワクワクが止まらない毎日です。
少しでも興味をお持ちいただけた方はぜひカジュアル面談でお話しさせてください!
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最後まで読んで頂きありがとうございました!

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