日々の言葉 #76『三匹のおっさん』
今日の言葉は、有川浩さんの『三匹のおっさん』から。
剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、頭脳派・ノリという、かつての悪ガキ、現“おっさん”の三人組が、町のやっかいごとを解決していくというストーリーです。
有川浩さんの“おっさん”描写って、愛にあふれているんですよね。
“おっさん”の三人が結成した自警団が解決するのは、痴漢、詐欺、動物虐待など。スーパーで転んだ子どもを助けたら、母親に文句を言われた…といった、子育てに関するテーマもあり、受験期の孫たちとの世代間ギャップも感じました。
ガキの間違いをうやむやにせず、きちんと叱るべきだと主張するシゲ。
一方で、躾と称した虐待が存在すると考えるキヨ。
子育てには正解がないため、ホントーに難しいですよね……。
小説では、毅然としたオトナの態度にハッとした孫たちが、過去の悪さを懺悔する展開へと続いていきます。頭ごなしに怒るよりも、自身の行動でみせる、ということでしょうか。
『7つの習慣』の重要なキーワードである「パラダイムシフト」は、その人の人格と深く結びついています。「子どもは叱って矯正するもの」というパラダイムを持っていたら、そのようにしか関われなくなってしまう。
別の可能性に気付けなくなってしまうのです。
けっきょくは、自分がどう育ってきたか、周囲とどういう関係を築いてきたかということなのかなと思います。
ということは。
自分の「あり方」を変えれば、関係性も変わるということですよね。
子育てだけでなく、新人教育にも同じことがいえます。
鬼軍曹的な上司のもとで仕事をしていれば、会社とはそういうものと考えてしまうかもしれません。
気持ちを伝える方法として「怒る」以外を選んだら。
関係にどんな変化があるでしょうか?
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「なぜ」が人生を深くする。
毎日、小さな問いを発信しています。
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