「ザ・クラウン」にみる、選択の質を上げる方法
今日から3連休という方、仕事始めは来週という方も多いのでしょうか。わたしは年末年始も、通常モードで仕事をしておりました。これぞ「ザ・フリーランス」です……。
ともすれば仕事漬けになってしまう日々を潤してくれるのが、わたしの場合はNetflix。
韓国ドラマやドキュメンタリー、古い映画に、劇場公開時に見逃した映画などなど、毎日楽しませてもらっております。
なかでもドハマリしていたのが、イギリスの女王・エリザベス2世の治世を描いた「ザ・クラウン」でした。
1947年、エリザベスはフィリップと結婚。子どもも生まれ、このまま平穏に暮らしたかったのに、女王に即位。彼女の治世は、イギリスという「帝国」が「縮んでいく」時代でもあったんですね……。
そのことを思わせるせつないシーンもある中、めちゃ注目していたのがシーズン6の第4話。ダイアナ元皇太子妃が亡くなった場面でした。
このニュースを見たときの衝撃は、今でも覚えています。たしか、日曜のお昼くらいに速報で流れていたんでした。遠く離れた島国に住むわたしでさえショックを受けたんですもん。息子たちのショックはいかばかりか。
ドラマでは、訃報を受けた王室の葛藤が描かれています。
なんの反応も見せない王室に、世論は批判的になっていきます。国民の声を無視できず、けっきょく女王は声明を発表するのですが。
ここに至る前の段階、ダイアナがチャールズと結婚していて、エリザベス女王の「家族」であったときから、ふたりの関係は「良好」とは言いがたいものでした。
事実がどうだったかはおいておいて、ドラマの中で女王は、「母を亡くした孫達のケアを優先したい」という姿勢を貫こうとします。でも、内心は、「反対を押し切って離婚したのに、また騒動を起こすなんて……」という気持ちなんですよね。
だけど、最後には追悼のメッセージを発表することを決めます。その選択に至るまでが、みどころなんです。
実は、2007年に公開された映画「クィーン」も、同じ時期を描いています。
ヘレン・ミレン演じる女王が、フワフワのパジャマを着て家族会議に参加していて、ちょっと人間らしさを感じさせてくれますよ。
イギリスに住む友人に聞いたところ、やはりこのとき、世間の声はかなり厳しいものだったそう。その「圧力に屈して」、ようやく声明を発表したという印象だったのだとか。
映画版では、ひとり、森の中を散策する女王の前に、大きな鹿が現れます。鹿と見つめ合いながら、思わず涙する……という展開でした。
一方、ドラマ版はというと、スコットランドのお城に閉じこもっていた女王の前に、ダイアナが現れるのです!
もちろん、ダイアナは幻の存在なんですが、ふたりはソファに並んで腰掛け、語り合うのです。
頑なだった女王が態度を変え、声明を発表することにしたとき、何が、その行動を選択させたのか。ダイアナと語るというシーンは、もちろんフィクションですが、これぞ、セルフコーチングです。
結果的に、遅くはなったけれど声明を発表し、国民の悲しみに共感を示したことで、王室は支持を取り戻すことができました。
「氷の壁」と呼ばれていた女王が選ぶには、勇気のいる行動だったのだろうなと想像できます。身の回りに起こる出来事に対して、どんな反応を選択するのか。
その選択の「質」が、人生をよりよいものに変えていく。
わたしは、ドラマを観るとき、登場人物の「選択」に注目しています。そうすると、その人物が大切にしたいと思っていることが感じられたりします。
『7つの習慣』的にいうと、「原則」ですね。
ちなみに、同じくNetflixで配信されている「ハリー&メーガン」というドキュメンタリーでは、ハリー王子が何度も「ぼくは、あの母の息子なんですよ」と口にします。
25歳で女王となったエリザベス2世。スキャンダル続きの家族を守り、首相を支え、妻として、母として、女王としての「選択」をしていきます。
小さな小さな「選択」の、質を上げる方法。「ザ・クラウン」で探してみませんか?
毎日がもっとラクに、もっと楽しくなるかもしれません。
今日からお休みという方は、ぜひ観てみてください!
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