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【本】「40歳を過ぎたら、働き方を変えなさい」再読②

久しぶりに懐かしいビジネス書を再読するシリーズです。今回も引き続き佐々木常夫さんの「40歳を過ぎたら、働き方を変えなさい」をシェアできればと思います。この本を最初に読んだときには恐らく30代だったと思いますから、こうして本当に久方ぶりに読み直してみると、当時は分からなかった「気づき」がたくさんあるな、と思いました。全速力で突っ走っている時には気づかないことって結構あるんですよね。今のように、一旦立ち止まってみた立場になると、なんと奥が深いものかと改めてしみじみと痛感しています。さて本編に進んでいきましょう。


『良い習慣だけを身につけよ』

40代は忙しい。管理職として大量の仕事をこなしつつ、人を動かす力も鍛えなければならない。限られた時間の中で、新たな能力やスキルを身につけるには、どうしたらいいのだろうか・・・。ヒントは、「良いと思われる行動を繰り返して、習慣にしてしまうこと」だ。習慣にすることでその行動が自分のものになってしまえば、やがて難なく続けることができるようになる。これが習慣化のメリットだ。
<良い習慣の例>
・会議に10分前に出席し、資料に目を通す
・挨拶を自分から先にする
・整理整頓を毎日10分だけする

「40歳になったら働き方を変えなさい」佐々木常夫著より

「タイムマネジメント」と「逆算思考」

これも本当にその通りですよね。「逆算思考」と言いますか、時間が足りないので、ゴール地点から考えて、組み立てる・・・なんてスキル術も一時期話題になりましたね。とにかく組織内で「デキる」と噂の先輩や同僚の真似から入るなんていうのもアリかもしれませんね(私もそうしていました)。結構、そういう方々はご自身のそういうスキルを「自然」に行っているので、鼻に掛けていない。ですから、こちらが「教えてください」と頼むと割と即答してくださるケースがほとんどでした。確かに会議に余裕もって先に資料を読み込んでいた先輩、いらっしゃいましたね。またデキる方ほど整理整頓がデキる、これもまた事実な気が・・・。

『本物の礼儀正しさを叩き込め』

人は何を見て仕事のできる、できないを見抜くのだろうか。それは「礼儀正しさ」である。例えば、ビジネスに相応しい服装をする、きちんと挨拶をする、相手の目を見て話す、約束を守る、過ちを素直に認める、気遣いを忘れない、欲張らない・・・これらが自然にできて初めて、礼儀正しい人と呼ばれるのである。常日頃から自分を真摯に省みて、本物の礼儀正しさを叩きこんでほしい。「礼儀正しさに勝る攻撃力はない」ということを忘れないように。

同上

「礼儀正しくあること」は正論だが、邪な輩が「装うこと」も

これまた打算的な輩とかがいるんですよね、媚びを売りたいタイプの。私はそういう猿芝居がデキなかったので、あまり上役に評判が良くなかったわけですが、どうにもこうしたおべっか使いの方が上役に覚えめでたいってのは実際にあるような気がします。ですので、これはよく分かりません。そんなこと関係なしに「礼儀正しくある」というのが一番であることが大正解であることは間違いないのですが、媚びへつらいたいのであればそうして上役だけにそうした「忠誠心」を見せるのも、したければすればいいのでは・・・と今ではちょっと距離を置いて考えられます。が、渦中にいたときには腹立ちましたねー、本当に(笑)。そうした奴らが出世していくわけですからね。ま、今思えば彼らの必死な様子はちょっと滑稽にも思える気がしますが。

『「異質な意見」にこそ、耳を傾けよ』

優れたリーダーは威厳だの存在感だの、そんな表面的なことをとやかく気にしない。反対意見を嫌って耳を貸さないなんてこともしない。むしろ異質な考えを進んで受け入れることによって、自分の思い込みを正し、チームをより良い方向に導こうとする。意義を批判と受け取らず、ブレイクスルーのチャンスと捉えて謙虚に聞く。それができて初めて、リーダーとしての威厳や存在感を獲得できるのである。

自分の考え方や、やり方を批判的に見るのも、部下の提案が優れていると認めるのも少し癪かもしれないが、チームの成果が出ればそれはあなたの手柄になる。認められれば部下のやる気も上がり、チーム全体が活性化する。そうなれば威張ったり怒鳴ったりしなくても、部下たちはリーダーとしてのあなたを喜んでリスペクトするようになるだろう。とにかく、異質な意見に耳を傾けるという努力を、決して略してはいけない。

同上

「チームのために」というベクトルが合っていればそれで良し

これはリーダー初期にはなかなか難しかったことを覚えています。やっぱり悔しいじゃないですが、一応苦心して考えた案を拒否(否定)されるのは。当時、私よりも年配のなかなか個性的な重鎮がいまして、これがなかなかの曲者でしたね・・・なんだかんだ、足を引っ張ったり、我田引水したり、とにかく小僧虐めを半ば楽しんでいたような(←思いっきり主観です)。ま、あるとき思いきって契約を取りやめ、必死にすがってきましたが時すでに遅し。なんだか懐かしいことを思い出してしまいました。

あるとき、またもや難癖をつけて私の部下にあたるスタッフと口論になったときがあったので、「とにかくどちらもチームのための議論だったらいいですが、そうじゃないならこれ以上は聞きませんよ」的にバサッと断ち切ったことがありました。これはまだ新米リーダー時期でしたので、100%上手くいったわけではないですが、とにかく「こいつ(=私のこと)は、チームのためって考えなんだ」というのが周囲に伝わった瞬間の一つだったかな、とちょっとだけ体感した事案でした。ま、こうしたリーダーシップ失敗話は山ほどあるので、また別の機会に。

『「タテ」より、「ヨコ」で思考せよ』

「ベテランにはベテランの、新人には新人の強みがある」。「ベテランか新人か」というタテの関係ではなく、「お互いに対等である」というヨコの関係で見るのが大事なのだ。「アイツは自分より下」とか「この人は自分より上」といったタテの意識のままだと、いつまでも劣等コンプレックスに悩むことになってしまう。劣等コンプレックスに悩みたくないのなら、年齢や性別、経験値を取り払って、「みんな対等なのだ」とヨコの意識にシフトする努力をしてみるのはどうだろうか。人間関係はタテよりヨコで思考する。そうすれば互いを認め合う意識も高まり、チームの力も強くなる。成果を出すには、上下関係へのこだわりは略した方が賢明なのである。

同上

みんな「仲間」。プレイヤーとしては「平等」。

これはアドラーの考えを取り入れていますね。みんな対等。いいですよね、私も大賛成です。特に私は「オレについてこい!、オレがなんでもできるんだ」というようなリーダーではなかったので、とにかく「1+1」が「2」ではなく「3」とか「4」になるように、みんなで力を合わせてチームで乗り切ろう!というタイプでした。そのためにはこの「対等」感は不可欠。ですから実際、スタッフは大学生さんだったりするのですが、気持ちは「同僚」。バイトだから・・・なんて意識はほとんど無かったですね。

丸投げ厳禁!一緒に考え、一緒に作り上げる

特に力のあるスタッフになると、ほぼほぼ「参謀」という気持ちで常に「自分はこう思うけど、どう考える?」という風に常に「お知恵拝借」状態でした。このとき、「考えておいて」というような「丸投げ」は厳禁という風に考えていました。なぜなら、自分がされたら一番嫌だから。そうではなく、自分としても「腹案」を持っておいたうえで、投げかけ、一緒に「揉んでいく」イメージ。その方が一緒に作り上げた感が出ますし、何より楽しいですからね。

自分にないアイデアを貰えたときが一番うれしい

私はとにかく自分にない発想が貰えたときが一番楽しいと思っていたので、予想外のアイデアが出てくるときが何より嬉しかったですね。もちろん、その全部が実現するわけではないのですが、そこから組み合わせたり、足し引きしながら、一つのプロジェクトを仕上げていく、しかも「一緒に」がポイント。これも「アンチ丸投げ」的考えです。一緒に作り上げ、終わった後は盛大に感謝し共に祝う・・・こんなチーム、理想的ですよね。


プライベート話になりますが、こんな風にビジネス書再読シリーズを勝手にやっていますが、なんと今度、昔のメンバーに今度再会することになりました。今書いているような出来事をリアルに体験したメンバーなので、今からとても楽しみです。あれから数年(4,5年以上)は経ち、社会人として大成している面々と会うことは嬉しいと同時に、当時の懐かし話・・・特に私はかなりの暴君だったので(笑)、そうした話でイジられそうで、なんだか気恥ずかしいやら、申し訳ないやら・・・ですが、番外編として実現しましたらレポートしたいと思います。

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