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ロスってます。5年半、毎日続けていたものが突然なくなりました…

ロスです。
ロスってます。
はっきり言って、ロスです。
ロス疑惑です。
ロス五輪です。(…年代)

ロスなんですよーーー。
ほんとに。

5年半、毎日、1日も休まずに続けてきたことがあるんです。
雨の日も、風の日も、旅行先でも、仕事が忙しくてパンクしてたときも、熱を出して寝込んだ日も、やらなかった日はなかった。

そんなものが突然、なくなっちゃんです。

それは何か──



「妖怪三国志国盗りウォーズ」です。

スマホのゲームです。

本当に1日も休まず。
毎日報酬をもらい続け、日課のクエストをクリアし、月替わりのビンゴも欠かさずクリアしていた。

そんなゲームが、先週木曜日、9月28日の午後にサービス終了した。

いわゆる「サ終」だ。

予告はされていたらしいが、気がついてなかった。
その前日の朝はふつうに遊んでいた。

いつも、朝起きて、朝イチのルーティーンをして、仕事に向かう前にコーヒーを淹れる時間に必ず起動していた。
朝はタブレットでプレイしていた。
起動して、報酬を受け取って、23時間ごとに一回まわせるガチャを回して、画面はほとんど見ないで、指がやることを覚えているので、ゲームを進めながら別のことをする。スマホでもう一本ゲームをやりながら、妖怪三国志はときどき触って基本は放置。でも仕事しながらもときどきボタンを押して進めたり、朝のリズムを整えるのにちょうど良い役割を果たしてた。
5年半。
もう生活の一部と言ってもいいくらいのものになってた。

それが突然の終了。

考えてみたらおかしかった。
ここ最近はやたら気前よく、無料で回せるガチャが増えていた。
そうかあのサービス満点っぷりは終了前の大放出だったのか。
確かに前日の朝、いつもなら開催されるているはずの定期イベントが表示されてなくて、「何で?イベントお休み?」と思っていた。

別れは突然だった。
突然のサヨナラ。

いつものようにログインしようとしたら、終了画面が出た。

え!?終了!!!

ただ、この画面を見たときは、じつはそれほど大きな衝撃はなかった。
ああ、終わったか。ま、どうでもいいか。
くらいの感じだった。

ただ、時間がすぎるうちに、じわじわと喪失感が深くなっていった。

このゲームが面白かったと言われたら、それはよくわからない。
面白くはなかった気がする。
基本放置してただけだし。
ただこの5年半、1日1時間くらいは、いやもっと長い時間このゲームを起動しっぱなしにしていた。コーヒーを淹れながら、本を読みながら、仕事をしながら、移動しながら、あらゆる場面でこのゲームをプレイしていた。
終了すると思わなかったので総プレイ時間が調べられなかったけど、5000時間くらいはやっていたと思う。
電車でこのゲームをやりながら向かった友人のお別れ会、落とした財布を探しに行く電車の中でプレイしたあの日、毎朝のコーヒーを淹れる時のちょっとまどろんだ時間…。このゲームと共にあった、そんな情景がよみがえってきた。

面白くはないけど、生活のリズムに必要なソフトだった。
基本、ボタンを押したら戦闘は自動プレイ。
ただ放置しておくだけ。
強い妖怪を集めて、キャラクターの能力を上げて、アイテムを強化して、このゲームの強者たちには及ばないものの、それなりのところで、それなりに遊びきっていた。

決めていたルールは、1円も使わないこと。
無課金を貫いた。
そんなお前みたいなやつがサ終を招いたと言われたらそれまでだ。
でもお金を払わないで食らいついていくことが、わたしにとっての楽しみだった。

だからもちろんサ終に文句は言えない。
自業自得だ。

しかし大切のものを失って、心にぽっかり穴が空いてしまった。
思ったよりもダメージが大きいことに自分でも驚いている。

始めたきかっけを思い出した。
教えてくれたのは、その頃飲み屋で知り合ったゲーム好きの20代前半の女性だった。フロム系やモンハンをひたすらやりこむガチのゲーマーだった。
「なにか一緒にゲームやろうよー」と言われて、でも仕事が忙しくてオンラインでモンハンなんかは無理だったので、スマホでできるゲームならというので、ちょうどサービスが始まったばかりのこのゲームを教えてもらった。
まだリリースされて3日くらいだったと思う。
「最初は閻魔が出るまでリセマラしないとダメだよ」と言われた。
リセマラという言葉をわたしはそこで初めて知った。
ご存じだと思うが、リセットマラソンのことだ。
ガチャで欲しいものが出るまで、プレイヤー登録からチュートリアルまでを何度もリセットして遊びなおす。
1回やってみたけど、あまりにも面倒でやめた。
ふつうにはじめてしまった。

妖怪を集めて、デッキを組んで、国盗りをしていくゲーム。
何が面白いのかわからない。
けどその女性ゲーマーとお近づきになるきっかけになるかなという若干の下心で遊んでみた。

ゲームの仕組みはよくわからないけど、毎日ログインすればガチャが引けて何かアイテムがもらえる。
よくわからいまま毎日遊ぶようになっていた。
少しずつデッキも組み上がって、国盗りをしていつのまにか制覇していた。
それとは別にイベントが定期的に開催されてクリアすると次々と新しい妖怪がゲットできてお金を使わなくてもどんどんデッキは強くなっていった。
ただ、いちばん難しい部分はまったく歯が立たず、これはきっと課金ユーザー向けなんだろうなと思いそこにはあまり手を出さなかった。

数ヶ月して、飲み屋でこのゲームを教えてくれた女性にたまたま再会して、それまでずっと一人で遊んでいたので、「チームを作りたい」と話したら「何だっけ、そのゲーム、もうやめちゃった」と言われた。
若い人は移り気が早いのだ。

それから5年半の間、ひとりで遊んでいた。
ひとりでチームを作った。
ほかにもう一人いないとチームが作れないので、別のアカウントで適当に作った操作しないキャラクターをチームにいれて、ずっとその2人チームで遊んでいた。

ある日、自分のチームに見たこともない人がたくさん加入してきていたことに気がついた。2人だったチームが80人ほどに増えていた。
なんだこれは!? そのチームの人と会話をしたことは一度もないので理由はわからいけど、いつのまにかチームは大所帯になっていた。
一度も会話したこともないけど、チームの力を引き上げてくれた人たちがたくさんいた。
でも何ヶ月も経たないうちにその人たちもいなくなった。
名前だけは残っているけど誰も遊んでないようだった。
何人かはしばらく残っていたみたいだけど、1年後には結局わたしはひとりに戻っていた。

ひとりで遊んでいて、いちばん盛り上がったのは定期的に開催される「ランクアップイベント」というイベントだった。
1日2回の制限時間内に、どれだけスコアをためられるか競うもの。
ボスと戦って勝つとポイントが入る。
何回もボスを倒してポイントをためていく。
挑戦できる回数に限りがあるけどアイテムを購入すればそれを増やせた。
時間経過でも少しずつ回復して挑戦回数が取り戻せる。
だから時間をかけて戦い続ければなんとか食いついていけるのだ。
フリーランスなので仕事中もゲームができる。
これは強みだ。
無課金で弱よわながら、ひたすら時間をかければ上位に食い込める。
ただ最後の数分で逆転されたりして、昼の部の制限時間が終わる13時はちょっとした戦争だった。
ちょっと気を抜くとスコアを抜かれてしまう。
上位3位までに入ればランクアップできる条件で、終了30分前までぶっちぎりで1位の座にいても残り30分でおそらく課金してるガチ勢たちが本気を出し始める。
ものすごい勢いでスコアを上げてくる。
そして10分も経たないうちに抜かれて4位になってしまう。
あとは時間との戦い。
なんとしても3位に食い込むためにひたすら戦い続ける。
このときばかりは「課金」の二文字が頭にちらついた。
昼ご飯を食べながら、真剣にスコアとにらめっこし続けた日々が懐かしい。

考えてみたら自分でも呆れるくらい真剣にやっていた。
面白くない、なんて言ったけど、相当楽しんでいた。

いつかはサービスが終わるだろうなとは思っていた。
それがたまたまその日だっただけだ。

ただ、あまりに突然で、心の喪失感がいま整理がつかない状態になっている。
朝起きて、妖怪三国志のガチャを引いてない状態は、自分が自分でないような気がするほど、このゲームはわたしの一部になっていた。

「サ終」の画面を見て最初は「どうでもいい」と思ったけど、どうでもよくなかった。

思った以上に心がロスっている。
ロスを叫んでいる。

わたしの一部が欠けたような、それくらい大きな喪失だ。

無課金でいつづけてごめんなさい。
でもこれまで5年半、わたしの生活にうるおいを与えてくれてありがとう。

ほんとうに感謝しています。
ありがとう、妖怪三国志。
きみのことを忘れないよ。

「運営がサ終ですよと奪い去る 積み上げてきた思い出の束」

数ヶ月前に書いた短歌。
まさか、数ヶ月後これが現実になるとは。

でも笑顔で前に進むよ。

ぐっばい! さんきゅう。

代わりになるゲームをと思いこの週末から「メメントモリ」というのをはじめてみた。
まだ面白さが全然分からない。
これじゃない感が…。
でもまた続けみるかな。
続けた先に何かあるかもしれないので。

追記、
コメントで教えていただいた
「ドラゴンクエストタクト」もはじめてみた。

2本増えた!朝が大渋滞!楽しい!!

いまほかに基本毎日やってるのは「ポケGo」「ウマ娘」「ドラクエウォーク」「ピクミンブルーム」「クッキングシティ」ですね。

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