【脳科学】作業BGMはあなたの作業効率を下げている!!
どうもお久しぶりです、ヤンマー|脳をハックです。
前回、プチバズったサウナの記事(4月)で浮かれ状態になってしまい、2ヶ月ほど更新が滞っておりました。また以前のように小ネタUPを再開していこうと思いますので応援していただけたら幸いです。
さて今回はタイトルにもあるように、作業BGMは作業効率を下げてしまうという事実について海外の論文の結果を交えてシェアしていこうと思います。
私自身BGMを聴きながら考え事をしますし、身の周りでも音楽を聴きながら作業をするというクリエイターはたくさんいます。そんな「当たり前」のように感じられていた習慣を打ち破る、強烈なアンチテーゼを唱えるような記事になっております。
幸せな音楽は人間の能力を高める
そもそも音楽と認知学の関係は非常に密接で、人間科学における研究が始まったこと頃からの大きなテーマとなっていました。
特に音楽が人間の能力にプラスな効果をもたらすという考え自体は1993年の論文でモーツァルト効果という名前で発表された際に、大きく注目を集めるようになりました。
モーツァルトのクラシックを聴くだけで頭が良くなるという、なんとも夢のような論文の発表後、一部の州では新生児のいる家庭にクラシック音楽のCDが無料で配布されたり、公立保育園では週に1度クラシック音楽を流すことが義務付けられたくらいの反響があったといいいます。
↓↓↓ Natureで掲載された当時の論文 ↓↓↓
この論文では、モーツァルトの「二台のピアノのためのソナタK.448」を聴いた直後の論理思考テストの成績が良くなったり、空間認知能力と記憶力が改善されることが発表されました。その後、様々な研究でこの研究には再現性がないということが主張されながらも、音楽の種類がモーツァルトであれバッハであれ好きな音楽を聴く学生グループは何も聞かない学生グループより認知能力の成績が良かったということがだんだん分かってきたため、音楽が創造性にもたらす価値そのものは評価されてきました。
クリエイティビティと音楽の関係
その後、空間認知能力だけではなくスポーツにおける身体能力との関係や、クリエイティビティとの関係性に関する研究も進み、2017年には幸せな音楽を聴くとクリエイティビティが上がるという研究論文が発表されました。
幸せな音楽でクリエイティビティがどう上がる?についてですがラドバウド大学のSimone M. Ritter教授によると
1:幸せ
2:不安
3:悲しみ
4:落ち着き
という4つの感情のなかで「幸せ」な感情を引き起こす音楽であると定義された「ヴィヴァルディ/四季」を聴いた後に行なった創造性テストでは、他の3つの感情になる音楽を聴いたグループと比べて成績が明らかに良かったという結果が出たとのことです。
ここでのクリエイティビティの定義としては
(1)収束的思考
(2)発散的思考
の2つが挙げられ、幸せな音楽でポジティブな気持ちになることで視野が広がり、柔軟な発想ができるようになったことからブレインストーミングのような発散的思考において顕著な好影響を与えるということが分かりました。
音楽を聴くべきタイミングはいつか?
さて重要なのは音楽はどのタイミングで聴くのが一番良いのかということですが、結論から言うと作業中にBGMを聴く事はたとえそれがどんな音楽であっても(歌詞がある無しにかかわらず)作業効率を下げてしまう可能性があります。作業中は無音環境が最も良いと言われております。
その理由はシンプルに考えればわかりますが、音楽を聴くことによって脳の中で音楽の情報を処理するためにワーキングメモリを消費してしまい、本来集中すべき作業にリソースを割くことができず、生産性を著しく下げてしまうからと言う理由です。
作業中のBGMが生産性に悪影響を及ぼすという研究報告は様々なところから発表されており、いくつか調べて出てきたものを列挙いたします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?作業中にBGMをかけたり、カフェで人の声や店内BGMの中で勉強をしているような環境というのは、高いパフォーマンスに繋がらないことが分かりました。
音楽がなければ集中できないと思っているあなたも、ぜひ一度「無音状態」になるような環境を作り出し、作業に取り組んでみてはいかがでしょうか?
この記事が参考になったらスキを頂けると幸いです。
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